いつか友達じゃなくなるとしても
」のレビュー

いつか友達じゃなくなるとしても

カサイウカ

温かいホームドラマのよう

2020年10月1日
柊平の幼い頃の片目失明、トモの家庭事情、そして幼馴染に対する罪悪感と恋心。
しようと思えばどこまでも重くできる内容を、よくここまで温かい作品にできたものだな~と感服しました。
攻め受けなしエロなしキスのみの初々しいDKものなので、BL初心者さんにもおすすめ。
絵に少し癖はありますが作品の雰囲気にとても合っていると私は思います。
友達でいいからずっと柊平のそばにいたいと願うあまりに、好きという気持ちをどこまでも押し殺すトモの姿がいじらしく、涙がこぼれました。
トモと柊平がとことん良い子なのでなかなか進展しないのですが、一見意地の悪いトモの兄がふたりにとっての良いカンフル剤となっており、その分柊平の賑やかな大家族が温かく包み込んでくれるという、展開にメリハリがありながらもストレスフリーな作品でした。
作中に様々な形の愛が溢れていて、どこまでも優しいホームドラマとなっており、心が疲れている時に読み返したくなります。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!