黒鉄・改 KUROGANE-KAI
」のレビュー

黒鉄・改 KUROGANE-KAI

冬目景

前の連載から読んでます

ネタバレ
2021年1月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ この前のシリーズからずっと読んでます。
「休載」という言葉を信じて待ち続けてよかった…
主人公・迅鉄の、旅の一段落ですね。
設定が結構変更されてるのは、個人的には
手塚治虫みたいでおもしろいなぁと思いながら読んでいました。

子供の頃に前シリーズの黒鉄を読んだとき、どこにもいられない迅鉄にちょっと憧れを持ったこともあります。帰る場所も行くあてもなく、気ままに諸国を旅する自由さ。それを実現できる能力。しかも旅路は一人じゃなく、鋼丸という相棒もいる。
やっぱり、当時は「ここじゃないどこかにいく」ことに憧れをもつ時期だったのかな。

でも、この完結編を読んで、それぞれがそれぞれに行く場所、とどまる先を見つける中、誰も彼もに別れを告げてまた次の場所に、望まなくても旅立っていく迅鉄をみて、本当に切なくなりました。これが大人になるってことなんですかね…当時はやっぱり若かったのかな…。同じく身寄りもなくさ迷っていた丹が居場所を見つけたぶん、余計に迅鉄がいつか同じように、また最後に仮面を捨てられたように。旅を終えられる瞬間を願ってやみません。
作者さま、作品を完結していただいて、迅鉄を孤独のまま終わらせないでくれて、本当にありがとうございました。
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