このレビューはネタバレを含みます▼
「特定の人を一年間徹底的に無視する法律がある」というアイディア自体はアリだと思うけど、それを支える設定があまりにもお粗末。いじめ被害者の気持ちを加害者に分からせるための法律????で、なぜ対象者は無作為に選ばれるの???加害者が対象になるならまだしも、それでなんのいじめ解決と富国強兵になるの????と、開始数ページでつまずきました。この法律、対象者が家で家族の暗黙のサポートを受けつつ大人しくしておけば何の問題もないのでは…というのは話が終わっちゃうので置いておくとして、その他にも突っ込みどころが一杯で入っていけません。母親がリストカットしようとしているとき、普通に話してますよね?いじめっ子がリーダーシップを発揮して主人公を排そうとするのも「輪が乱れる」という大義名分だけ。監督官が、主人公の母親に主人公を踏みつけるように言うのも意味が分からない。監督官はあくまで監督するものであって、無視を推奨することまで業務に入っているわけではないのでは。野球の監督が打席に入ったら駄目でしょ?(笑)などなどありますが、結局「主人公がかわいそうな目に遭う漫画が描きたかっただけでしょ?」という感想が拭えません。