赤い糸の執行猶予
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赤い糸の執行猶予

吉尾アキラ

天沢メインのスピンオフより少し軽め

2020年10月19日
表題作のみ全5話+描き下ろしで合計168ページ。実は先にスピンオフの縁切り屋・薫のお話を読んでいて、遅ばせながらオリジナルの本作を読みました。スピンオフの方はちょっと切ない大人っぽいお話だったんですが、こちらは打って変わって少し軽くてポップなお話でした。大学の同じサークルに所属する後輩・ヒロと先輩の繋司のストーリーで、繋司は運命の赤い糸が見えるという設定。自分の赤い糸が後輩ヒロに繋がっていると知って、どうにか運命から逃れようとしているうちに…というお話です。ヒロを遠ざけるためとは言え、繋司は最初ちょっとヒロに対して横柄な感じだったんですが、徐々にヒロに惹かれていく過程が丁寧に描かれていて感情移入できました。ヒロは顔も良いし性格も良い。優しくてちょっと大型犬っぽくて、まぁ惹かれてしまうのも無理はない!人に惹かれるのに性別は関係ないんだなと改めて思わせられる二人でした。強いて言えば、ヒロが繋司に惹かれた理由がもっと分かりやすければ尚良かったかも。確かに繋司は良いやつですが、糸のせいだけではない!と強く思わせられるような何かがあれば良かったなぁと思いました。
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