サキュバスは愛欲にたゆたう
」のレビュー

サキュバスは愛欲にたゆたう

春日部こみと/すらだまみ

予想と違い、

ネタバレ
2020年9月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ サスペンス色強いシリアスに、ラブストーリーがいいあんばいに絡まってて面白かった。もっと軽い話かと思っていたけれど、ヤク事件と、信頼してる者の裏切りがテーマで、胸が苦しくなるようなシーンも多かった。裏切られてきて、人を信じることが出来ないヒロインを温かく包み込むヒーローがかっこ良かった。大人の余裕に安心するけど、無垢なヒロインに煽られて余裕をなくしちゃうのもまたよし。ヒーローの正体には早い段階で検討がつきます。快活なヒーローからは想像もつかない闇を抱えていたけれど、ヒーローもまた生きる場所を見つけられて良かった。閨シーンは二回ほどで少なめですが、二人が徐々に想い合い、疑いや裏切りの誤解を乗り越え絆を強めていく様子は丁寧に描写されているので、満足です。エマがまさかヒロインとそういう関係だったとはさすがに予想してませんでしたが、歪んだ愛憎に切なくなりました。ヒロインの父親が諸悪の根源ですね。作者買いでしたが面白かったです。
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