うそつきと唇
」のレビュー

うそつきと唇

波真田かもめ

夢を捨て切れずに足掻く若い情熱

ネタバレ
2020年11月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自称イラストレーターのフリーター・勘大×有名ファッション誌の編集者・蓮。夢を見失って燻っていた勘大が、思い付きの勢いで憧れの編集部に持ち込みをするも、一見優しげな蓮に一蹴されてしまう。そこからナンパ?され、おこぼれを期待してお付き合いをすることに。インプットとアウトプットがうまく循環して若い情熱に少しずつ火が付く様子が眩しかった。本当は同じように足掻いていた蓮の哀しい嘘を知っても変わらない、3秒以上悩めない勘大の単純明快さは素晴らしい長所!まだまだ若い二人がそれぞれの夢に向かって走り出す爽やかな泥臭さが、ノスタルジックな川沿いの風景とよく合ってました。単純な勘大と真逆で、ギャップが大きい蓮の意外性も好き。カバー下のイラストが可愛すぎてツボったー。
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