3冊分なのでクーポンの恩恵が凄い





7割の娯楽性に3割の主張を潜ませるという結論に至ったそうですが、
この作品はそのままカミソリに描かれているような印象です。
世間が不寛容になったと感じる事が多い昨今ですが、
掴みである1巻目をこのような絵柄にしてしまう事を許す
編集さんやマーケットを考えると、表現者にとっては
恵まれた環境になったと言えるのかも知れません。
売る事なんて二の次の、作者さんの自分本位な作品に見えがちですが、
読み切れば、何かを得る人は多いと思います。
春を売った女性が「自分は一方的な被害者だ」
とも取れるようなモノ言いをする事に、
「それは違うだろ…」と思っていました。
しかしこの作品を読んで、
「そう言いたくなる気持ちも分かるな…」
と思うようになりました。
助けを求める子達の一番近くに入り込めるのが、皮肉にも
性のはけ口を求める男になりがちなのだな…と…
そして「性差」を「社会」から無くす事に、
異様なまでの執着を見せる人達の気持ちも、少し分かった気がします。
幸せな人ほど理解するのが難しいでしょうし、
読むのがキツい作品ではありますが、
親に苛立ちや憎しみを感じてしまう人や、
思春期の子供の気持ちが分からないという人は、
読んでみるとココに答えがあるかも知れません。

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