このレビューはネタバレを含みます▼
三月えみ先生の作品は繊細さと太さが緩やかにねじれて繋がる展開が魅力。わたしの初めての「三月えみ作品」がこの本でした。
主人公と中学時代の同級生ふたりとの三つ巴でストーリーが進んて行きます。
ふるさとであり地元民であるこの街に、再開発話が持ち上がるところから幕が上がります。
地元で若くしてテーラーを営む主人公のところに 再開発を進める企業の渉外担当として訪れたのは中学時代の同級生でした(ひとりめ)。更に裏から仕掛ける地上げ屋として現れたのは中学時代に転校(蒸発)した同級生(ふたりめ)で…。
それぞれの心のうちと待ったなしのオモテとウラの再開発事業、どうなるどうするの展開にハラハラモダモダ…。
甘いところは少ないですが気代のストーリーテラー三月えみワールドをたっぷり味わえる一冊です。