生活と感情、想起とポエジー





2020年10月31日
翻訳家でまじめ男の峰とバス運転手で彼女持ちの安城が急に仲良くなり、半同棲関係になるまでの8か月の出来事が、日記形式でシャッフルして描かれています。エピソードの長さはまちまち。コンソメとかえりあしとかオレガノ、メシの準備……日常の風景が並置され、リズムを作り出しています。リニアな時間から開放されたエピソードが空間的にモンタージュ、配置されることでその隙間に余白が想像され、詩情が漂います。生活とともにある感情の動きをくっきりと写しとる表現が見事としか言いようがない。
この行ったり来たりの想起の視点が入るとなぜ泣けてきてしまうのだろう。『恋の話がしたい』(2008)でも「おまえ喫茶店で絶対カフェオレ」のところでホロリとしてしまう。
余談ですが、著者がポケットマネーで作ったという『さんかく窓の外側は夜』グッズのいかにもなダサ・クリアファイルがイカス!
この行ったり来たりの想起の視点が入るとなぜ泣けてきてしまうのだろう。『恋の話がしたい』(2008)でも「おまえ喫茶店で絶対カフェオレ」のところでホロリとしてしまう。
余談ですが、著者がポケットマネーで作ったという『さんかく窓の外側は夜』グッズのいかにもなダサ・クリアファイルがイカス!

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