このレビューはネタバレを含みます▼
あちこちを旅する学者・ベントと、鉱石を食べる謎めいた少年・イーリス。廃鉱で出会い、倒れたイーリスを介抱して秘密を知ったベントは、イーリスを伴って旅に出る。背景や緑の描写がすごい!カラーじゃないのに一コマにむせ返るような緑。人目を避けて一人で生きてきたイーリスが旅先で初めて知る物事に静かに感じ入っている姿が印象的。イーリスとその一族に起こったことがあまりに辛かった。ベントと出会ったことで、イーリスが過ごす永い刻はこれまでとはまったく違う温かいものになるはず。BL的要素はほぼないけど、恋より愛の物語。細部まで凝っていて隅々まで綺麗な作品でした。