最後の医者は桜を見上げて君を想う
」のレビュー

最後の医者は桜を見上げて君を想う

二宮敦人/八川キュウ/syo5

怖い…癌を患った人は読まない方がいかも

ネタバレ
2020年10月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 確かに話は「医療とは何か」「生きるということ、死ぬということ」それは深く正解に辿り着けない、正解の無い命題。本格医療コミックスにある「超難関オペ後の奇跡の生還」や「世界に数ケースしか成功例の無いオペをこなすスーパードクター」などは登場しません。ただただ迫りくる最期に人間は無力であり、どう対峙するかしか選択は許されないという真理。医者ですらそれに心をかき乱される。
いやー、私はステージ3Bの癌でしたが、寛解出来てよかったわー!としか言えない。
読んでるとちょっと怖くなってくる。その場所に当人として直面したことのある人間はこれ読んじゃだめだ。怖い。
今更ながら自分は死なないなんて、何で思えてたのだろうかとか、不必要に考えてしまう。癌の死線から生還して今も気合で生きている私達としては、これを読むと、もう戻りたくない場所に引き戻されてしまう。いい話だけど怖い話でもある。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!