ぼうや、もっと鏡みて
」のレビュー

ぼうや、もっと鏡みて

樋口美沙緒/小椋ムク

最後の数十ページのために読みました。

ネタバレ
2020年11月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「愛はね、」があまりにも苦しい終わり方だったのでそちらを読み終わって即購入しました。望の気持ちにはどうしても共感し辛く、あまりにもお人好しすぎて理解不能でした……でも俊一の「俺を好きにならなければいいよ」という言葉はあまりにも残酷で、しかも望からの好意をわかった上でというのがまた酷いなと思いました。でも、BLを長く読んでるせいで『ノンケ ほだされ』などのワードが結構当たり前で、どのBLを読んでもノンケの人が結構簡単に体を許してるのに気付きました。本当はそんなに簡単なものではなく、もっと悩み、それこそ俊一のような選択をするしかないのかもとも思いました。同性と交際するのはそれくらいハードルが高い、体だけでなく交際することで圧倒的マイノリティに属されてしまう訳ですから。日本ではまだ考えが古い部分も多いですし。そう考えるとやっぱり俊一のことが憎めなくて、でも望のことも好きだから、すごく葛藤しました。人一倍読むのが苦しかったです(笑)この巻で交際始めることがわかってたから、二人の幸せが見たいから何とか最後まで読み進められました……付き合い始めてからは、今までの苦しみが全部昇華するくらい甘々で読んでて楽になりました……泣
樋口先生の作品は昨日パブリックスクールを全巻読破してからの二作品目です。「虫」シリーズのイメージが強くて、読むのに抵抗があって手をつけるのが遅れました汗
他のはどうか分かりませんが切ない、苦しい、だからこそ切実なお話を書かれるのが上手な方だなと思いました。虫シリーズ……手をつけてみようかな、、
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