ボスに捧げた夜
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ボスに捧げた夜

藤田和子/ミランダ・リー

絵のおかげで粗がカバーされてる印象の話

ネタバレ
2021年1月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
お決まりの社長ヒーローと秘書ヒロインの恋。変わってるのはヒーローの方がヒロインに先に惚れてて、ヒロインには婚約者がいる始まりなところ。ヒロインに一応婚約者がいるので、ヒーローは手は出さないようにしてるが、仕事中にやたら身体を見まくり。ヒロインが世話になった人物の家を相続するために30歳までに結婚する必要があり、婚約者と別れたと知るや契約結婚を持ちかけてヒロインを口説き落とそうとする。それが純粋な愛情なら素晴らしいのだが、ここぞの時も結局ヒロインの身体のことばっかり。下半身に忠実な心情や発言が多くて、ヒーローには人間らしい理性とか思いやりとかいった真っ当な感情は備わってないのか。それを受け入れちゃうヒロインも微妙。まるで娼婦扱いっぽい発言もあったのにあっさりスルーするのはヒロインも緩いのかしら。
ヒロインがヒーローへの愛に目覚めはじめた矢先に、ヒロインとは別れの期限が決まってるからうまくいってるだの、母親に忠告されると自分の気持ちがわからないからと手の平を返してやっぱり別れようと言ってしまうヒーローはただのアホ。そして案の定別れた後にヒロインへの愛に気づいて追いかけるというパターン。愛を知らないヒーローのこのパターン見過ぎていい加減飽きる。完全に別れる前に、数日でもワンクッション置いてよく考えるってことを知らんのかと頭が痛い。こんな想像力貧困でメディア業やっていけるの? 本気出せば仕事できると言ってるが、所詮自己申告の二代目社長に期待が全く持てない。ヒロイン頑張って支えないと親に泣きつく羽目になりそう。
皆さんはヒーロー可愛いとか言ってるが、私はいい歳こいてアホアホな女たらしのニブチンに魅力を感じないので、特に可愛いとも思えず終了。元婚約者がDV犯罪者予備軍と酷すぎたので相対的にヒーローがマシに見えてるだけなのでは。
最後にヒーローの両親も再婚したようだが、散々他に乗り換えてきた父親を好きと思える母親の神経もたいがい凄い。唯一子供産んでる女の強みか何か? 色々頓狂な両親故にこのヒーローなのね。
藤田さんのほんわかタッチだから緩和されてるが、他の方の作画だと好みが別れそうな話だった。
ヒーローの友人二人が意味ありげな気がしたので調べたら、ヒーロー同士が友人というシリーズものらしい。時系列は「復讐のための結婚」→本作→「ハネムーンは終わらない」。
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