アパートメント四階建 【電子限定特典付き】
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南々子

恋とは偉大なり

ネタバレ
2020年12月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家さん。ちょっとわかりずらい面もありましたが、まずまずってところでしょうか。読んでる側のこちらが、主人公の心理描写をくんで考えて理解した印象です。(違う?)
アキは、とにかくめんどくさい事が嫌いで、そこから逃げてユルく生きたいタイプ。まぁ、人間楽して暮らせるにこした事はないけれど、ぬるま湯に浸かって刺激のない生活は、面白みに欠ける。全てが嫌になったアキは、フィンランドへ逃亡旅行。逃げても現実はやって来るけど、一時的避難でリフレッシュするのもいい。そこで出会ったフィンランド人のミカとアバンチュール。リフレッシュのはずが、消したい思い出として引き摺るアキ。さすがめんどくさがり屋のアキは、自分の気持ちさえもままならないようだ。日本にやって来たミカに対する苛立ちのような感情は、ややこしいアキの複雑な感情のせいなのか?後腐れのない関係なら、気持ちなんて引き摺らないだろうに、モヤモヤ、イライラするのは自分の気持ちをもて余してる?人に執着しないアキが、自分自身にパニくってるように見えます。素直じゃないというか…
邪魔くさい事に蓋をして、全てから逃げ出して忘れ去る。フィンランドでのミカとの情事の経緯さえも…それは、ちょっとミカも哀しいね。心が広い男で良かった。アキが素直になるだけで、全てが上手く進む。もう認めたら新しい未来が開く。逃げるなアキ。恋を楽しみましょう。恋がアキを変えたのだから、いい恋に出会えて良かったねぇ。
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