このレビューはネタバレを含みます▼
最後の最後でお見事な伏線回収。散りばめられた点が全て繋がります。小説を読んだ後のようなあと味。
「髪、伸びたな」「そのうちな。そのうち。」
木曳野暁が髪を切らなかった理由。素敵です。
彼の格好良さはその長い髪が雄弁に語ってくれます。その意味がわかってからもう一度読むと、
しみじみと愛おしい気持ちになりました。
幸せとは日々一瞬一瞬の積み重ねで思いを紡ぐ事なんですよね。
だから、ラストシーンの何気ない日常を切り取った飾られた写真たち、冒頭に出てきたセリフを最後にもう一度もってきたのはふさわしい終わり方だと思います。読み終わってからも引きずりますね。
是非、吉田拓郎のプロポーズの歌の歌詞を読んで再度読み返すことをお勧めします!
回を追うごとに自分自身と向き合い気が付き始めた木曳野暁の増してくる色気にヤられます。そして、この作品に出てくる男性陣みんな懐が深いいい男。
今夜は、ラジオを聴きながら若竹煮でも作ってみます。