ACID TOWN
」のレビュー

ACID TOWN

九號

複雑なストーリーが秀逸

ネタバレ
2020年12月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題でこんな充実した物語に会えるとは、驚きました。ヨミホ終了したら必ず購入します!
それにしても、これまで見向きもしていなかったBLの世界には、作品として面白いものがこんなに隠れてたんですね~。食わず嫌いで損してたんだな…と思いました。
本作は、所謂BLらしさは薄いですが、迫力のある画面、アンダーグラウンドな世界ならではの複雑に絡み合うストーリーが秀逸です。banana fishや(小説ですが)不夜城の好きな方は絶対ハマるかと。 パッと見、BLというより少年漫画?と感じますが、登場人物らそれぞれの心情が繊細に描かれストーリーを構築してゆく様は緻密と言えるくらいで、細かく丁寧な絵柄と相まって、やはりBLというジャンルならではの読み応えを感じさせます。(BLはそのマーケット特殊性からか、絵柄が正確緻密で物語も作り込んでいるものの割合が多いように思います。商業ベースに乗るまでに、他よりハードルが高いからなのでしょうか?)
龍児と言う好青年が気付かぬうちにこの世界の中心となっていたようで、ヤクザの世界に浸かった男たちに、普通の好青年である彼がどこか憧れのような大事な存在として要になっています。重要でもほとんど出番はないんですが。
薬や臓器売買と言った怖いのは(今のところ)出てきませんので安心して読めます。
まだ完成していないんですね。
最初が2009年発行だったようなので、10年以上かかってる計算になります。(連載期間がすごく長いのもBLの特徴?作者さんは1人もしくはごく少人数で作画されているのでしょうね。だからこそクオリティが担保される、という面もあるのかも) 6巻では物語が佳境に入っているようですので、次巻が楽しみで仕方ありません!
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