このレビューはネタバレを含みます▼
同性間の恋愛についての偏見や葛藤はもうお腹いっぱい、理解も進んできてるし同性間の恋愛を気軽にでも時には涙したり楽しみたい!というスタンスで普段はBLや百合を楽しんでいてこの話も元カレものか~!と軽いノリで手を出したら、もう頭ん中や涙腺がえらいことになりましたよ!
リアルな偏見や葛藤を主人公2人、友人達、家族を通して胸糞悪くなる手前で上手く絡めて、それぞれどうするか、どうしていくか、どうしたいか(これが一番重要だと思います)、という心境が丁寧に書かれていて、もう涙目で読んでしまいました。
エッチはめちゃエッチなのに、話が気になりすぎて飛ばしてしまったのは初めてですよ、エロ厨の私が!!!(200デシベル)
一巻ではふみちゃんに、三巻ではふみちゃんはもちろん他の子達がもう、素敵で素敵で、こんな風になりたいと思いました!私的に帽子の子の、台詞が一番いわゆるフツーの子のソレらしくて、ああ、分かる分かる・・・!ともう涙が・・・!
家庭不和だった攻めのお母さんの温かい家族云々を、温かさを得られなかった攻めが淡々と論破するところは、いわゆるフツーの家族でも子供がいても必ず幸せになるとは限らないな、と改めて思ったし、受けのお母さんが養子縁組を考えている2人に対して、2人の関係に反対はしないスタンスで、諭すところがもうほんとーにああ、親の愛!となりましたね、戸惑ってたお父さんの家族になるかも云々の笑顔もほっとします。
気になるところはゲイは遺伝子の異常なんだから云々と擁護したつもりで偏見丸出しだったお兄さんが、受けに俺も異常だと思うのかとキレられた後に、どう思ったのか気になります。たぶん、戸惑いながらも反省して同性愛とまではいかずとも2人を理解してくれたのかとは思いますが、そこが気になりました。(ちなみに同性愛は遺伝子の異常ではありません、念のため)(更に言うなら自然の動物でも同性愛はあります)
恋人に裏切られた過去を持ち、主人公2人を引っ掻き回す仁科も明るくて真っ直ぐな受けに惹かれていく姿が切ない・・・最後の髪をかきあげて泣き笑いで、でも前を見る姿は幸せな未来を掴むだろうと思わせてくれて良かったです!
主人公2人を囲む友人、家族、これから出会う良い人達、みんな幸せになれ、私もリアルで幸せを応援する人になりたい・・・!生きづらさを感じる人達が、生きやすくできる世の中に私達がしていこうな・・・!(決意)