ふつうな僕らの
」のレビュー

ふつうな僕らの

湯木のじん

文句なしに素晴らしい作品

2020年9月13日
絵もストーリーもダイアローグもすべてに於いて素晴らしい作品だと思います。不器用な若者たちの微かな心の動きが細やかに書かれていて、ちゃんとそれが上手に画の表情にも表されていて、不自然なところに気を取られたりすることもなく物語に没頭することができます。主人公二人が特殊な状況下にあり、浅い想像だけでは決して作れない作品だと思うので、作者さんは相当努力をされ、苦しんでいる上で全力で作品作りにあたっているのだろうと容易に想像ができます。
この作者さんが好きで過去の作品から読ませていただいていますが、ストーリーの構成もセリフも画も、全てにおいてどんどん上達されていますね。「これ愛」辺りまでは手書きのセリフが結構笑える感じでちょっとコミカルな恋愛ものが多かったですが、これはあまりそういう部分がなく純粋な恋愛物語に仕上がっています。最新刊まで読みましたが、これは最後まできっと魅力を失わないいい作品に仕上がるだろうという予感しかしません。大好きです!
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