0パーセントの花束【電子版限定特典付き】
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三上志乃

お互い…

ネタバレ
2020年12月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ それぞれ寂しさを抱えた2人が心を通わせて、お互いを大切に思いながら生きていくお話。施設に置き去りにされた過去のある南雲は自分の存在意義が感じられず淡々とした日々を生きてきて、幼い巴に全力で必要とされて初めて『自分の存在』を貰ったのかな。言ってしまえば『共依存』の関係なのだけど…。とても雰囲気のある作品でした。そして巴がとても意地らしい。一見フワフワしていて「大丈夫かな〜?」という雰囲気の巴だけど、ちゃんと好きな事で生活を成り立たせているし、自立する決心をしてからの行動力とか、凄くしっかりしていると思いました。周りからの評価があまりにも酷かったので、自己評価が低くなってしまったのでしょう。最後の方、突然父親の葛藤が出てきたけど、正直胸糞悪いとしか…厄介払いして南雲に丸投げした挙句2人に絆が出来たと見るや引き裂くとか、あんな酷い仕打ちしておいて、そんなの免罪符にもならんから、マジで。『お父さんもお兄ちゃんも苦しんでました〜』とか、無いからホント。「ご飯食べにこい」なんて今更よくいえるよ…でも、それに反発しない巴は本当に心が綺麗な子だなぁ、と感じました。私だったら「今更何言ってんだコラ( ゚д゚)」ってなりますねー
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