きみが好きだった
」のレビュー

きみが好きだった

凪良ゆう/宝井理人

胸糞悪かった。

ネタバレ
2020年12月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 正直に言います。前半後半含め全体的に苦しいです。胸から喉元かけて何が詰まってるような、涙がこぼれる直前のような感触が読んでいる最中ずっとありました。でも評価が5なのはそれこそが凪良作品の醍醐味だからです。もっとドロドロしてたり辛い設定のお話は読んだことありますがここまで苦しくはなりません。先生の卓越した文章力がこういう感触にさせると思うのでやっぱり凪良作品はやめられないなと思います。 あらすじを読んだ時は正直絶対読まない!と思ってました。受けが攻めの従姉妹を好きで、その従姉妹は浮気性で、10年以上経って再会してそれから〜なんてドロドロすぎるし絶対絶対無理だと思いました。でも凪良作品はこれ以外読み尽くしましたし辛いところは飛ばせばいっか!なんて気持ちで購入しました。読み始めは後悔しかありませんでした。前半はずっっっと苦しいし浮気されてもどんなに傷つけられても諏訪に真っ赤な顔を向け全身で好きだと叫んでる真山にも、デート場所に晶太郎の家を選び、真山がいながら浮気を繰り返し悪びれもせずニヤニヤしてる諏訪にも大嫌いだと叫びたくなりました。全部読み終わってからもこの2人のことは好きになれませんでした。ごめんなさい。後半、真山の家に付き合ってるはずの晶太郎よりフラっと来た諏訪の方が部屋に馴染んでると真山が感じた時は泣きました。晶太郎不憫すぎます。こんなにいい男なのに男の趣味だけは頂けません。2人とも家庭の事情でそういう風にしか生きられなかったのは知ってます。だからといって晶太郎を傷つけていい理由にはならない。高校の1年間、再会して5年。諏訪と付き合ってた時間の方があまりに長くて、でもそれを晶太郎は知らなくて。終始歯痒くて仕方ありませんでした。読み終わって気持ちを整理したはずでこのレビューを書いてますが今更ながら泣けてきました。レビューサイトで散々諏訪の悪行を聞いて、でもみなさんどこか憎めない、と仰ってましたがどうしても好きになれないです。諏訪が大嫌いだ。。これに尽きるなと思いました。初めての男が諏訪で、一番長く付き合ってきたのも諏訪で、外見も中身もドンピシャ自分のタイプらしいです。真山にとっては。だったら2人でよろしくやってろよ、と思います。真山に地元に戻って欲しくなかった。晶太郎と再会しないて欲しかったです。でも晶太郎の幸せを一番に願ってるので2人にはどうか幸せになって欲しい。
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