ずん…と胸に響いた。





2020年11月18日
男はいつまでも子供で父になりきれないのに、女は鬼と化しても魂が母であることから逃れられない。
そんな解釈で人の"業"を描いた作品と感じました。
題名通り、どこまでも父の影は薄く、母への思慕と母との茨の柵を描いた作品です。
事件のそもそもの火種になった父親への恨みがヒロインにないのは、もとより父は娘にとってかけがえのない存在
ではなかったからでしょうか。
ヒロインの半生を貫く母への怒りは、かつて母だけが娘の世界の柱であり、信頼と愛情の礎だったことの裏返しと読めました。
そして癒えない傷、埋められない溝があってなお、娘が最後に縋る相手は母で、母は娘の手を取った希望の持てるエンディングに、満点を。
秀作です。
そんな解釈で人の"業"を描いた作品と感じました。
題名通り、どこまでも父の影は薄く、母への思慕と母との茨の柵を描いた作品です。
事件のそもそもの火種になった父親への恨みがヒロインにないのは、もとより父は娘にとってかけがえのない存在
ではなかったからでしょうか。
ヒロインの半生を貫く母への怒りは、かつて母だけが娘の世界の柱であり、信頼と愛情の礎だったことの裏返しと読めました。
そして癒えない傷、埋められない溝があってなお、娘が最後に縋る相手は母で、母は娘の手を取った希望の持てるエンディングに、満点を。
秀作です。

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