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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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  • あの放課後の続きを、これから。~視線を感じるほどに熱く濡れるカラダ~

    秋森なつ

    高校時代のヒーローの詳細がわからずモヤ
    ネタバレ
    2021年9月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻無料+3巻まで試し読み。
    高校時代彼氏だったヒーローとの初Hで怖くなって逃げ出したヒロイン。そのことが後日学校で噂となって流れ、ヒロインは尾鰭のついた陰口で苦しみ、大人になってもその時のトラウマで対人恐怖症ぎみ。職場にも馴染めず苦労していた。そんなヒロインの職場にヒーローが現れて、ヒロインのトラウマを知って治したいと言い出すのだが…。
    ヒロインが噂を流したのはヒーローかと聞いた時に、そうとも違うとも答えないのが微妙。そのくせ責任取るってなんだ。
    何よりこのヒーローに不快感が残るのは、初H失敗後に全くヒロインに会ってなさそうなこと! 周囲の態度を見るに二人は同じ高校だったっぽい。ということはあの噂の数々も耳に入ってそうだし、実際あれだけ噂を流されるレベルのヒーローヒロインなら、ヒーローに対し「あんな女に〜」とか慰めを口にする人間もいるのが普通だと思うのでヒーローだけ知らないは通らないだろう。それでいて当時ヒロインをガン無視してたわけ? 結局その程度の好意だったわけで、恋人だったヒロインを噂の渦中に放置してお別れ。そのくせ再会後は平気な顔で食事に誘うわ、再会したその日に手を出してくるわ。高校時代の流れからの再会後のヒーローの態度が強心臓すぎてビックリするわ。その辺このあとのストーリーでちゃんと説明してくれるんだろうか。
    更に3巻ではヒロインをトラウマの原因である高校時代の知人たちに会わせようとしてて、このヒーロー、短期間の荒療治が過ぎて、逆にヒロインに更なる復讐してる気すらしてくるのだが。まあそこまで考えるのは穿ち過ぎかもしれないが、ヒーローへの印象が悪くて、高校時代のヒーローの態度が判明しないと買う気がしないのは確か。
  • セックスができない私たち

    宮原ぐち

    微妙に同情しにくいヒロイン
    ネタバレ
    2021年9月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻無料+5巻まで試し読み。過去の経験から対人セッ クスにトラウマを抱えたヒロインと、そんなヒロインに片想いしていて自身もセッ クス?にトラウマがある会社の後輩ヒーロー。ヒロインが婚約者と別れたと知り、酒の勢いで告白したヒーロー。その勢いに押されてヒロインはヒーローとトラウマ克服を頑張ることになる。そこにヒーローに恋するライバル後輩女子やヒロインのトラウマ要因っぽい男が絡んであれこれある話、かな。
    セッ クスにトラウマがあり、それを克服するネタはよくあるが、婚約レベルまでいった彼氏がいたのに、そっちとはキスも拒絶して、ちゃんと付き合うと返事してない後輩ヒーローとはその日のうちに胸タッチからのクン ニまで許すヒロインにドン引き。他の方も書いていたが、今後も同じ職場に勤め毎日顔を会わすことになるまだ彼氏でもないヒーローにそこまで許せるなら、婚約者とも普通にできるだろうと思ってしまい、ヒロインへの好感度だだ下がり。ただの彼氏じゃなくて婚約までいってるってことは、好意を持って信頼も育んでた相手だよね? それでもできなかったのにどっちもそこまで育ってないだろう相手とはできるって何。それとも年下かつ後輩なヒーローなら、精神的優位性がとれて大丈夫だとでも? それはそれでイヤなヒロインである。
    同情心煽りたいなら、最初のシーンは婚約者ではなく、顔なし元カレぐらいにしてあくまで過去のトラウマシーンにしておいてほしかったかな。普通に元婚約者の方がヒロインより可哀想で、ヒロインを応援しにくいわ。
    あと、ヒーローもトラウマあるっぽいけど、1巻とか見た分にはたいしたトラウマなさそうな。アレがデカいかEDか早 漏かぐらいだろうな。完結後の試し読みかレビュー次第では続きを追ってみたいが現状では買わずに様子見かな。
    絵は中も表紙通りで綺麗めだが、キャラの描きわけが髪型(と処理)と身長と性差ぐらいかなという印象で、無表情で並べたらみんな一緒に見えそうな感じでもある。読んでみた範疇でも、出てくるのは20代の若者ばかりで中年とか老人とか描けなそう。見てないところでちゃんと出てたらごめんなさい。
  • 7年ぶりに濡れちゃった…再会、元カレ上司の絶頂レッスン

    一味ゆづる

    読み放題ならまだしも購入はオススメしない
    ネタバレ
    2021年5月18日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    兄の友人であるヒーローと、学生時代に身体の関係まではいかないが恋人のように仲良く過ごしていたヒロイン。しかし、ある日寝てる間に勝手に裸体を撮られて他人に見せられていた(どころかデータを渡していた)ことが判明し、ヒロイン兄妹はヒーローと疎遠に。そして七年後、ヒーローが上司としてヒロインの会社に赴任してくることから始まる再会愛。
    なのだが、ヒロインは過去にあんなことされていながら、ちょっと持ち上げられたり優しくされると絆されるし、不感症治してやると手を出されたらバリバリ流されるチョロインちゃん。ヒーローに彼女がいると思い込んで一旦拒絶した割に、結局また二人になると流されてH。うーん、ユルイ。
    ヒーローの方もこいつは本気で好きになると逆に手を出さないタイプのようで、再会後に手を出したのは恋心からというより、多分過去の詫びからの善意くさいのが気持ち悪かった。ヒロインと両思いになると途端にHを避けるあたりにそれが滲み出ている。逆に恋人になってからヒロインが迫ると俺の身体目当てなのか!だもんな。呆れて空いた口が塞がらなかった。ヒロインはこのヒーローの何がいいのやら。まあヒロインの良さもよくわからないが。どっちもどっちなカップルで、途中からかなり流し見。
    なんか途中兄が、ヒーローはヒロインを守るために写真撮ったのに!とかやってたが、いやそれは守り方として思いっきりヒーローが間違ってるからね。ちゃんとヒロインとヒロイン兄に話して、警告しっかりしてれば済む話だから。それを裸体写真のデータを上げるとかアホだし、最後に脅しネタに使われてるあたり、ヒーローにも作者にもなんだかなあという気分になった。
    あと、最終巻までヒーローが二股かどうかはっきりしないで進むので、ヒーローの株が上がるより関係深めるほど下がっていたし、恋人がいるかもと思いつつ身体の関係を結ぶヒロインの株も下がると良いところがなかった。そこまで下げて、最終巻の展開で上がればいいが、そこまで上がる要素もないし、更には下げるネタもぶち込まれて、この作者基本合わないなーと思ってしまった。一作だけたまたまこちらの許容範囲だっただけのもよう。
    この作品を全巻定価で買ったら1350円だそうだが、 これにお金払うぐらいなら同じ作者の新作か他の作者の作品を買うのをオススメしたい。読み放題なら暇つぶしにはなるかな。
  • 偽りの駆け落ち

    山田ミネコ/デボラ・ヘイル

    ただのラブコメと思えば楽しめた
    ネタバレ
    2021年5月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    ある日、郷士の娘であるヒロインが、貴族の後継で研究者のヒーローの元に押しかけ、偽装駆け落ちを提案。全てはヒロインの兄とその恋人であるヒーローの義理の叔母を仲直りさせて結婚させるためという。ヒロインの怒涛の勢いに押されたヒーローは流されるまま承諾するが、会話を重ねる間に家族思いの飾らないヒロインに心惹かれる。しかし、ヒロインはヒーローが好みと違うため、男と二人だけで駆け落ち旅行という未婚女性にとってはスキャンダルな状況にも全く気づかない鈍感ぶりを発揮し、ヒーローの気持ちにも気づかない。それが旅を通して段々とヒーローへの気持ちが変わっていく。
    一方、ヒロイン兄とヒーロー叔母は二人を止めようとあとを追う。二組の男女の恋の行方はいかに?というお話。
    ヒーローとヒロインの関係は十代の男女(ヒーローは二十代だが)のある意味初々しい恋愛で、これはこれで楽しいが、兄と叔母の三十代カップルは叔母が過去に訳ありだっただけに、後半はそっちの先行きの方が気になって読んでしまった。ヒーローの叔父はヒーローには優しかったらしいが本当にクソ野郎である。叔母の恋路の方が気にはなったが、叔母がメインだと、ドアマット展開にムカつきが止まらなかったと思うので、サブでよかったのかもしれない。最後は安定のハッピーエンド。当て馬男はともかく4人が幸せになってよかった。
    ヒーローは落ち着いてて好みだったが、ヒロインが一点集中で周りは見えないタイプのため、ヒーローの気持ちを試すためにある行動をとるくだりはだいぶイラッとした。当初の目的忘れてるだけでなく、警戒心もないし。同じこと自分がされたら嫌じゃないのか、などなどツッコミどころあり。案の定こじれるわ、危険な目に遭うわで、あほやなーと思うが、17歳だし、あそこで痛い目にあった分もう二度とやらないよね。
    試し読みで気に入ったなら、続きも同様のノリで進むので楽しめると思う。
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  • 悪魔を愛したシンデレラ

    タラ・パミー/山本鹿乃子

    ヒロインはこのヒーローの何がいいんだ?
    ネタバレ
    2021年5月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    ヒロインが祖母の死後に見つかった手紙の相手に連絡を取ったら、相手は祖父でしかも億万長者だった。実の孫とわかった祖父が暴走してヒロインに過保護を発動し、祖父の事業の後継者と目していたヒーローを婿に据えようといらんお節介をした結果、ただでさえヒーローの勝手な思い込みで拗れた関係が余計にこじれたという話。
    とはいえ、こじれた要因はヒーローにも多大にあったわけだが。抜け目ないヒロイン祖父がヒロインに騙されてると決めつけていたのもヒーローの洞察力のなさが表出してアホっぽかったが、事実確認する前に面と向かってそれをヒロインに告げる短絡思考ぶりにこれで優秀な後継候補かと呆れてしまった。そんな態度を取られて、それでもヒーローを好きと思えるヒロインにもドン引き。これなら男に騙されるのも当然で、そりゃ祖父も心配するわな。でも、それで選ぶ相手がヒーローとかどう考えても見る目ない。さすが離婚歴があるだけあるわ。そういう意味では登場人物の状況を混乱させる言動は全て筋が通ってるんだが、全員アホにしか見えず、最後まであきれながら読むしかなかった。
    最後の方もなあ。ヒーロー母の言動は夫に自 殺された過去をもつ苦労した女性とは思えない心ない発言ばっかだし、ヒーローは愛を告げられたら自分なんてと尻込みして逃げるし、後悔して追いかけてきたかと思えば言いたいこといって帰ろうとするし、なんだこいつら。こんなヒーローと母親だから元妻はドラッグに走ったんじゃないのとしか思えず、ヒロインの未来も暗澹として見えて、これでハッピーエンド?としか思えなかった。
    ヒロインはまだ年若い(23歳)ので、人生経験的にやむなしなところも感じるけど、いい歳した子持ちヒーローはねえ。流石に色々アウトすぎた。偽装恋人やってて他の女と逢引きしようとしてたのも、立場考えたら記事になりそうだと思うのに実行考えてたっぽいとことか、娘が寝てるところでヒロインに手を出そうとしてたところもキモかった。ほんと魅力が外見だけで、ヒロインがヒーローを褒めても最後まで全く共感できずに終わった。
    この漫画家さんの担当作を見るのは二回目だけど、前見たのもヒーローの人格が途中で変わって微妙だったが、こちらは輪をかけて酷かった。絵は味があって好きなんだが、もうちょっとまともなヒーローの出る担当作はないのだろうか。ツライ。
  • 心のなかのプリンセス

    文月今日子/マーナ・マッケンジー

    ローマの休日のハッピーエンド版的な話
    ネタバレ
    2021年5月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    結婚前の三ヶ月を自由に過ごす権利を行使するため、兄の学生時代からの友人であるヒーローの経営する牧場にやってきた王女ヒロイン。王女としてではなく、一般人としてできなかったことをやって過ごしたいヒロインは、料理をしてみたり、掃除したり、安いアクセサリーを身につけたり、動物の世話をしたりと、片田舎の街の牧場暮らしを満喫して過ごす。
    それを暖かく見守りフォローするのは、バツイチで子供を亡くした過去をもつヒーロー。一緒に過ごすうちに、気を許しあった二人は過去の傷を曝け出し合い、男と女として惹かれ合うが、立場と理性が邪魔をし、関係を進めることができずにいた。さて、二人の恋の結末は…。
    ハーレクインなので、ハッピーエンドはわかっているが、どう締めくくるか最後までドキドキしながら楽しめた。主役二人が過去の経験もあって理性的に行動するまともなタイプなので、それだけに両思いになって結ばれた時の感動もひとしお。ご都合主義なオチではあったが、二人が幸せになってくれるならそれでいいと思える、そんなお話だった。
    読後感もよくてオススメの一冊。
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  • 侯爵への叶わぬ想い

    マーガリート・ケイ/原田万木子

    確かに微妙な話だった
    ネタバレ
    2021年5月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    隣人同士の侯爵子息ヒーローと貴族令嬢なヒロイン。出会ってすぐに惹かれ合うも、お互いの家庭環境が影を差し、結ばれそうな機会が訪れる度に、ヒーロー側に瑕疵があったり、ヒロイン側に瑕疵が出たりで、なかなか結ばれない二人が最後にようやく結ばれるまでの十年に渡る物語、かな。
    皆さん書いているけど、とにかく時系列がわかりにくい。一応年代書いたりしてるんだが、漫画でそこまで年代覚えながら読まないから、今が現代の話なのか、過去は過去でどういう順番で出来事が起こったのか分かりにくくて困った。
    家のことを考えるなら、たとえヒーローが放蕩者だとしても土地が隣り合った貴族で、男の方が身分が上なら、ヒーローとヒロインを結婚させる方が、結果として双方の家の発展にはいいと思うんだけど、ヒロイン両親が反対するのが意味不明だった。ヒロインが子供産んだら外戚になれるし、離婚でもしない限りはお得な相手だと思うんだが。家のための政略結婚ってそういうものでは? 更にお互い思い合ってるなら尚好都合だよね。娘可愛さの反対かと思えばのちにヒロイン夫のDVを聞いても娘を追い返そうとする親だし、親の思考がわからない。ヒロインが一人娘なら家として評判は気になるだろうが、姉弟複数いる中の一人が放蕩者と結婚したからなんだというのか。兄弟に一人変わり者がいるなんてよくありそうな話故に、ヒロインの実家が反対するくだりが終始スッキリ行かず、結局作者が結ばれないように屁理屈作ってるだけなんだなと思えて話に乗り切れなかった。
    ヒーローもヒロインもお互い好きあっていたし、親の反対以外たいした障害もなかったくせに、警告されたらヒーローは尻尾まいて退散。ヒロインは悲しみつつもあっさり受け入れ。その後、とことん不幸な境遇にまで落ちないと戦おうとしないあたり主役二人どちらにも魅力がなかった。特にヒーローはあらゆるシーンで気概がなくて楽な方に逃げてばかりでカッコ悪い。
    最後はヒロインが離婚できないまま駆け落ちの、ヒロイン夫が離婚に応じる時間待ち。そこまで行き着く前に、それこそ結婚前に付き合ってたときにでも、駆け落ち婚でもしとけばよかった。無駄に遠回りしただけ。成長のために必要な出来事だったと思いたくても、いい歳になるまでかけて見せた成長がこれだけかという感じで微妙だった。
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  • 結婚はだめ

    ヘレン・ブルックス/河村恵利

    いい話なのに絵が残念。特にヒロイン。
    ネタバレ
    2021年3月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    表紙絵には全く惹かれない、どころかヒロイン微妙ぐらいに思っていたが、評判がかなりいいので読んでみた。
    夫を事故で亡くし、4歳の娘を育てるシングルマザーなヒロイン。社長を務めるヒーローの秘書面接に行き、堅実な態度とできないことをできないと告げた実直さを買われて採用される。
    ヒーローの見込んだ通り以上に仕事をきちんとこなし、女性らしい配慮もさりげなくこなすヒロインに、ヒーローは徐々に心惹かれていく。
    ヒロインも最初は冷たく感じたヒーローの、実際は仕事熱心で、気遣いもできる、その優しさに惹かれるが、ヒロインは夫との過去のせいである問題を抱えていた。それがある日ヒーロー相手に表出してしまうのだが…。
    亡き夫にDVどころか他の男への性奉仕まで強要されていたという強烈な過去持ちのヒロイン。言葉による精神的DVもされていて、完全な男性不信に。元夫も優しかったところからの結婚後の急変。親もないヒロインが娘のために初めて抵抗したのがいっそあっぱれ。しかしなあ、ヒロインの辛い境遇を強調するためとはいえ、ハーレクインで成年向けみたいなレベルのネタは入れないで欲しかった。原作者は他で泥酔レイ プっぽいネタもやってて、ちょっと過激に走りがちかも? ただのDVだけでも充分酷いと思うから過剰すぎ。同情はしやすいが、そんな過去で一年足らずでヒーローと恋仲になって結婚とまで行けるのも回復早すぎな気分に。
    それに対するヒーローは、包容力抜群で、誠実といい人すぎる。でもこれぐらいじゃないとこのヒロインの相手はできないかな。拒絶されてもちゃんと支えてくれる優しさがしみる。後半になるほど輝くヒーロー。ヒロインの娘との関係性もよかった。
    不幸すぎる女性が幸せになるのを応援したい時にどうぞ。
    ただお話は良いのだが、絵のクセが私には合わなくて、特に一番合わなかったのが登場回数の多いヒロインなのが辛かった。食事に誘われたり、一目惚れされる程度には美人か可愛いっぽいのに作画から伝わってこないのもアレだが、なんか読んでいて「進撃の巨人」の作画を思い出してしまうのがダメだった。メガネの影とか髪の線とか、目のグジャグジャ表現あたりも、ヒロインだけやたら引っかかってしまった。表紙のヒロインも冴えないし、もうちょっと気合い入れて描いてほしかったなあ。レビューなかったら絵が邪魔して多分一生読まなかったと思う。
  • 愛に救われて

    ヘレン・ブルックス/冬木るりか

    タイトルに偽りなしな、愛で救い合うお話
    ネタバレ
    2021年3月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    両親亡き後、16歳にして4人の弟妹を養うために働くヒロイン。しかし、栄養も不足した状態の労働で病気になり帰宅途中で倒れてしまう。それを偶然見つけたヒーローはヒロインらの窮状を見捨てられず、全員を自分の農場に引き取るのだった。
    助けられたのがきっかけの憧れがいつしか恋へと発展したヒロインだが、ヒーローは何故かヒロインと距離を取りたがる。それにはヒーローの亡くなった妻との過去が影響していたのだが…。
    という年の差11歳の、農場主とその使用人の恋愛もよう。
    途中まではわりと丁寧に進行していたが、最後はバタバタと一気に畳んだ感じになって、ヒーローの切り替え早っ!みたいに見えたのがちょっと惜しい。
    苦労してきたせいか、分別もついて配慮もできる大人すぎるヒロインなので、歳の差がそこまである感じはしなかった。むしろヒロインができすぎで、ヒーローの方が年齢よりやや子供っぽくなっているような。
    ヒーローは妻との過去があるせいで、ヒロインには頑な態度だが、根が優しいのは伝わってくるので不快感はない。でも若い時は本当に見る目がない。見る目がなかっただけで、妻に関する諸々は妻の両親の教育が悪かっただけだが。嫁がせる前でも教育しとけよという感じ。というか当時でも離婚できる案件だと思う。それでも関係継続した上、罪悪感まで覚えるヒーローはお人好しというかなんというか。
    ヒーローの母親もいい味出してたが、横槍女とか当て馬青年は退場早くて拍子抜け。原作だともうちょっと出番あるのかな?
    絵の評判が悪いが、冬木さんの標準クオリティだと思う。コマ割りとかのマンガとしての形態はきっちりしてるので、物語の体裁はそこまで壊してはいないかと。ただ、帽子を被った状態の絵が苦手なのか、ヒロイン弟やらも含めて被り位置の違和感とか帽子自体が妙に歪んで見えるのは気になった。あと、放って(ほうって)を「ほおって」と表記するのが個人的には気になった。会話の中だからギリギリいいのかね。
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  • 勝ち気な花嫁

    山田ミネコ/ケイシー・マイケルズ

    コミカルな恋模様が読みたい時にどうぞ
    ネタバレ
    2021年3月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    妊娠中の姉の付き添いで、姉の婚家へ向かう旅の途中で立ち寄った宿は、貴族も参加するボクシング大会の影響で満員。その中にはヒロインが想いを寄せる伯爵ヒーローの姿もあった。しかし、初対面は挨拶だけで別れる。ところが深夜に姉がわがままを言い出し、ヒロインは一人馬車へ荷物を取りに行くことに。なんとか荷物は取ったものの人にぶつかった衝撃で灯りが消えてしまい、暗闇の中、部屋を間違えてしまったことで、ヒーローの部屋に寝巻き姿で二人っきりでいるところを大勢に目撃される。ヒロインの貞操の責任を取る形でヒーローは結婚することに。
    ヒロインはヒーローのために結婚無効を求めるが、ヒーローは女癖の悪かった父親のせいで結婚にも恋愛にも夢がなく、誰と結婚しても同じだったからと取り合わない。憧れていたヒーローと愛のある結婚を望むヒロインと、会話をするたび予測のつかない言動をするヒロインの魅力にどんどんハマっていくヒーローが、名実共に夫婦になるまでのお話。
    山田ミネコさん、まともにマンガを読むの初めてだったけど、なんというか漫画家側の色が濃く出ていそうな雰囲気を感じる作品だった。表紙のクセが強くてためらうかと思うが、モノクロの方が若干クセは和らぐので、挫けず読んでみてほしい。たぶんハマる人はハマる味のある作風。
    ヒロインのマイペースぶりは後半になるほど面白いし、特にライバルをやり込めるくだりは見ものだった。序盤の妄想シーンでは不安だったが、なんだかんだで社交会の荒波もあっさり乗りこなしそうで、伯爵夫人も器用にこなしそう。
    対するヒーローも社交会の花形だったようだが、中身は思ったより真面目で、それでいてどこか変わり種。ヒロインの三つ編みがツボとか、独特な感性の持ち主で、お似合いの二人であった。
    しっとりロマンスを読みたい時には向かないが、コミカルな明るい恋模様が読みたい時にはオススメの一冊。
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  • 憂鬱なハネムーン

    ケイト・ハーディ/吉田弥生

    自己保身優先で、腹黒なヒーロー
    ネタバレ
    2021年3月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    5歳差の幼馴染で、13歳の時にヒーローに恋してると気づいたヒロインだが、ヒーローの方は妹の友人で趣味の合う幼馴染ぐらいにしか思っていないと恋心を封印したヒロイン。
    それから12年の時が流れて、ヒロインはヒーロー以外の男性と結婚し、二度の流産ののち離婚を経験。ヒーローは考古学者としてTVでも活躍し、ヒロインの離婚後は休日になるとヒロインのもとを訪れ、言いたいことを言い合える親友のような関係を築いていた。
    そんなある日、ヒーローからどうしても取りたい仕事で、結婚し安定した男と見せる必要があるからと、突然プロポーズされる。それもヒロインとなら情熱的な愛ではなく、穏やかな好意を抱いて尊重した関係を築けるからと。ヒーローに変わらず恋心を抱いていたヒロインは信頼関係だけの男女としての愛のないプロポーズを断るが、ヒーローのしつこい手の込んだプロポーズに屈服。ひと月ほどの婚約者を演じることにするが、ヒーローが不用意に家族にこぼした言葉がきっかけで本当に結婚することになってしまう。
    やたら評判よくて読んでみたが、読んでる間ずっとヒーローを殴りたくてしょうがなかった。まともな家庭で育って、ヒロインが傷ついてるのがわかって励ます配慮もできて、情熱的な恋愛感情を抱いたことも、それなりの恋愛経験もあるのに、情熱的な愛はないけど親友として好きだからで押し通そうとするヒーローにイライラ。最後のタネあかしでますますイラついた。結局自己保身しつつ外堀埋めてヒロイン確保したって話だよね。休みごとにヒロイン宅に押しかけてたのも男近づけさせないためだったんじゃないの、これ。久しぶりに真の腹黒を見た気がする。
    人妻に弄ばれて、ヒロインが他の男と結婚したことがショックだったから仕方なかったとでも言いたいんだろうか。ヒロインが流産した時の言い回しも傷抉る感じでこれまたムカついたし、終始ムカつくヒーローだった。大体人妻に傷ついても好みを長らく引きずってたのは確かっぽいしな。気づくのノロすぎ。友人的感情といいつつセッ クスした後も友人的好意で押し通してたところとか、善人ぶってるぶん余計勘に触った。
    ヒロインもなあなあで済ますあたり、結局似たり寄ったり、破れ鍋に綴じ蓋でいいんじゃないの。
    考古学知識くだりは面白かったし、流産の原因の病気をまた一つ知れたのと、背景や小道具の描き込みはよかった。
  • 恋はつぼみのままで

    スーザン・メイアー/秋本尚美

    この話に悪人も悪役もいなかった
    ネタバレ
    2021年3月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    12歳で母を亡くし、親族は父のみと言う状態で、支配的な父の言うがままに生き、25歳にして父の決めた相手と結婚することになったヒロインは、結婚式の直前新郎が付き添い人と話しているのを聞いて結婚に疑問を抱き逃げ出してしまう。
    それを追ってきたのは、ワイン関係の取引でヒロイン父に弱みを握られたスペイン人のヒーロー。
    やたら逃げ出すヒロインが大人しく帰る交換条件として車で戻ることになった旅路で、ヒロインの置かれた複雑な環境や心境を理解したヒーローは、ヒロインに考える時間と打開策を授けてあげようとヒロインを連れてスペインにあるヒーロー一族の経営するワイナリーへと飛ぶ。そこでヒロインはどんどん自立へ向けて自我を発達させていくのだが…。
    打算に満ちた新郎に、支配的な父親と、ヒロイン周りの男性が酷く見えたが、蓋を開けると、新郎は打算はあるが政略結婚としては愛情はともかくよい相手で引き際も鮮やかだし、父親も結局愛情がすぎるが故の行動で、ただこれまでヒロインが反抗もしなかったからそれでいいと思い込んで突っ走っただけだった。
    脇役のヒーロー祖母とか完璧超人かよって感じだが、愛情とユーモアたっぷりで、何より人間大好きな感じが伝わってくるところはよかった。実際祖母に近いタイプの人はごく稀にいるしね。
    ヒーローと両思いになっても、即結婚まで飛ばずに期間を置いてたのもよかったなあ。二人とも一度結婚間近で失敗しているから、間を置くのは正解だと思う。そういう判断ができるようになっているところにもヒロインの成長を感じた。
    終わりまで読めば、ヒロインの成長と、ヒーローとのロマンスと、家族愛とが楽しめる良作だった。
    絵に関しては前に読んだ作品よりは良くなって味が出てきたなと思うが、ヒロインの泣き顔と、ヒーローの口の描き方がたまに気になった。
    書籍内にタイトルが出ていた「さよならまでの二週間」という関連作あり。そちらはヒーローの従兄弟のミゲルがヒーローで秘書との恋を描いている模様。今作ヒーローも出ているっぽいので、機会があったら読んでみたい。
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  • 花婿の条件

    ホリー・ジェイコブズ/曜名

    結婚後が不安になる二人
    ネタバレ
    2021年3月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    漫画担当の曜名さんが好きなので読んでみた。
    学生時代片想いしていたヒーローと、花婿とウエディングプランナーという立場で再会したヒロイン。しかし、ヒーローは結婚式当日花嫁に逃げられてしまう。ショックで酔い潰れて失礼なことばかりいうヒーローに幻滅しながらも、ヒーローらしいこだわりも垣間見てまた惹かれてしまうヒロイン。そんな矢先にヒロインのアシスタントをしていた男性が恋人を追って急に仕事を辞めてしまいピンチに陥ったヒロインは藁を掴む気持ちでヒーローに協力を求めるのだが…。
    理系ヒーローのエピソードが漫画家さんのオリジナルのヒーローを思い出させるタイプで、ヒーローのキャラはわりと好き。序盤のコミカルなシーンは漫画家さんの良さが出ていてそこはよかった。
    ただ、原作がそういう設定なので仕方ないが、ヒロインのキャラ付けでメンサー会員だったとか出てくるのだが、作中のヒロインにそれっぽさゼロなのが微妙。これなら昔は普通の理系学生だったぐらいでよかったのでは? 仕事はできるけど、できる人間にしては他人に見せようという書類の取り扱いとか車内のぐちゃぐちゃっぷりとかドン引きしたし。大体結婚式を取り仕切るのに現場の常駐アシスタントが一名だったのも苦しいし、ど素人のヒーローに頭がいいからできるだろうで書類だけ渡して放置して大丈夫って思ってるのも怖い。仕事はできるらしいダメ上司の具体例見せられた感じ。ヒーローみたいに勉強方向には頭がいいが他ポンコツの方がまだわかるわ。
    ヒーローの方は短期間で燃え上がって恋心に目覚めたけど、根本の思考とか、きっちりしてないと落ち着かない性分とか考えると、ヒロインと一緒に生活始めたら細かいところで気が合わなくなりそうで、結婚してうまくいくとあまり思えなかったのが残念。一時の情熱で結婚してもうまくいかず別れたという話を見たあとだけに余計に心配になってしまった。
    あと、作中、ヒーローが猫にシュレディンガーと名付けててヒロインが微笑ましく見てたが、あれ箱の中の猫は生きてるか死んでるかみたいな内容だったと思うので、そんな名前つけるヒーローの感性を微笑ましく思うヒロイン怖いと思ってしまった。
    よかったところはヒーローがヒロインの仕事ぶりを認めてヒロイン両親を納得させたくだりかな。それ以外はロマンスよりコメディに突き抜けた感じで、なんとも微妙な読後感だった。
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  • 華麗なる変身

    エマ・ダーシー/三浦浩子

    年齢差はさておき主役二人が良かった
    ネタバレ
    2021年3月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    調教師の父と貴族の母の間に産まれたヒロイン。両親の離婚後、母のもとにいた12歳の時にたまたまパーティに参加していたシーク(イギリス人とのハーフ)のヒーローと出会い、丁重に扱われ、ほのかな初恋を抱く。ヒーローの方も自分の生い立ちに似たヒロインのことが強く印象に残り、ヒロインの父に自分の馬を預けることに。それから11年。父親の失敗で、ヒーローに託された馬を取り上げられると知ったヒロインは父の家庭の事情を説明し、考え直してほしいと説得しにいくが、代わりに父に対する人質となるように言われて…。
    という取りようによっては愛人契約のようだが、ヒーローは基本紳士なため、そういう下世話方面に進まないのがよかった。
    互いの過去の共通点と、それでいて前向きなヒロインに惹かれるヒーローの気持ちも、年齢や今の境遇に関係なくヒロイン自身を見てくれるヒーローに惹かれるヒロインの気持ちも自然と伝わってくる描写が良い。
    両思いになったあと、双方の母親が自分の失敗から学んだことをヒロインに忠告するのも、読者としては複雑だが親心も、言われたヒロインの気持ちもわかって切なかった。ただヒロイン母に関してはその思いが持てるのに二度も再婚しちゃうところが残念だが。
    ハッピーエンドになるとはわかっていてもヒーローがどんな選択をしてどう行動するか最後までドキドキ。ヒーローの心を決めるきっかけを作ったヒロイン妹の言葉も素敵だった。小学生くらいに見えるのに人生悟ってるなあ。
    常識を弁えた良識的なヒーローヒロインがお好きな方にオススメしたい作品だった。
    いいね
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  • 砂漠のナイチンゲール

    サンドラ・フィールド/橋本多佳子

    隠し子のくだりはいらなかったな
    ネタバレ
    2021年3月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    恋にも仕事にも疲れて癒しを求めて砂漠を訪れた教師のヒロインは、怪しげな二人組に遭遇し、その後その二人組に足を撃たれて苦しむヒーローを発見する。怪我人を放っておけなかったヒロインは、嫌がるヒーローを説き伏せて、テントに移し、手当てをする。口を開くと喧嘩ばかりだが、何故だか妙に惹かれ合い、街に戻ってからついに結ばれる。
    しかし、ヒロインの理想の落ち着いた穏やかな夫婦関係とは程遠い自分とヒーローとの関係に悩む矢先に、ヒーローに隠し子がいることが発覚して…。
    前半は面白かったのだが、その後の隠し子のくだりいる? ヒーローが撃たれた要因に繋がるんだけど、ロマンス期待して読んだら邪魔者が急にきて、過去のヒーローのてきとーな交際関係まで暴露で一気に気分が盛り下がった。あれだけ何度も避妊具にこだわったヒーローなのに、隠し子っていうのもチグハグ。隠し子のくだりだけ何がしたいかよくわからなかった。子供に優しいパパになるよってか? それはヒロインとの間でやってくれ。それとも凄い金持ち美人と付き合った過去があっても、その女よりヒーローにとってはヒロインの方がいいというマウント表現? いや別にいらない。逆に特に好きでもない女と言われるまま愛人契約結ぶ男にされる方がキモいわ。
    そしてこういうタイプに限って愛がわからないとかいう、ハーレクインお決まり展開。今回は孤児ヒーローだからまだアレだけど、30過ぎてそれは流石に情緒なさすぎないかと思うので、そろそろハーレクインはいい年して愛を知らないヒーローネタはやめてほしいわ。
    ヒロインがヒーローのことを相談して、最初は反対する両親が、娘の悩みっぷりを見て思い返し、自分たちの実情を伝えて応援するくだりが素敵だった。よいご両親である。というかお父さん、いい夫でいい父親だと思う。よき。
    その分やっぱり隠し子問題が惜しく感じる話だった。
  • 運命のパートナー

    橋本多佳子/カーラ・キャシディ

    確かにモヤる話だった
    ネタバレ
    2021年3月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。漫画家さん読み。
    ヒロインは17でヒーロー弟の子を妊娠、結婚したものの、夫は結婚前と変わらず責任感も薄く友人と遊び回る。耐えかねて9年後離婚しシングルマザーとして息子を育てていたが、ある日元夫に勝手に子供を連れ去られて、ヒーローと共に追ってくるよう手紙が届く。
    結婚時に強く反対されていた経緯もあってヒーローを苦手に感じていたヒロインだが、飛行機事故で墜落、森からの脱出時や、その後の元夫らを含む共同生活の中で、ヒーロー自身やヒーローのこれまでの献身も思い出しどんどん惹かれていくが…。
    二人が惹かれていく過程だけ見ると、運命の二人という言葉が似合うんだけど、その二人が会うためにヒーロー弟と恋人だったぐらいならともかくもう子供までできた状態じゃないとダメっていうのがなあ。神様の試練と見ても色々微妙。運命の間違え相手が弟っていうのも引っかかるポイントかな。息子の存在も実はいなくても成り立ちそうな話の作りなのも引っかかるのかなあ。実質、過去の結婚失敗に至らせるための結婚原因に、ヒーローとヒロインを二人にさせるための呼び出しや弟別行動のための言い訳に使っている感じ。あとはマスコット的和ませ役? あくまでも役割のためにいるって感じで作者の道具扱いに見えるのが微妙。
    どなたかも書かれていたが、ヒーローがいない状態で少しは大人になれたヒーロー弟と復縁か、ヒーロー弟を出さずにヒーローとの恋愛だけを描いてもらった方がよかったかな。
    最後の方でヒーロー弟に結婚したい恋人がいるってくだりも微妙だった。その恋人と夫婦になる気があるなら彼女も付き添わせるべきでは? 恋人は気弱だからとかなんとか言ってたが、もし手術がうまくいかなかったら、弟は恋人のことをヒーローにすら打ち明けてないので、恋人側は亡くなったことも当面気づかない状態になるのだが。あとで死んだと聞かされる(下手すれば葬儀後)とかその方が酷すぎない? 手術がうまくいってその余波でおめでたムードで誤魔化してるけど、夫婦になろうっていうのにそんな一方だけ頑張ればいいみたいな関係は破綻もはやそう。ずっとヒーローやヒロインに甘えてた弟に本当に可能なのか疑問が残る。
    モヤッとポイントがすべて弟の楽天的で誤魔化されてるのもモヤッとするし、八方丸く収まってよかったねとスッキリ思いきれない話だった。
  • 花言葉を君に

    シャロン・ケンドリック/文月今日子

    前半は恋、後半は愛になるまでを描いたお話
    ネタバレ
    2021年3月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    失恋旅行でギリシャに来たジャーナリストのヒロインは、旅の最後の夜にレストランでアイルランド人の実業家なヒーローと知り合う。身分は隠しながらも、互いに異性として惹かれ合うが、この時は同じ時を過ごすだけで別れる。
    ヒロインはイギリスへ帰ったあと、編集部の上司に背中を押されるように、ヒーローの住むダブリンへ向かうことに。再会後、旅先と印象が違うとお互いに感じながらも共に過ごすうちにやはり惹かれあって一夜を共にする。しかし翌日ヒーローへ女性から電話があったことで、ヒロインは遊びにすぎなかったのかと動揺を隠してヒーローの元を去る。動揺のままイギリスに戻ったヒロインは、上司からヒーローにとってヒロインは初恋相手の身代わりだったにすぎないと告げられて、更に動揺。ヒーローとの関係を上司に打ち明け、それが暴露記事にされてしまい、こじれることに。
    がヒロインの妊娠が発覚して結婚することになるというハーレクインによくある流れ。ただ騙されたと思い込んだヒーローのやり返し方は酷いし、妊娠告げに行った時の態度も神経逆撫でするセリフのチョイスが上手すぎて、私でも物投げつけると思った。
    前半は旅先のアバンチュールからの華やかな、でもどこか浮かれた感じもある情熱的な恋模様。後半は失った信頼回復から、日常生活を伴う地に足のついた愛のある関係へ変化する流れ。どなたかも書いていたように、前半と後半でノリがガラッと変わっていたが、絵空事めいた前半の展開より後半の方が好みだった。
    特に愛を口にしないヒーローが、花言葉で伝えようとするラストの下りは良かったと思う。
    ここまで描かれたら、この二人の今後も安心だなと素直に思えた。ハーレクインはハッピーエンドで終わる決まりがあるが、たまにその後が不安なカップルいるからなあ。情熱だけでは夫婦生活は続かないよね。
    夫婦関係に不安はないが、暴露記事書いた上司にちゃんと報復できたかわからなかったり、結局ヒロインの父やヒーロー母のことは匂わせで終わったのはちょっとモヤモヤ。その辺は原作見たら補完されるのだろうか。
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  • 美しき女戦士

    スーザン・スペンサー・ポール/津谷さとみ

    肉体的ではなく精神的に女戦士なヒロイン
    ネタバレ
    2021年3月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    15世紀イギリス。頼りない父亡きあと14の年からずっと女城主として務めてきたヒロイン。ある日、王の命令で騎士ヒーローに城主としての地位を明け渡しヒーローと結婚するよう命が下る。結婚すれば、地位も権利も全ては夫に奪われる。どころかもっとひどい立場に追いやられる可能性もあり、ヒーローからの使者を拒絶するヒロイン。ヒーロー側は業を煮やして武力行使で城を制圧。ヒロインも策を巡らし抵抗するが、最終的にヒロインは使用人らのために結婚を受け入れることに。
    正直最初の方、命令拒絶するヒロインもアレだとは思うけど、ヒーローの態度がひどい。武力制圧に、人質で脅迫。明らかな形ではないけど、ちょっとヒロインに暴力っぽいところもあって微妙。初対面ののちにふたりきりで話せばもうちょっと違う道もあったのではと思わなくもない。調べたらヒーローには姉もいるっぽいのに妻になろうかと言う女性の扱いが雑すぎない?
    一応ヒーローが城にこだわる理由は出てきて、かなりの辛酸をなめてきた境遇だったのは描写されるのだが、それを受けても本気で取り戻して、更にヒロインを妻に据えたいと思っているなら脅迫だけはダメだろうと思う。
    それでも結婚後二人がだんだん惹かれていく描写は良かったし、ヒーローがヒロインの従兄を元婚約者と勘違いして思い悩むところとか、ヒロインを愛するようになった結果思いがけない行動に走るのは面白かった。
    それに対してのヒロインの行動も、タイトルの勇ましさに見あった行動でよかった。最後はコミカル要素も入って和やかハッピーエンド。政略結婚にしてはよいカップルになりそう。
    途中でヒーロー姉に触れたが、原作者の作品は人物が少しずつリンクしているもよう。今作との密接な関連作は2作。ヒーロー姉がヒロインを務める「花嫁泥棒」。今作にも登場したヒロインの従兄がヒーローを務める「花嫁は謎に満ちて」。後者はシーモアだと配信していないもよう。残念。
  • 望まぬ花嫁

    キャサリン・アーチャー/なかやま衣子

    ヒロインのやらかしが引っかかってムリ
    ネタバレ
    2021年3月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    兄の友人で領主なヒーローに一目惚れしたヒロイン。兄がいてはまともにヒーローと会話もできないと、兄からヒーローへの予定変更の手紙を差し止めて、まんまとヒーローと二人っきりになるヒロイン。ヒーローを落とすための酒で自分が酔って寝てしまう。寝かせるために部屋を移して二人っきりでいるところを帰宅した兄やその友人らに目撃されて、ヒーローは責任を取って結婚することに。
    この時点でヒロインへの好感度が大ダウン。以降、働きもののところを見せられても点数稼ぎっぽく見えるし、そこまで理知的で思いやりあるヒロインなら、騙し打ち結婚に繋がるのは薄々気づいてヒーローと二人っきりになるだろうか。なんかアンバランス。
    またヒーローに受け入れられてないうちに、家政に口出して行く感じも、ヒーローの逃げ場を無くそうと外堀埋めてる感じでイヤだった。
    まあ、ヒーローも最初にヒロインが酔ったところで、家人に部屋に連れてくように言えばいいのに自分で運んだのは下心はあったわけで、実際キスしてるし、ガッチリ庇う気は少し薄れるが、酒も入って理性が崩れやすい状態で、酔っ払った美女に迫られたら、独身男性がくらっとするのもわからなくもなく。結果、良い領主夫人になってくれるタイプだったからいいけど、そうじゃなかったら、ヒーロー本気で父親の二の舞だったろうから、ヒロインへよりはヒーローへの同情の方が強い。
    しかし、話の都合なんだろうが、ヒーローが庶子の子にたいして構ってやってなかったのは苦しくないか。生まれた時から一緒に暮らしてる母なし子ならまず乳母か子守りつけるだろうし、その場合子守から最低限必要なものの要請とか出そうなものなのに男服で放置してたとか、ヒロインのための展開っぽくて微妙。ヒーローが完全無関心ならわかるけど、お土産買うくらいは気を使ってるしなあ。
    そんな感じで展開するので、最後まで何かしらのモヤモヤが続いて微妙に楽しめなかった。
    ヒーローをはめるヒロインや、女性不信をこじらせヒロイン冷遇ヒーローが許せる方は楽しめると思う。私はムリ。
    活動的で献身的なヒロインはわりと好きなのに、最初のやらかしが本当ダメ。頭も回るなら普通に兄に相談して縁談に持ち込めよと思うんだよね。家格的には釣り合ってるっぽいし。そこまでちゃんと手順踏んで無理だったなら、思い詰めた結果としてこのやらかしもまだわかるんだけど。
  • ハートのときめき

    ミュリエル・ジャンセン/原ちえこ

    ヒーローの意識変化を描くのがメインの話
    ネタバレ
    2021年3月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    過去に母親が自分と父を捨てて出て行ったことや、元妻の裏切りもあって、すっかり女性不信になったヒーロー。人気コミック作家だが、登場させるヒロインはいつも元妻のようなひどい女ばかりというこじらせっぷり。
    そんなヒーローの心を解いて行くのは、夫を事故で亡くし、まだ小さい娘と少し呆け気味の夫の母と三人で、布地屋を営みながら生活するヒロイン。こじらせヒーローの言動のせいで、心が近寄っては離れるを繰り返しつつ、娘や義母の行動もあってめでたく両思いエンド。
    物語なのでしょうがないところもあるけど、ヒーローが過去の母の件を思ったら、もうちょっと結婚に慎重になりそうなのにあっさり結婚したっぽいのと選んだ相手もアレっていうのがちょっと苦しく感じた。一応元妻は結婚前は演技してたらしいが、話聞く分にはヒーローの交際相手はずっと派手系で、その流れを組んでたっぽいので、それでちょっと演技したくらいで引っかかるもの? 出会って即結婚でもない限り、それなりの交際期間があった間も結婚後も、料理もしなかったらしいし、どこをどう見て家庭的と思ったんだか、とやや苦しい展開。あと、ヒーローのコミックに出るヒロイン像が具体的に描いてあったけど、こんなヒロインで人気出るワケないと思うのだが。近い雰囲気だと峰不二子が浮かぶが、彼女は基本自立した上で、仕事でやってるし、色気は使っても泣き落としはしないし、方向性が微妙に違う。ボンドガールのノリとも違うし、これで人気ってよっぽど他の部分が面白いのだろうか。
    お話の都合で、なんか色々苦しい部分もありつつも、ひとりの男が女性に対する意識改革をして幸せになるという、ヒロインよりヒーローメインの話だった。
    ヒロインも再婚で精神負担は減るだろうが、ヒロインの方はこのヒーロー以外の男性でも普通に幸せになると思う。まあ、娘はともかく亡くなった夫の母と同居してくれる男性は少ないか。
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  • この結婚は期限付き

    ジョアン・ロック/篠原正美

    絵も綺麗でドラマチックではあるのだが
    ネタバレ
    2021年3月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    大富豪の晩年の愛人の娘でデート仲介業も手がけるヒロインと、大富豪の一族マクニール家の次男なヒーローが、誤解から別れて一年後に再会。ヒロインの仲介業で起きたトラブルからの訴訟を回避するために、ヒーローが契約結婚を持ちかけるところから始まる再会愛。
    マクニール兄弟の恋を描いたシリーズ(現時点では全4作)の2作目で、仲介のトラブルについては1作目の試し読みをするのが一番わかりやすいかも。
    ヒーローが浮気したり女の影がチラついたりもなく、ヒロインに一途な点だけは良かったが、ヒロインの身柄を確保するために、脅迫的に契約結婚を迫ったのはかなり印象が悪い。だいたい最初の別れの時も、祖父の秘書が勝手にやったと一言で済む理由を告げなかったのは意味不明だった。自分の意思ではなかったし、ヒロインを愛してるなら、普通に口にするだろうに。そこに話のためにわざと言わせない作者の思考が見えて引っかかった。
    一年反省したようなのに、その後の取り返し行動が脅迫だったり、取引じみたことばかり、愛人の子であるというヒロインの告白を受けておいての、ヒーロー父の愛人の子を拒絶する発言。ヒロインの結婚相手として見るとあまり印象は良くない。
    ヒロインの方も、一度目は妊娠の影響だったからで説明できても、その後も感情的になりすぎる面が多いし、契約結婚しても一年で別れるからベットは別!とか言ってたくせに、結局雰囲気で流されてヒーローと一緒に寝続けたりと感情がふらふら。子供時代苦労したのはわかるが、ヒーロー宅の愛人関係はヒロイン宅のそれとは内容が違いすぎて(ヒロイン母は一人娘をダシに遺産を迫る財産目当てな愛人。ヒーロー父の愛人は現地妻的なもので三人の子供を作って実質夫婦関係。しかもヒーロー母が出て行く原因になってる上、今も切れてない)、それに対してヒーローが父の愛人の子を切り捨てるなんてひどいわ!みたいなことを言うのも、結局ヒロインもヒーローのこと理解する気なくて、実はこの二人、家庭環境的にも相性最悪なんじゃとしか思えなかった。
    最後公共の場でプロポーズしてハッピーエンドにしてたが、このあともヒーローの無意識発言でヒロイン傷ついて出ていく→ヒーローが慌てて追いかけるを繰り返しそうで、その後の幸せがあまり想像しにくい二人だった。あと、流産のくだりを見るに、二人の間に子供が期待しにくそうなのも気になった。
  • さよならシンデレラ

    バーバラ・ウォレス/小倉つくし

    シンデレラになれなかったヒロイン
    ネタバレ
    2021年3月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    不仲な両親を見て育ったため成功体験の少ないシングルマザーなヒロイン。人生失敗続きで、自分も母と同じように不幸な人生を送るのではと不安を抱える日々を送っていた。
    ある日妄想癖のあった母の死後、資産家男性から母に宛てた熱烈なラブレターの束を発見する。母の妄想が真実ならばこの資産家が実の父なのでは?と思ったヒロインは、弁護士ヒーローに資産家男性とのDNA鑑定を依頼する。
    一方、ヒーローは、弁護士な父の言うがまま自身の夢は捨て弁護士となり事務所まで構えたものの、依頼人が来ず、お金も底をつきかけ事務所を畳む寸前に追い込まれていた。そこへやってきたヒロインの依頼を成功報酬目当てで受けるのだが…。
    失敗続きどん底生活のヒロインと、見た目は成功者その実落伍者間近なヒーロー。形は違えど、どちらも親の影に振り回されてきた二人。依頼を通じて互いの主張をぶつけ合ったり、共に過ごすうちに、自分自身が本当に求めていること、自分にとって何が大切かに気づいていき、親の呪縛を乗り越えて強い自分に変身していく様子を描いたお話。
    大筋はそんな感じだが、キャラクターの成長を描くのを意識しすぎたのか、ヒロインはなんでそんなに失敗するの?というぐらいアホっぽい人生送ってきたっぽいし、ヒーローはヒーローで自分の成功優先と途中まで良いところが少なくて人として惹かれるところがあまりなかった。
    それでも最後に二人とも意識改革を為して、良い方向の自分らしさを掴み取ることができたのはよかった。
    ヒロインは地位も金も名誉も愛も手に入れるようなシンデレラにはなれなかったけれど、強い心とベストパートナーはゲットできてこれからは自力で幸せになれそう。
    残念だったのはヒロイン実父のくだりかなあ。夢も希望もないオチでしょんぼり。ある意味タイトルに準じてはいるけど。そのあたりでもうちょっと何かあったら、もっとスッキリ読後感になったかも。あと、冷静に考えると最後のシーン、ヒーローもヒロインも無職? 子連れだし、そこまでフォローするエピソードかあとがきがあると、もっとよかったかな。
  • 女神様も恋をする

    茨芽ヒサ/春日部こみと

    すれ違いの描き方がイマイチ
    ネタバレ
    2021年3月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 漫画家さん買い。
    綺麗め美人顔のヒロイン。本人の憧れはふわふわお姫様だった故に、理想と現実のギャップにショックを受けてお姫様を諦め、女性の理想の王子様を演じていた。就職しても変わらずでいたが、ある日同期女性にはめられそうになったところを上司ヒーローに助けられる。更にヒロインのコンプレックスである顔を肯定され、武器になるとアドバイスされる。ヒーローの後押しを受けてヒロインは5年後見事に変身を遂げ、営業部の女神と称されるほどになるが…。
    背中を押してくれたヒーローに惚れるエピソードは納得の出来だし、ヒロインの変身ぶりもよかったし、二人が急接近するあたりまでは非常に楽しく読んだ。
    が、酔って一夜を共にした翌日。昨夜のあれこれを覚えておらず困惑するヒロインに、キスしたヒーローが「思い出すまでこの先はお預け」と告げて、以降仕事以外の接触を絶って放置プレイかまし始めたあたりからじわじわとおかしくなっていった。ついで、立ち聞きでヒーローが政略結婚すると思い込んだヒロインは勝手にヒーローを諦めるモードに突入。いやいや本当にそんな話あったなら、あのヒーローがヒロインにキスまでして粉かけるようなこと言わないでしょ。5年も片思いしててその解釈はひどいし、社長子息でもない一部長を政略結婚に使う会社とか、今時パワハラで訴えられる案件だと思うのにそれが当然と思ってるっぽいヒロインの思考にもついていけなかった。それに加えて諦めるために見合いやら好きでもない相手と結婚を考え出すのも、後輩に見合い相手を婚約者かと聞かれて、説明が面倒だからと婚約者だと答えるヒロインの神経も全く理解できなかった。これで営業、主任職とかいやはや。とても交渉力がありそうには見えない。
    ヒーローのほうも30後半に差し掛かってそうな男が、それまで目端がきくフォローの光る大人だったのに、急に放置プレイでヒロインに逃げられかける間抜けになったのも、すれ違いのために作者がわざとアホにしました感がすごくてダメだった。話の展開のためにそれまで賢かった登場人物を急に空気読めないアホの子にするの本当やめてほしい。
    ライバル後輩女子も、実は二股、支離滅裂女だったしなあ。あれで本来は本編のヒロイン(今作はそのスピンオフ作品)らしいのが恐ろしい。
    最序盤の二人が良かった分、話都合でキャラ劣化によるすれ違い展開にされていたのが本気で残念な話だった。
  • ブライダル・ロマンス Ⅲ 悲しみのフィアンセ

    ダーシー・マグワイア/真原ゆう

    悪くはないが、何かが物足りない
    ネタバレ
    2021年2月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    ウェディングサロンを営む一家の三姉妹の恋を描いたシリーズの完結作。今作はデザイナーな末っ子がヒロイン。
    とある経緯で妹を亡くした過去をもつ、有名カメラマンのヒーロー。世話焼き気質のヒーローは、失恋で酔って心を乱したヒロインを見捨てられず、ヒロインのプロポーズを仮に受け入れる。
    酔ってプロポーズの経緯を忘れていたヒロインだが、婚約者としてヒーローと共に過ごすうちに元気を取り戻し、ヒーローもまた価値観の近いヒロインとの時間に心地よさを覚えて惹かれていく。
    しかし、ヒーローには母親が選んできた本当の婚約者がいたのだった…。
    ヒーローがヒロインを見捨てられなかった理由はあとで出てくるのだが、それでもプロポーズを受けて指輪まで渡すのはやりすぎなんじゃないだろうか。しかも婚約者がいての行為なのがまた。わかったときに余計ヒロインが傷つくとか思わないんだろうか。
    本物の婚約者のことも親が喜ぶからと婚約したとか、婚約者とは価値観がズレまくっているエピソードを描いて、ヒーローがヒロインに心移す理由付けがされていたが、そういう婚約してたあたりで、ヒロイン振った元カレと似たり寄ったりな人間になってるような。ヒーローも見た目と肩書き、親の満足で選んでたって話だよね。ヒーロー婚約者側も完全肩書きと財産目当て。ヒーローに婚約解消を切り出されて、見切りが早いのだけは良い女だったか。格別好きでもない男に縋るほどプライドは低くないし、婚約解消ごときで傷などつかない自信があるんだろうなあ。その自信は凄い。こういう女性が本気の恋に落ちるところを書いてくれたら面白そうだが。
    明るい絵調で、問題が起きてもあっけなく解決。価値観の合うお似合いの二人がくっついてのハッピーエンドで読後は悪くないが、代わりに何か物足りなく感じるところも。
    ヒーローに婚約者がいても特別揉めることもなかったし、鬱っぽくなりそうなエピソードをサラーっと流されたので重みが足りない? 二人の交流も濃い描写とまではいかないし。その辺が物足りない理由かなあ。
    ヒロインが復縁求めてきた元カレをキッパリ振るとこが良かったが、それも直後の展開でヒーローに縋ってただけっぽくなってしまったのも残念だった。
  • オネエ上司のくちゅくちゅペット契約

    乙子

    癖のある表紙だが、3巻までは読んでみて
    ネタバレ
    2021年2月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題で11巻まで。
    世界にも認められるファッションデザイナーのヒーローに学生時代から憧れて、その事務所にパタンナーとして入所したヒロイン。ある日、いつも強気で傍若無人なヒーローが屋上で泣いているのを目撃してしまう。その時落としていったチョーカーを届けようとヒーローの部屋を訪れ、「ヒーローの力になりたい」と口にしたことから、口先だけの言葉だと思って怒ったヒーローに、死んだ猫の首輪代わりだったチョーカーをつけられ、身代わりにペットになるように強制される。
    その後、ヒーローはヒロインを虐めてやろうとする中で、ヒロインの本心を知り、更にHの相性が良かったことですっかりはまり込み、ヒロインに対して無自覚にだが執着を強めていく。ヒロインもまた二人っきりの時はヒーローの言動に特別感を覚えるが、ヒーローの持つ名声に触れるたびに自分との立場の差を突きつけられて身の置き場に苦しむのだった。
    表紙絵が赤系に加えて妙に耽美系のキャラというクセありまくりの絵で、ちょっと読むのを躊躇するかもしれないが、中身はもう少し普通。ただヒーローのキャラデザは吸血鬼イメージもあるのか、白髪牙あり微妙にオジサン顔とやっぱりクセがあるので読む人は選ぶかも。
    最初は特にヒーローの勝手さがひどいので、ヒロインが可哀想にもなってくるが、3巻まで読むとヒーローに可愛げが出てくるので、そこまで読んで絵も話も受け付けないようなら撤退をオススメする。
    とりあえず、作者の持ち味の一つだと思うHシーンのヒーローの描写は相変わらず上手くて、巻数が進むほどキュン度がアップ。自身の恋心に鈍感でヒロインを試すようなことばかりする(といってもヒロインに好きと言わせたいとか、もっと自分に執着させたいとイジワルする程度だが)身勝手な男なんだが、ヒロインにハマり込んでるのはガンガン伝わってくるので許せてしまう。
    今作はヒロインも普通に可愛い系で、ただ流されるだけでなく頑張る場面もあったりでよい感じなのだが、これでヒーローがオジサン顔でなければ、なおよかったのに。ヒロインが初めて知った時の写真絵は普通に格好いいのになあ。十年経たずぐらいだろうになんであんな老け顔になるのか。そことタイトルのオネエ設定が大して活きてないのだけが残念ポイント。
  • 裸のみつばち

    乙子

    作者読みして見たけど3巻までだと今ひとつ
    ネタバレ
    2021年2月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題で3巻+9巻まで試し読み。
    元カレと半年前に別れた現在独り身、秘書課に勤めるヒロイン。最近の心の潤いは向かいのマンションに住む男性(たぶんヒーロー)を眺めること。でもまだ直接会ったことはない。寂しい夜は一人妄想Hで凌ぐヒロイン。ある日、ヒロインの勤める会社の取引相手としてヒーローが目の前に現れて…。
    と書くとスイスイ恋愛に進みそうだが、この話の場合、秘書課女性陣の恋愛模様も描いた群像劇の様相もあり、そっちにも紙面を割くせいか、3巻でようやく秘書課に勤めるヒロインとご近所で見かけたヒロインがヒーローの中で同一人物と認識されたというレベルで進行が遅い。
    この作者のTL3作を見たあとだと、この普通に女性向けマンガで連載されてそうなノリが物足りない。
    私自身がキャラ単体よりはカップル萌えで見る傾向があるのに、今作はヒロインとヒーローの接触が少なすぎて、カップル萌えの段階に至れていないせいもあるか。この作者はヒロインよりヒーローのほうが私的ツボをついてることが多いのだが、今のところヒーローの個性がご近所イケメンぐらいしかないのも物足りない理由かも。
    脇キャラに紙面を割くよりメイン二人を早く進めて欲しい。何故群像劇にしたんだろう。オムニバス形式で一組終わったら次でもよかったのでは。そういう形式でキャラに繋がりはある作品多いし。
    作者のキャラ描きわけに限界があるのか、たまに別人のはずのキャラが同じ人に見えるのも今ひとつ。目立つとこではヒロイン同僚の束縛女とヒーローの彼女疑惑の女とか。よく見たら前髪違うし、疑惑の女のがつり目だったが。ヒーローと元カレですら、ぼーっと読んでたら咄嗟に区別つかないのはどうにかして欲しかった。一応ヒーローは分け目がある黒髪、元カレはよく見るとトーン頭(濃くて潰れ気味で黒髪っぽくも見える)違いはあったが。更に不倫女の相手の男性陣もヒーローや他の男性陣と似てたり。間違え探ししながらマンガ読まされるのはつらい。ただでさえわかりにくいのに、たまに演出でヒーローの黒髪をトーン処理とかするし。
    後半絡みありのHシーンあるみたいだけど、その辺りまで読むともうちょっと作品の印象変わるのかな。
    過去作に比べると、ヒロイン、ヒーローともその辺にいてもおかしくないキャラ設定なので、地に足着きつつも、一つ一つならあり得そうな非現実的シチュエーションがお好きな方にはよいかと。
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  • 八神くんが今夜も離してくれません

    乙子

    こじらせ女とそんな彼女に一途な執着男の話
    ネタバレ
    2021年2月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題で3巻まで+8巻まで試し読み。
    女であることを捨てて、出世の道を邁進する営業部課長なヒロインと、一見人畜無害そうに見えて、笑顔でゴリ押しが得意な経理部所属のヒーローが、会社での覗きをきっかけに急接近。半年前からヒロインに惚れていたというヒーローにぐいぐい迫られて、ヒロインが徐々に絆されて攻略されていく姿を描いたお話。
    3巻まででヒーローがヒロインに惚れた理由は出てくるし、ヒロインが仕事の鬼に化けた理由や、ヒーローの恋人になるのをためらう気持ちもちゃんとわかる親切展開。そのため、ヒーローがヒロインのトラウマをいかに解消して落とすかの経緯を、ヒーローを応援しながら安心して楽しめるのがよい。
    正直この作者のヒロインは見た目があまり好みではないのだが(表紙はキレイめヒロインでも中の絵は今ひとつとか)、きつそうな見た目のヒロインがヒーローの言動にドキドキして表情が崩れるシーンは可愛かった。というか、ちゃんと恋していくと徐々に可愛くなっていくよう描いてる模様。そういう演出の細かさは好き。
    あとはやっぱりHシーンの表情とかもいいんだよね。キスシーンの演出も上手いし、ヒーローの好きでたまらなくて押せ押せな感じがまたハマっていい。一応ヒロインに嫌われないギリギリの際どいラインをついてる感じはS男と言ってもよいかと。
    続巻も読み放題に来ないかな。完結表示はないけど、調べたら8巻が出たのは2019年7月らしいので、話としては未完っぽいのが残念。多少はキリがいいとこで終わってるなら購入も考えるけど、どうなんだろう。
    2021/2/28追記:様子見に8巻だけ購入してみた。二人がだいぶ仲良くなってはいるが、ヒロインの態度を見る限り、好意は認めても正式交際に至っているかは怪しい感じ。なおかつ、ラストでヒロイン倒れる不穏な場面で終了。これで続きが出てないとか鬼か。売れなかったから未完になったのかはわからないが、話の雰囲気的にあと1巻か2巻で締められなくもなさそうなのに。伏線回収し切れてないとかキツキツな内容になるかとは思うが、ヒロイン倒れっぱなしエンドよりはずっといいわ。描き下ろし込みの完全版とか出して欲しい。
  • 敏腕ドS編集者の実技指導~処女じゃエロ漫画描けねぇだろ~

    乙子

    ドSというよりはヘタレ世話焼きヒーロー
    ネタバレ
    2021年2月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題。
    同級生で幼少時からの幼馴染同士なヒロインとヒーロー。いつも一緒にいるのが当たり前の、傍目には恋人同士に間違われる空気感の二人だったが、ヒーローの大学入学で疎遠になり、六年越しで売れない(デビューしてるかも怪しい)漫画家と敏腕編集者として再会し、Hなマンガを描くためとなんやかんやするうちに、両思いとわかって恋人になる過程を描いたお話。
    と書くとあれだが、実際は高校時代にヒロインに女を感じたヒーローが、当時二次元が恋愛対象だったヒロインとの関係を壊したくなくて、何もせず、何も告げずでヒロインから逃亡。進学先で色々人生経験を積んで、漫画家として芽が出ず落ちこぼれているヒロインをなんとか引き上げようと乗り出し、六年越しにようやくヒロインと両思いになる話でもある。
    というわけでヒーローはドSというよりヘタレ。恋心に鈍感で、おっちょこちょい、そのくせ思い詰めがちなヒロインに振り回されて、苦労する様がコミカルに描かれていて面白い。
    ただ恋愛的に見ると、作中でヒロインのいいところが仲の良かった幼なじみということ以外にほぼないので、もう一つぐらいヒーローがヒロインを特別に思ってしまうのが明らかにわかるエピソードが入るとよかったかな。ヒロインを女と意識したエピソードは単なる性への目覚めとも取れるし、それを完全な恋情かというとちょっと違うかと思わなくもないので。ほかの方のレビューにもあったけど、幼馴染ならではな深掘りがもっとあればよかったのかな。
    Hシーンは本番は両思いになる一回のみであとは寸止め。でも色々はやってていい感じにエロかった。でもヒーロー、ヒロインをずっと意識してたっぽいのに、都会で色々やってたのがHシーンで垣間見えて、読んでてちょっとスンってなるのが残念。こういうポジションのヒーローは素人童貞ぐらいだと一途感が出ていいんだけども、そこは特に触れていなかったので、想像で勝手に良い方向に解釈しておく。
  • 飢えた狂犬が脱いだら、絶倫

    乙子

    TLでは稀少な童貞ヒーロー
    ネタバレ
    2021年2月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻無料。
    四年前に離婚して以来、どこか無気力に生きているヒロイン。ぼんやり歩いて車に轢かれかけたところを、見た目で狂犬とあだ名される後輩ヒーローに助けられる。心配したヒーローに自宅まで送られ、別れようとしたところで急にヒーローが迫ってきて…。
    以前からヒロインに惚れていたというヒーローによってズンズン攻め込まれ、陥落していくヒロインのお話。
    なんと言っても、ヒーローがよい。顔の好みはあるだろうが、TLでは稀少な童貞ヒーロー。しかもヒロインを抱く前にちゃんと告白するという、手順も踏んでるのがまたよい。好きだったくせに告白しないでHしちゃうヒーローが多いTLの中で、二重の意味で稀少なヒーローを是非堪能して欲しい。
    H時のヒーローのセリフ回しも独自性があってよいし、エロさも伝わるしで、続きが楽しみ。
    続巻で、できたらヒロインにも何かしらの魅力ポイントが出てくれば完璧なのだが、さてどうなるか。参考に作者の過去作でも漁ろうかな。
  • 内緒のルームシェア3か条!?

    /東ゆき

    フルカラーにしては無難価格だが内容は薄い
    ネタバレ
    2021年2月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題で3巻まで。
    絵が気になったので読んでみたが、年の差幼馴染なヒロインとヒーローが、同じ学校の生徒と先生として二人きりの同居生活を送ることになるというベタなネタを、かなりベタベタな展開で描いたお話。
    今のところ特にひねったところはないので、昔見たようなネタを好みの絵柄で見たい層か、そういうのは知らないという初見の方は無難に楽しめるかと。
    同居ネタで微エロ展開でも売っていきたいっぽいが、少女マンガ分類だからまず一線は越えないんだろうし、越えても最終巻で朝チュン程度かと思う。
    しかし、同居ネタはよくあるけど、これヒロイン母とヒーローが軽すぎるなあ。同居に関して学校の許可を取ってないなら、発覚した時ヒーローかヒロインどっちか転校決定案件だと思うのだが。なのに安易に同居を引き受けたヒーローの考えが読めない。
    絵はそこそこ整ってるけど、カラーである必要性があるのかは私には疑問。26ページフルカラーで220円は電子配信単話としてはリーズナブルな方かと思うが、少女マンガとして売るなら、カラーをやめて110円くらいで売ったほうが良さげ。
    大手出版社の少女マンガと比べたときに、話の密度で明らかに負けてるから、絵が好きかカラーなことしか利点がないのに価格はよその倍では継続買いしにくそう。
    このあと思いがけない展開とかくればいいけど、ここまでがベタすぎてそこまで続きが気にならないのがなあ。原作者、漫画家、編集者と三人は人が関わってる作品で、この作家ならではなオリジナリティがここまで薄いのは流石にどうなんだろう。王道展開も作家ならではの台詞回しだったり、キャラの魅せ方だったり、お約束をあえてはずした展開だったりが加わってこそ輝くと思うのだが。新しいレーベルみたいだし、もうちょっと頑張れ。
  • ミッドナイト・ウエディング

    ソフィー・ウエストン/柴秋尾

    二人の心が近づく過程が何か少し足りない感
    ネタバレ
    2021年2月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    資産家の私生児として生まれ、母の死後、父に引き取られたヒロイン。20歳の時に父も亡くなるが、その遺産の中身の主たる会社はヒロインが相続者として指名されていた。それを知ったヒロイン父の養女でヒロインの姉に当たる夫婦は怒り心頭。姉の夫は会社を手に入れるべく、ヒロインに自分の部下との結婚を迫る。
    結婚するか25歳になるまでは遺産に手をつけることもできないヒロインは、権力を行使してくる兄夫婦らへの対抗手段を見出せず、一人逃げ出し変装して配達の仕事やバーの演奏家などで食い繋いでいた。
    そんなある日災害復興を支援する会社を経営するヒーローと出会い、兄の追っ手から二度も助けられる。遺産以外の事情をヒーローに話すと、ヒーローは自由になるために自分と契約結婚をするか、また逃げ出して自由を奪われた生活を続けるかという二択をヒロインに迫ってきて…。
    というはじまりの契約結婚もの。
    普通会ったばかりの人間に、事情を聞いて同情はしても結婚しようとまでは普通言えないので、ヒーローがヒロインに好意をもってるのは一目瞭然。なのだが、例によって名うてのプレイボーイらしいのに自分の恋心に鈍感で、友人に指摘されるまで気づかないヒーロー。ハーレクインあるあるだけどさ。ほんとありすぎてまたか感がすごい。まあ、ヒーローをよく知る友人の指摘であっさり認めた素直さは買おう。序盤も失礼な物言いの謝罪をしてたり、会ったばかりのヒロインを助けたり、ともすれば鬱屈しそうなヒロインをあえて煽って引き上げたりと、目端もきき、他人に配慮もできそうなヒーローなのに、なんで自分の恋愛感情だけはわからない設定なのか。何か欠点があるほうが人間味は出るって話なのかもしれないが、こういう欠点は逆に人間味がなくなると感じるのは私だけ?
    ヒロインもあっという間に身体を捧げるほど恋に落ちてるし、よい要素も転がってるのに全体を通して見ると、こと恋愛部分に関しては間が微妙に飛ばされた感があって大満足とはいかなかった。
    原作を読むとまた違うのかな。しかし、なんとなく原作は不快要素マシマシになりそう。
    漫画家さんはこれが初読みだが、カラーよりはモノクロのほうが雰囲気があってよかった。ヒロインの変身の描き分けもよかったが、脇のおばさま方の絵も味がある。子供絵も可愛いし、次が出たらまたチェックしてみたい。
  • シンデレラになる夜

    星合操/デビー・マッコーマー

    現代を舞台にしたコミカルなおとぎ話
    ネタバレ
    2021年2月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    とある国の国王であるヒーローは国の財政難を救うために財産家の令嬢を捕まえて政略結婚をする必要に迫られる。その候補者として上がった令嬢に接触するため、令嬢家主催の寄付金集めのパーティーで一晩デートの相手として賞品になることに。
    当選したのは母が勝手に応募していたという、コーヒーショップを営むヒロイン。ロマンス好きの母とその友人たちによって華麗に変身したヒロインにヒーローは恋に落ちてしまう。ヒロインもまた身分違いと思いながらも何度も会ううちに惹かれていき、両思いになるが、ヒーローは政略結婚のためにヒロインの元を去るのだった。
    というド直球な身分差シンデレラもの。表紙絵の雰囲気の通り、明るく軽いラブコメが展開され、最後は当然二人が結ばれるハッピーエンド。
    プレイボーイだったヒーローが本気で好きになったヒロインにはキス止まりで、別れの時にヒロインから迫られても耐えて手を出さないのがよかった。
    一方ヒロインはラスト近くまでヒーローの事情も身分差もわきまえた態度が良かったのに、最後の最後で政略結婚をしないといけないヒーローの気持ちを救い、一緒にいるためにはこれしかない!と愛人にしてとヒーローに言い出したのにはガッカリした。結果として政略結婚自体はなくなったからよかったが、本当に政略結婚していた場合、ヒーローの心は救えるかもしれないし、ヒロインも一緒にいられて嬉しいだろうが、妻からしたら一生夫の愛は得られずお飾り状態とかたまったもんじゃないよな。急にヒロインがバカ子になってしまったようで、それなりに楽しく読んでた気持ちが下がってしまった。
    ヒーロー補佐のあれこれ含めて、大人向けだと思うとご都合だったり、ふわふわしたところが多いのが気になるが、おとぎ話の舞台をそのまま現代に置き換えただけだと思えば、このふわふわ具合も許容範囲か。ヒーローが初恋のヒロインと、ヒロインに出会って少年時代の気持ちを蘇らせたヒーローの一途な純愛でそれなりに楽しめた。
    なお、読み放題だとあらすじに「スクロールコミック」とあるので最近見かけるタテヨミみたいなものかと最初警戒したが、B5サイズのタブレットで見る分には通常通り見開き形式(文字は縦表示)で問題なく読めたことを書いておく。
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  • 子爵とともに

    トレイシー・シンクレア/中貫えり

    これはいいカップル
    ネタバレ
    2021年2月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    兄夫婦が亡くなり、急遽子爵位を継ぎ、兄の遺児である双子と同居することになったヒーロー。慣れない仕事に加えて、可愛がっていた甥姪はイタズラをしたり勝手に出かけたりと悩みが尽きない。そんなある嵐の日にヒーローの前に現れたのは、アメリカから旅行でやってきたという美しきヒロイン。愚痴を聞いてくれただけでなく、その機転と優しさでヒーローの悩みを次々と解決。子供たちもヒーローもすっかり惚れこんでしまう。ヒロインもまた子供たちのために慣れない環境で頑張る男前なヒーローに惹かれて、結ばれる。
    と、前半は子供たちと楽しく過ごす様子と二人が両思いになる過程を描き。後半は近所のマダムのいらんお節介でやってきたヒーローの元カノが、子供たちの毒祖母まで巻き込んで、ヒーローたちの生活を脅かす展開となる。
    しかし、ヒーローもヒロインも黙って屈することはなく、その場その場でやり返し、彼らが犯罪に走っても、主にヒロインの機転で乗り越える。若干書き漏れを感じるところ(ナニーのその後とか)はあるが、最後は笑顔のハッピーエンドで面白かった。
    やられたらやり返せる現代的で活動的な、強く賢くたくましいヒロインがお好きな人は楽しめると思う。ヒーローも基本紳士的で、ヒロインと嫉妬ですれ違いそうになっても話し合いで解決できる聞く耳をもつヒーローで良かったが、元カノが醜悪だったのだけはイマイチ。ただの友達とか言ってたがちょっと嘘くさい。責任のない立場だった時は見た目だけで選んでたのかな。元カノとヒロインを並べると恋人と妻に求めるものは違うっていうのが伝わってくる。が、マダムの家での言い合いは流石にどっちも性格悪そうだった。
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  • 囚われの花嫁

    テリー・ブリズビン/サクヤカイシ

    ヒロインが一人で空回りし続ける話?
    ネタバレ
    2021年2月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    名前だけはよく見かけていた初読み漫画家さん。ちょっとペンタッチにクセがある感じだが読んでるとそこそこ慣れた。でも明らかなデジタル作画でタータン柄が本当に貼っただけの処理はもうちょっとどうにかしてほしかったか。タータン柄勢揃いなシーンとか手抜きに見えてイマイチ。
    イングランドがエドワード1世在位の時代。スコットランド国内の氏族はイングランド派とスコットランド派で割れていた。そんな中イングランドに従うのを嫌ったロバート・ブルース(実在人物)がスコットランド王となりスコットランドを統一し、イングランドに対抗しようと立ち上がる。ヒロインの父はイングランド派としてロバートに戦を仕掛けるが返り討ちに遭い、ヒロインはスコットランド派に降った証としてロバートの部下で密偵のヒーローと結婚させられることになる。
    序盤は人質を取られて脅されまくっての結婚。初夜に処女証明を見られるなど屈辱の限りのヒロインが気の毒だが、ヒーローの気遣いもあり弟妹も含めて思ったより優しい日常を送る。初見ではヒロインがイングランド人かと思って読んでたからヒロインが複雑な心境になるのも仕方ないかと思っていたが、もともとヒーロー側もヒロイン側も同じスコットランド人なんだよな。それでいがみ合い続ける方がしんどいって話である。そうなると反発続けるヒロインの方がアレな感じで、従兄弟に脅されてヒーロー裏切るくだりは、戦争忌避するならそもそも情報漏らすなと言いたい。というか従兄弟が変貌した時点で一旦解放されてるんだから侍女と相談するなりして欲しかったし、従ってまた会いに行くのもアホっぽい。自分から川に飛び込んだ弟を助けようと川に突っ込んでまんまと溺れたり、賢そうに見せかけて結構アホ行動が目につくヒロイン。まあ起こったことの責任を取る覚悟があったところだけはよかったか。間違えないのが一番だけどね。
    ヒーローはやり手の密偵らしいが、作中密偵感はゼロ。エピソード的にも普通に前線に立つ指揮官タイプにしか見えなかった。基本優しいが、序盤の脅迫シーンは表情も変えずに行えるあたり、精神面に怖さも感じた。そんなキャラがヒロインに惚れた理由が一目惚れで済まされたのは残念。
    美人は運命に振り回されても最後は得する話かな。
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  • 三人のメリークリスマス

    橋本多佳子/エマ・ダーシー

    記憶喪失ものは嫌いだが、これはオススメ
    ネタバレ
    2021年2月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    記憶喪失ものはハズレというかムカつくようなひどい内容のものが多いが、こちらは大当たりで評価が高いのも納得。
    ヒロイン16歳(と言っても出会い時は年齢を偽っていたが)、ヒーロー22歳で出会って運命的な恋に落ち、4年後に結婚を誓って旅の途中だったヒーローはヒロインのもとを離れるが、ヒーローはその後事故に遭い記憶喪失に。同じ頃ヒロインは妊娠が発覚してヒーローを訪ねるが、ヒーロー姉にヒーローとの面会を拒絶され、ヒロインの素性を知るヒーローの知り合いも捕まえられず、頼る大人もいないヒロインはヒーロー姉の言うままに生まれたばかりの娘をヒーロー姉の養女として差し出すことになる。
    それから十三年が経ち、ヒーロー姉夫婦が亡くなったことがきっかけとなり、娘が自分が養女と知ったことから物語が動き始める。
    実の親子なのに三人親子として過ごせないシーンが切なかったり、記憶のないヒーローが自分自身に嫉妬するシーンは歯痒かったりと、いちいち感情移入してしまうエピソードの入れ方がいい。
    ヒーローが何故16歳の子を妊娠させて離れたのかの謎もわかるとすっきりしたし。
    とにかく時の巡りというか運が悪かったヒーローとヒロインだったが、これからは幸せになってほしいと思う親子であった。
    ただ、ヒロインの13年の苦労を思うと、同期間に姉の庇護下でのんびり過ごしてたらしいヒーローには若干ムカつくが。あとヒーローがヒロインの部屋の娘の写真見て引くところと、妊娠を知らせなかったことに怒るシーンも残念ポイント。それ以外はヒーローもよいヒーローだし、娘は可愛いし、総じて暖かい良い話だった。
    傲慢ヒーローとかドロドロ恋愛劇に疲れた時にもオススメ。
  • ダイヤモンドを拒んだ花嫁

    リン・グレアム/山本鹿乃子

    ヒーロー前半と後半で人格変わってない?
    ネタバレ
    2021年2月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    初読み漫画家さん。絵はふんわり可愛らしいが、そのせいでヒロインが十代に見え、そんなヒロインに欲情して取引条件として愛人契約持ちかけるヒーローが気持ち悪い。ヒロインが義母や異母弟のために愛人契約を受けいれたら早々に手を出そうとし、いざ手を出して処女とわかると、そんなつもりなかった!とか馬鹿か。絵柄もあってどこをどう見たら遊んでるヒロインに見えたのかと聞きたい。そこで唐突にベルトコンベアーのように女を扱ってきたツケかと反省されてもなあ。経験多い割に避妊もしないし実はアホだろヒーロー。
    再婚を続ける父に振り回されて苦しんだ割に、結婚してないだけで父親と同じような誤ちを繰り返すヒーローってなんなんだろうね。あとから異母兄弟と実は仲良しとか、母思いのところがあるとか出されても、そんな奴が母や妹たちと同じ女性を性の道具として扱うものか?という違和感が終始つきまとって話を純粋に楽しめない。
    更にヒロインを解放せねばと思いつつ取る手段が、ヒロインから別れたいと言わせたいと、ヒロインの目の前で他の女と仲良くしてヒロインを無視とか。対等な恋人関係ならまだわかるが、愛人契約結んだ相手だぞ。しかもヒロインの方が負い目のあるやつ。なんか思考がズレてるぞ、ヒーロー。
    ヒロインも告訴取り下げて欲しいならちゃんと理由を話せばまだマシだが、単に取り下げてというだけだし、それで「はいわかりました」と頷いてくれるような人間はそもそもはじめから告訴しないだろう。ヒーローもアレだがヒロインもなかなか図々しい思考の持ち主である。
    ヒーローの部下っぽい男性もヒロイン義母と付き合っていたらしいのに、首になるのが怖いのかヒロイン義母が盗みをするのはおかしいと思いつつ、詳細を調べもせずにひたすら傍観。ヒロインがヒーローの愛人になったあとはちゃっかりヒロイン義母や異母弟と同居。それで義母が幸せになってよかった、じゃないわ! だいたい義母も異母弟もいい人風に纏めてるが、アルコール依存でヒロインに迷惑かけたり盗難したりろくな奴ではなく、メインキャラに終始うんざりさせられながら読まされた。
    とりあえずヒーロー実は苦労人で優しいいい人設定にするなら、女を道具のように扱ったり、愛人契約持ちかけさせるのはやめてくれ。ハーレクインあるあるだけど、人格バランスおかしいから! 最後とかヒーロー別人と化してたわ。
  • 伯爵家の事情

    尾方琳/デボラ・シモンズ

    頁が多いので読み応えはあるが今ひとつ
    ネタバレ
    2021年2月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    ヒロインの妹を妊娠させたのがヒーローと思い込んだヒロインが、男装でヒーローの元に乗り込み、脅し用の銃で誤って本当に打ってしまい誘拐して治療することになるというはじまりな貴族の男女の恋物語。
    しょっぱなから侯爵ヒーローを伯爵と書く誤字につまずくが、運び込まれたヒロイン邸で、ヒーローがヒロインの正体を探ったり、家事を手伝ったり、ヒロインの窮地を察して救おうと色々手を回すところは非常に良かった。
    が、いざ結婚のくだりになったらヒーロー別人化。無茶苦茶ヒロインに執着してるのに、おれは愛には屈さないぜ!と、人目のあるところではヒロイン放置。そのくせヒロインが男に囲まれてるのを見て嫉妬してはベッドで発散。なんだこのキモい男は。ヒロインが耐えきれなくなって家を出ても自分は間違ってないと頑固。前半の気配りできてたヒーローどこに行ったんだか。ヒロインも愛のない結婚なんていやとか言いつつ次のページで即結婚で、がっかりさせられた。
    ヒーローは愛に臆病だったというオチをつけてたが、そうするにはヒーローの背景描写が弱すぎ。せめてヒーロー両親が完全政略の冷え切った夫婦だったとか、ヒーローが頑なになる背景が欲しかったかな。政略でも仲良い夫婦は当時でも皆無じゃなかったろうし。展開が微妙に苦しい。
    あと、気になったのが、ヒロイン家の諸々。両親が亡くなってるのにヒロイン姉妹が伯爵名乗れてるのが変。イギリスは基本男系相続で女は一部を除いて相続権がないはずなんだけど。血を辿っても後継がいなければお家断絶、財産は国が没収じゃなかったか? また財産管理が庶民だったヒロイン母の弟になってるのも謎だった。ヒロイン母個人の財産ならわかるけど、伯爵家の財産なら庶民の叔父が管理者にはなれないのでは? よくて父方親族だろう。そもそも庶民が伯爵夫人になれてるのもアレだが。この作品の時代設定が謎。19世紀でも前と後で違うしね。
    前に読んだハーレクインのヒストリカルも身分周りで不可解なのがあったし、ハーレのヒストリカルが時代考証ちゃんとしてるという認識は改めたほうがいいのだろうか。残念。
    調べたらシリーズもので、「シャーロットの結婚」(今作のヒーロー友人夫妻の話)→今作→「悪魔と乙女」(最後の子爵のヒーローの友人の話)→「最後の子爵」(シャーロットの妹がヒロイン)の時系列。
  • 背徳のささやき

    サンドラ・チャステイン/桐坂真生

    タイトルとあらすじで損してそうな話
    ネタバレ
    2021年2月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    正直あらすじだと、またなんかチャラそうなネタだなあという感じで全く惹かれなかったのだが、過去に読んだ漫画家さんの担当作2本が思ったよりよかったのもあって読んでみた。
    マスコミ所属のヒロインと、元ストリッパーな実業家ヒーローのストリッパーの正体を巡る駆け引きから始まる恋物語だが、一方で善良に生きていただけなのに上の人間に利用されて踏みつけにされてきた人々がそれでも懸命にまっすぐ生きようとがんばる物語でもあって、思っていた以上に良作だった。
    ヒーローは最初ヒロインの外見に興味を持ち、マスコミ関係者と知ってからは利用しようと近づいたのだが、ヒロインと過ごすうちに、派手な見た目に反してどこか純情なところがあり傷つけられた人々の心のわかるヒロインに惹かれていく。一方ヒロインも、ヒーローのプレイボーイだけじゃない慈善事業家の顔や孤児で苦労した過去を知って、人間的に惹かれ合っていく。
    ヒーローは2週間で女を乗り換える男と作中で言われてるが、作品内でそういう具体的描写はでないし、ストリッパー仲間も基本ヒーローの伯母か祖母かみたいなポジションなので、ライバル女や当て馬とどうこうで煩わされることなく、二人の気持ちの変化をじっくり堪能できたのはよかった。
    しかし、どこへ行ってもマスコミは基本マスゴミなんだなあ。伝えるべき事実は揉み消し。仮面つけてまでストリッパーやってたような人物が辞めたからって即正体晒すわけないだろうに、カメラ片手に追い回す。ヒロインも最初は何も思わず言われるまま取材しようとしてたのはマイナスだが、最後は初心に帰ってヒーローの気持ちを汲む形で思いとどまってくれてよかったわ。
    ヒーロー父の実家とか、ヒロイン父の冤罪の無実の証明とか、弱者が一方的に踏みつけられたまま終わってるのは癪だが、そこまで片付けられる展開にするには二人の権力が弱い。そもそもヒーローの過去が現在の立場を思うと秘めたいものだし、変につつくとこっちが破滅する羽目になりかねない危険もある。ヒーローとヒロインが被害者当人じゃなくてその親族にすぎない点も、きっちりやり返すには悩ましいポジションでもあるから、この結末が無難なのかもしれない。
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  • 失われた夜に

    ダイアナ・ハミルトン/守矢ゆうか

    読んでる間中ずっとモヤモヤ
    ネタバレ
    2021年2月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    歴史学者と婚約中のヒロイン。幼い頃に住んでいた思い出の家に似た牧師館を手に入れたいと願うヒロインは牧師館の様子を見に行った際に、視察に来ていたヒーローと出会う。危険な雰囲気を感じてその場は逃げ出したが、婚約者の家に戻るとヒーローが婚約者の従兄弟だと紹介され、しばらく同居することになってしまう。戸惑うヒロインにヒーローはキスを仕掛けてきて…。
    過去に派手な男性に心惹かれて、恋多き女優な母に乗り換えられた経験から、地味でも堅実な相手との幸福な結婚を願うようになったヒロイン。でもヒーローの誘惑に心乱されまくりで、本音は色男大好き、情熱的関係を結びたい本音が見え見え。婚約者は一見堅実そうに見えて、女性蔑視的思想や自己中心的な思考が見え隠れ。ヒーローは従兄弟の婚約者とわかってて、従兄弟の家でヒロインに迫る常識なし。家政婦は婚約者に横恋慕?してヒロインにどこか冷たいと、好意的に見れる登場人物がいない。
    特にヒーローが倫理的に見ても、他人の恋人や婚約者だろうと好みなら奪う気で口説くタイプで気持ち悪い。近くにいようとするのはいいが、せめて婚約中は良識ある態度で接しろよ。ヒロインの心の核心を突く洞察力は感心するけど、ヒーローの言葉だけでヒーローに乗り換えるような女が、本当にヒーローの欲しい女なの? 従兄弟から寝取る気満々なのが気持ち悪くて、ヒーローのよい人エピソードも霞むかすむ。ヒロインにプレッシャーかける様はほとんど悪魔に見えた。お前が言わなくてもヒロイン自力で気づいてるから。そういう時に変に圧をかけると意固地になって逆に別れない!となるタイプもいるんだけど、ヒロインがそうじゃなくてよかったね。
    ヒロインが婚約者と別れた後も、追っかけるまではともかく、再会して海で即ヤルのも気持ち悪いし、出会ったばかりのヒロイン母の相談に乗って額にキスとか、ヒーローの距離感がおかしすぎて、種明かしされてもお前の距離感がおかしいせいだろとしか思えなかった。
    しかし、ヒロイン婚約者はキスもためらうくせになんで婚約してたんだか。ヒロインの金? 世間への体裁? 家政婦も婚約された途端にこそこそ婚約者にベタベタとか。
    色々気持ち悪い人たちばかり出るびみょーな話だった。
  • 愛なき子爵と床磨きの娘

    シャンテル・ショー/森素子

    性欲重視な愛を知らない系ヒーローの話
    ネタバレ
    2021年2月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    村のパブ経営者の娘だったヒロインは、店の常連だったヒーロー弟を通じて子爵家嫡男だったヒーローと出会い、互いに一目で惹かれあい、勢いのまま関係を結ぶ。結果ヒロインは妊娠し、ヒーローは責任を取って結婚するがヒロインは流産。その後一年かけて妊活に励むも妊娠せず、精神的に追い込まれていたヒロインは、ある日ヒーローが秘書と親密に寄り添う姿を見てショックを受け、妊娠できない自分はヒーローには必要ないのだと思い別れを決意する。一方ヒーローは妊活で子供ができないため一人精子検査を受けて子供ができにくい身体だと診断され、更にヒロインに好意を寄せていた弟からヒロインと関係を持っていたようなことを言われていたことも重なってヒロインの不貞を疑い、ヒロインの別れの提案を受け入れる。
    そして8年後、ヒーローの結婚の報道を受けて、ヒロインがその結婚式を見に行ったことで再会するという序盤へと繋がる。
    いやもう、とにかくヒーローがひどい。自分が避妊しなかったくせに妊娠すれば財産目当てや托卵だろう的なことを言ったり、弟と先に寝てて二股だったんだろうと言ったり、ヒロインのこと全く信用してないし見てもいないじゃないか。更にヒロイン処女だったらしいのに、全く気づかなかったやつが何かあれば寝たらわかるというたび、失笑が漏れる。そんなツッコミどころ満載な理由でヒーローがヒロインを責めるシーンが何度か出るが、ヒロイン本人が責められるだけでなくきっちり反論してくれるのはよかった。ただここまで言ってくる勘違い男を結局受け入れちゃうのはなんだかスッキリしない。
    まあ、ヒロインも愛と欲望の区別はつくようになったとか言いつつ、結局流されて避妊なしで何度も関係結んじゃうゆるゆるさんだし、そもそも結婚式見にいくところで未練タラタラなのが溢れてるから、微妙にしまらないのは仕方ないのか。
    愛がわからない系ヒーローが自分の気持ちが長らく愛と気づけず、ヒロインを振り回して元サヤするだけのよくある現代物ハーレクインだった。
  • 奪われた王冠 Ⅲ シークに焦がれる夜に

    碧ゆかこ/リンダ・ウィンステッド・ジョーンズ

    終始よくない方向にカタくて楽しめなかった
    ネタバレ
    2021年2月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    シルバーシャー王国にまつわる人々のロマンスとサスペンスを描いた複数作家によるシリーズの3作目。
    シルバーシャー王国の外務省に勤めるヒロインは、隣国カハニの外交官としてやってきたシークなヒーローの案内役に抜擢される。順調にスケジュールをこなしていた矢先、ヒーローが何者かに命を狙われる事件が起こる。その裏では亡くなったシルバーシャー王国の王子や何者かの影がチラついて…。
    シリーズもののせいか、政治背景がとにかくわかりにくく、背景認識が大変。シリーズ初見向きにまずは国同士の関係から書いて欲しかった。あとで原作のあらすじを読んだら、シルバーシャー王国とカハニは隣国同士とあって驚いたわ。一方はシーク呼びで、一方は王子呼びするのに隣国同士とか普通思うものなの?
    更に人名は山ほど出ても、その人物がどの程度の地位や権力なのかわかりにくいのに、陰謀だけはどんどん進むため、正直初見ではヒーローは命を狙われてるという事実にしかついていけなかった。一通り読み終えてもう一度はじめに戻るとなんとか理解できたが、それでも顔も出てない一部キャラについては今どうしてて、今回の話にどう関係してるのかというのは多分シリーズ全部読まないとわからないんだろうな。背景がややこしい割に色々と不親切。単純にシークとのロマンスものを読みたい人は、これじゃなくてほかのシークものを読んだ方が普通に楽しめると思う。
    肝心のロマンスの方は、ヒロインは子供の頃から王子様に憧れがあったから見た目のよい王子というだけでも惹かれるのはわかるが、ヒーローの方はヒロインのどこにいつ結婚したくなるほど惹かれたのかが不透明過ぎて、急にやっぱり離れたくないとボートに飛び乗ろうとしたとか言い出した時は「は?」と首を傾げてしまった。ヒーロー友人に、ヒーローはヒロインを愛してるんだとか言われてもなんだかなーだったし、ヒロインの盛り上がりぶりも基本表情にはあまり出ないので、ヒーローの気持ちをわかってるとか言われても、読んでるこっちはひたすら二人の気持ちの推移に置いてけぼりをくらいながら終わってしまった。
    148ページもあれば普通は読後満足感が多少はあるものだが、ロマンスもサスペンスもどちらも描こうとしてどっちも中途半端に終わった印象。読者が傍観者なのはわかっているが、全てが蚊帳の外で終わったみたいな気分で満足感は薄かった。
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  • 泣きながら眠る夜には

    キャロライン・アンダーソン/松葉博

    見てるこっちが疲れる夫婦
    ネタバレ
    2021年2月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    社長を務めるヒーローとその秘書も務めるヒロイン夫婦が仕事と家庭のあり方で対立して別れ、再会後に子育てを通して家庭と仕事の両立のバランスを考え直し夫婦として家庭を再生していくお話。
    読み終わってまず思ったのは見てて疲れるカップルだった。
    当人同士は一年中仕事仕事、でも夜はガッツリHな日々をこなせる体力自慢で、ヒロインは双子の育児をベビーシッターも雇わず一人でこなす超人。授乳はミルクも使わず二人分バッチリ出る。一人相手にしてる時はもう一方は大人しくしてるとか、特定のイベント時以外は一切迷惑をかけない都合のいい子供たち。ヒーローと同じく仕事三昧だったヒロインがいきなり双子の母になってこんなうまくやっていけるもの? 妊娠しにくいのにいきなり双子ができるのも含めて、育児関係がファンタジー。親子が寝る時、別室なのはいかにも自主性重視なお国柄って感じではあるが。子育てに関してはヒロイン側の両親の話が皆無なのも気になった。親と縁遠いならそんなヒロインが子育てうまいのは益々変な感じがするのだが、特にフォローエピソードはなかった。
    ヒロインがヒーローに仕事を減らして欲しかった本当の理由は早めに判明するが、それなら最初からそう言えばいいのにとシラけた。しかも毎晩Hする暇あったなら、家で話せよ。出社して話すことか? 話聞いてくれないとHしないとでも言えばいいのに、ヒロインも性欲優先だったわけかと冷める。
    ヒーローもヒロインのために働いてるっていうなら、まずヒロインの話を聞け。こいつらこれでよく結婚できたな。身体の相性が良ければ結婚に伴う諸問題は関係なしなのか。
    ヒーローも子供が欲しくない理由が判明すると、そんな過去がある割に、無事出産済み動画に繊細ぶる感性がついていけなかった。Hしてたら子供ができるという当然の結果を経験として知っているのに、毎日Hしまくれた神経は充分図太いと思うのだが。それとも性欲の前には恐怖心も疲労も関係ないのか。
    まあ、最後揉めながらもお互いに反省ポイントを見つけられて納得しあえたようだし、良かったんじゃないかな。とりあえずこれからは隠し事はせず、Hより話し合いを優先する夫婦になってくれ。
    絵はこの話にはあってたと思う。授乳シーンは首座ってないなら、二人同時は流石にどうかと思うが。支える腕力含めて無理がある。
  • 最高の恋人候補

    エミリー・ローズ/藤原基央

    ちょっと抜けてるが頑張るヒロインはよい
    ネタバレ
    2021年2月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    家族に生き方を押し付られて反発して家を出たヒロインと、逆に家族の言う通りに縛られることを選択して夢を捨ててきたヒーロー。
    ヒーローがオークションの煩わしさから逃れるために、妹の友人であるヒロインに表向きの落札者になってほしいと依頼。落札した結果、周囲の目を誤魔化すためにオークション内容の10回のデートをこなすことになるが、一緒に過ごすうちにヒーローはヒロインの生き方に惹かれ、ヒロインも学生時代に片想いしていた頃のヒーローの部分が残っていると知って再び惹かれていくが…。
    ヒロインとヒーローだけ見てれば基本はいい話だなーと思うのだが、ヒーローが上流階級の殆どの女と寝てるくだりとか、双方の親との確執があっさりとけちゃうくだりが残念。
    特に女たちが全員寝たことあると言い合う自慢大会が意味不明だった。ヒーローはいい男だと自慢してるが結局みんな別れてるのは最終的に彼のお眼鏡にはかなわなかったダメ女ですって言い合ってる感じ? それとも誰とでも寝る軽いヒーローだって言いたいの? その程度の男と寝てる私たち竿姉妹よって自虐ネタか何か? 上流階級なのに股ゆる自慢のお下品な女ばかりで、一緒にいる年嵩のマダムがたしなめもしないのも気持ち悪かった。上流階級の嫌なところエピソードにしたいらしいが、低俗下層階級の間違いではないの。ヒーローも性接待まがいのことして契約を取っていたみたいにも取れる描写があったり、そんなことしてたやつがいい年してヒロインに影響されたからってあっさり変わるかね。
    ヒーロー両親も、実は父親のフォローでうまく回ってただけっぽく、そこまで気を回せるタイプなのに、ヒーローが母親の指示で苦悩してても父親が完全放置していたのは人物像がちぐはぐに感じた。結局父の態度やフォローが母の思い上がりを助長させた結果、反抗心薄かった真面目なヒーローが割り食った話?
    ヒロインの方も実際は学業も優秀だったのに、兄の嫉妬もあって頭悪そうに広められたり、毒両親と毒家族に囲まれたヒーローとヒロインで、これで最後和解したって書かれてもなあ。ヒーローとヒロインばかり苦労して、家族連中は好き勝手やってただけで最後はいい目を見てそうなのがモヤモヤ。
    漫画家さんの優しい絵でオブラートに包んでるけど、原作をそのまま読んだら胸くそ要素てんこ盛りなんだろうなと感じさせる話だった。
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  • 人魚姫の偽りの結婚

    キャサリン・マン/米谷たかね

    ヒロインにもヒーローにもモヤモヤ
    ネタバレ
    2021年2月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    DV夫と離婚し、野生動物保護活動センターで働くヒロイン。就労ビザ切れで本国に戻らねばならないことを悩んでいたヒロインに、センターのオーナーであるヒーローが子供の親権確保のための契約結婚を持ちかけてくる。ヒーローに片思いしていたヒロインは愛の伴わないプロポーズに落ち込むが、仮初でもヒーローの妻になれるならとそれを受け入れる。
    最初の方で人間関係と時系列がわかりにくかったが、ヒロインは自分の離婚後に、妻子持ちヒーローと出会って妻が亡くなる前からヒーローを好きになっていた設定。この時点でちょっとヒロインへの心証マイナス。働いたり、子供の世話をするシーンではハキハキしてるのに、ヒーローが絡むと悲劇のヒロインぶってうじうじになるのも鬱陶しかった。
    一方ヒーロー。契約を持ちかけた時の心情は後半まで伏せられていたが、申し込んでからは周りを納得させるためとヒロインにベタベタ。結婚式後も結婚したからそういうことしてもいいはずと言ってヒロインに手を出す。ここまでヒロインに一切気持ちは伝えず、ヒロインの元夫とゴタゴタした後でようやくヒロインに前から惹かれてたと告白。告白が遅いわ! この事件なかったら、この告白更に延ばす気だったんだろう。なんというズルい男。それでいて亡き妻と同じくらい愛してるという。妻が亡くなったの一年前じゃなかったっけ? 他に心うつるのいくらなんでも早過ぎませんかね? 告白見てから読み返しても婚約中のヒーローの態度がヒロインの気持ち弄んでるみたいでムカッと。最初からまともに告白しろよ。
    最後は両思いハッピーみたいにしてるけど、これでまたヒロインが早々に亡くなりでもしたら、また一年後には別の女と再婚しそうなヒーローの描かれ方で感動がなかった。
    やっぱり再婚ものとかはもうちょっと気持ちの整理をする時間をとって欲しいかな。完全政略結婚ならともかく、ヒロインが憧れるほどの理想の夫婦で、妻の夢であった保護センターまで建ててその存続にがんばるほどヒーローは亡き妻を愛してたらしいのに、子供に関する問題があったにしても流石に一年経たずでヒロインに心を移して再婚はないわ。
    ヒロインの既婚者に片思いというところも立場乗っ取りか寝取り願望っぽく見えるし、ヒーローの愛もヒロインの愛も夢が無くて、見てて全くときめきがなかった。
  • 貴公子と壁の花

    リン・ストーン/北原文野

    物騒な事件もあるがどこかお伽話のような話
    ネタバレ
    2021年2月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。原作既読。
    戦争で顔に傷を負い、婚約者に逃げられ女性不信になったヒーローが伯父の命で花嫁になる女性を探すことに。嫌々参加した舞踏会で、一人自分を蔑まないヒロインに興味を惹かれ、その場でプロポーズ。叔父に虐 待をうけていたヒロインは叔父から逃れるチャンスとその手を取り、ヒーローの家に引き取られる。しかし、その後ヒロインの周りで物騒な事件が起きるように…。
    出会いのシーンを除くとミステリー風味強めな展開が多い作品なのだが、原作と比べるとだいぶシンプルかつマイルドになっている。原作だと犯人候補は複数いるのだが、ページ数の都合か登場人物(ヒーロー従兄弟と親友が同一人物にされてる。ヒーローの元婚約者の登場シーン減など)や登場シーンをカットしてるため、犯人がほぼ一択状態で犯人探しの楽しさが削られてるのがちょっと残念。代わりに漫画家さんの人柄なのか、原作では亡くなっていたはずのキャラが怪我ぐらいですんでいたりと若干優しい展開に。
    ミステリー部分は弱くなったが、この話の肝は二人の心の変遷の方。出会いの時は弱々しかったヒロインが回復するにつれて闊達になり、その才女ぶりを発揮。そんなヒロインの型破りな言動にどんどん惹かれていくヒーロー。惚れ込みすぎて途中ヘタレてしまうが、そこを拾い上げるヒロインがまた格好良い。そんな原作でよいと思っていた部分をコミック版でもキチンと拾い上げて描いてくれていたのが好印象。
    原作だとHシーンがあったりでいかにもハーレクインっぽい生々しいところもあったのだが、正直話の流れとしては唐突にアダルトに走って面食らった部分でもあったので、コミック版でそういったシーンをカットしたのはよいアレンジだと思う。
    二人の出会いシーンも原作では地の文で済んでいたようなところをあえてセリフに出してわかりやすくしていたり、コンパクトにまとまっていてよかった。ただエピローグは出会いとの対比で舞踏会で締めてた原作版も良かったと思うので、コミック版を気に入った方はよければ原作もどうぞ。
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  • 金欠社畜とニートの異文化交流!?~隣は何をする人ぞ? 【短編】

    八月やこ

    短編とあるが続きもので未完
    ネタバレ
    2021年2月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 全24頁。
    レーベル的に他と合わせて単行本化するかなと思って待っていたが、作者が同レーベルで他に短編を描く気配がないので、安売り時に購入。
    母子家庭で育ち母を亡くしてからは派遣社員を務めるヒロイン。アパートの大家がヒロインの隣室に住む外国人ヒーローのゴミ出しに困っていたのを知って、お節介心が強いヒロインは代わりにヒーローの部屋へ注意に出向くことに。
    ヒーローはヒロインの注意を無視しようとするが、ヒーローの荒れた態度と部屋の惨状を見かねたヒロインはヒーロー宅を掃除し、食事を作る。そのことですっかりヒロインに懐いたヒーローは、金銭と引き換えにヒロインに家事をお願いし、毎日食事を共にするように。
    そんなある日ヒロインが風邪をひいて…。
    というようなあらすじ。
    絵は表紙と試し読みと遜色なく最後までいくし、二人のキャラもヒロインは頑固なところもあるけど、そうなる背景もわかるため好感が持てるし、ヒーローは謎めいたところがあって、二人の関係の進展と合わせて先が気になる展開で進む。が、悲しいことにここから盛り上がるだろうという話の途中で1話が終了。TLなのにHシーンも一切入っていなかったし、いい雰囲気だと思って読んでいただけになかなかショック。
    調べたらこの作品2019年に電子化されてるようで、続編は期待薄そう。女性作者っぽいから家庭面で何かあったのだろうか。落ち着いてからでもいいので、続きを描いて欲しい。せめてヒーローの正体だけでもお願いしたい。これで未完は色々悲しいし、もったいないわ。
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  • 賭けからはじまるサヨナラの恋【単話版】

    わたぬきめん/ポルン

    話は面白いが、1話あたりが短すぎる
    ネタバレ
    2021年1月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 無料の3巻まで読んだのち原作本編既読。
    入社して間もなく先輩にセクハラを受けて抵抗したために、嘘の悪評を流され会社での人間関係の構築を諦めたヒロイン。誰にでも無表情、塩対応ゆえに「氷鉄の女」と揶揄されるように。
    6年そんな人間関係で、多すぎる仕事にも疲れたヒロインが退職を決意した矢先に、モテモテだが優柔不断の流され気質な同期のヒーローが、先輩たちに強制され、賭けの対象としてヒロインを落とすよう指示されているのを立ち聞きしてしまう。入社時からヒーローにストーカー一歩手前な片想いをしていたヒロインは、最後の思い出作りになるとヒーローの嘘告白に被せ気味に乗っかるのであった。
    という、他者と壁を作ってきたが故にNOが言える女と、優柔不断ゆえにNOが言えない男の嘘告白から始まる恋の物語。
    賭けに結局乗っかって告白してきたヒーローに、普通なら傷ついたり、怒りそうなところで、ヒロインは冷静な分析やツッコミ入れているところが面白いのだが、裏返せばヒロインの諦めの心境も感じ取れるために切なさもでて、最後までヒロインを応援したくなるようにできているのが上手い。
    原作はムーンライトノベルズで公開されているR18小説だが、漫画版はR18部分を除いたものになるそう。漫画→原作と読んだ感じでは、ヒロインの性格や会社での立ち位置がわかりやすいようにエピソードが足されてたり、原作ではサラッと流したエピソードをうまく拾って広げていたりと、小説の漫画化としては上手いアレンジが効いている。原作もヒロイン一人称でテンポが良く、媒体による表現の違いが楽しめるので、興味のある方は両方読んでみるのもオススメ。
    ただ漫画版だとヒーローが情けない可愛いワンコ系に見えるぐらいで済んでるので今のところ不快感は薄いが、小説版のR18描写も含めて見返すとヘタレクズ男だったのが残念。女性と交際してもすぐ別れるが28歳になるまで女が切れたことはない。自宅に女を連れ込んだことはないが、その割にHの際は手慣れた巧者。そこまでの交際遍歴もちだが、実は恋愛童貞。大学から三ヶ月ペースで別れたとしても過去三十人以上と付き合ってて、結局誰も好きにならず、最後に振られまくってるのに自己反省なしで、その後も同じこと繰り返してきた28歳とか人としてダメすぎる。ヒロインを好きになって優柔不断を脱するがその歳ですぐ変われる訳がない。お話だからこそ成り立つキャラだな。
  • スパルタ後輩君が、あまく優しく攻める理由

    フミマロ

    絵は可愛いのでストーリー力を磨いてほしい
    ネタバレ
    2021年1月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題。
    絵は可愛いのだが、話としてはよくあるTLテンプレの習作といった感じの出来ばえ。
    ドジっ子OLヒロインが、何故かクールなイケメン後輩ヒーローに思われて、両思いになる話だが、ドジっ子はドジっ子でも、ヒロインのドジっ子ぷりが本気で仕事の足を引っ張ってそうなレベルで魅力がない。そんなヒロインを頑張り屋なとこが好きと言ってヒーローは慕っているが、残業してるのは頑張ってるんじゃなく本人がドジやミスして仕事が押してるだけだろうに。自業自得状態で頑張ってるとはなんぞや。他人に迷惑かけず、普通に仕事ができて、場合によっては他もカバーしてる人の方がよほど頑張ってて素敵だわ。
    よっぽど世話焼きな人間でも、新人でもないヒロインがいつもこの調子なら成長がなさすぎていい加減イラつくレベルだと思うのだが。ヒーローは実はマゾか何か?
    せめてドジっ子だが他の人が気づかない事には気づく気配りタイプとか(周りを見てばかりいるから自分のことには散漫とか)、周りを和ませる和みタイプとか、意外にひらめき力はあるとか、こっちにも伝わるヒロインの良ポイントがあるとよかった。ドジドジで鈍感、顔普通な女のどこがいいの?と思ってヒーローへの共感ポイントがない。
    あと、いくら陰口叩いてたからって会社で先輩ぶん殴るのはまずすぎる。ヒーローが殴ろうとしたところで止めて、ヒロインが平手打ちぐらいにしとけば、ヒロインの良ポイントになったのではなかろうか。言葉の暴力の被害者が叩いたならまだフォローできるが、ヒーローが殴ったら社内問題になった時にフォローしづらいだろう。ヒーローの良ポイントは紅茶のくだりや残業の手伝いとかで出してるし、殴る必要性はなかった。
    もう一つ、気になったのは両思いになったところで、就業中の休憩室の自販機前でやっちゃうところ。せめて人の来ないとこに移動してくれ。
    と細かいところがやたら引っかかる作品なので、読み放題でも絵が好きとか、元々漫画家のファンでもないとオススメはしない。
  • 美月先生はかくしたい!

    こだち

    終わりがバタバタした感じなのが惜しい
    ネタバレ
    2021年1月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題。他社で気になってた漫画家さんの完結作ということで読んでみた。
    美人で人当たりもよく気配り上手な美術教師ヒロイン。しかしそれは必死に作り出した姿で、家では見た目にもこだわらないオタクなエロ漫画家であった。
    ある日、文武両道で爽やかな見た目で人気の生徒会長なヒーローに告白されて当然断るが、同じ日にマンションでぐーたらな姿を見られてしまう。翌日ヒーローがそのことで遠回しに脅しをかけてきて…。
    ヒロインのギャップが面白いが、根がお人好しなのが作画込みで伝わってくるし、先生と生徒の距離を保とうと葛藤するまともな考えの持ち主で、好感がもてる。
    ヒーローはやや黒いところがあるが、家庭環境を思うと仕方ない気もするし、それ故にヒロインのことを純粋に好きになった経緯もわかるから、少々あざといことをしてても不快にはならない絶妙なキャラ描写で上手い。
    どっちかというとヒーロー幼なじみの方が微妙にうざかったか。ヒーローのが腹黒でヒロインの元に押しかけてるらしいとわかってるのに、ヒーローへの注意は緩く、脅しはヒロインにばかりというのが性格悪いなあと思ってしまった。
    お邪魔が入りながらも、ヒロインがだんだんヒーローに惹かれるのも、ヒーローが気持ちを深める描写もよく楽しかったが、皆さんがいう通り最後がバタバタ締められた感じは受けた。
    3巻の2話時点までの展開だと、普通の漫画なら短くしてもあと1巻は続きそうな要素が詰まってたのが、一気に卒業、両思いで終了なので、肩すかしくらった感じ。いや二人の関係はめでたしなんでそこは満足なんだが、周りのキャラとのエピソードが未消化に終わった感じが。
    あれだと編集はそこまで出番なくてよかったかなと思うし、父親との確執も解決して欲しいと思ってしまう。書記の女の子もあれだけ傾倒してる訳やそれが憧れか百合的なものか判別したいし、友人が二人を認める描写も欲しかった。
    父親とのあれこれは、想像するに父親にも亡くなった弟がおり、ヒーローとは逆に弟の方が可愛がられていて自分は疎まれていたのかと思う。それで自分に息子が生まれたら、ヒーロー兄は自分に似、ヒーローは弟そっくり。しかも優秀なとこまで似てて過去のトラウマが呼び起こされて、自分がされたことをヒーローに仕返したというところかと。これだとすると第三者がトラウマに突っ込んで、父親が自覚してくれないと解消は無理か。難しいね。
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  • カタワレオレンジ

    内野タカラ/

    ヒーローの頑張りを応援したい
    ネタバレ
    2021年1月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題で3巻まで+8巻まで試し読み。
    結婚直前で婚約者の浮気に気づいて、婚約者と別れたヒロイン。別れの際、他人に触れられるのを嫌い潔癖で不感症だったのを責められ、傷心のまま沖縄へ。苦手を克服しようと参加したダイビングスクールで客として来ていたヒーローと出会う。何故かヒーローには触られても平気な事をヒロインは不思議に思う。一方ヒーローは出会ってすぐヒロインに惹かれ、旅行期間だけの恋人関係を提案し、ヒロインも受け入れる。相性の良さを互いに感じ惹かれ合うが、ヒーローの言動に住む世界の違いや婚約者の影を感じ取ったヒロインは、ヒーローの関係継続の提案を拒絶するのだった。
    しかし別離後もヒーローは忘れられず、ヒロインを捜し出し、結ばれようと動き出す。
    ヒーローが導入時に一時の関係を申し込んだくだりでは正直なんだこいつ酷い男だなと思ったが、その後ちゃんと身辺整理をしようとしつつ、ヒロインを追い求める姿は真っ当で好感がもてるので応援したくなる。
    一方ヒロイン。浮気されたのは可哀想なのだが、触るのも抵抗ある、性行為も合わない相手となんで結婚する気になったんだろうか。数年じゃないよ? 一生付き合うんだよ? 長生きしたら50年以上とか、同じ状態を続けるんだよ。ずっと一緒にいれば慣れると思ったんだろうか? そういう意味では自身のことには想像力の足りない子だなと思う。沖縄旅行のくだりも行き当たりばったり。流されだし。ヒロインの元婚約者も不満大だったのに何が決め手で結婚する気になったのか、不可解な二人であった。
    不可解と言えばヒーローの婚約関係も、企業提携的な話らしいのに、幼少時からの婚約が条件になるってえらく気の長い話。成長する間に双方の会社に不利益が生じるとか、どっちかが亡くなるとかしたらどうするの?と思ってしまう。血を入れずの婚約だけで20年近くも繋いでたら、もう企業間は密着できてるだろうし、そもそも婚約が必要なさげな気がするのだが。謎だ。
    ヒーロー友人は、ヒーロー婚約者が好きだけど彼女の気持ちを知って諦めたとかベタな展開しそう。
    若干先読みはできるが絵は好みだし、ヒーローの頑張りは応援したいところだが、このレーベルは連載になると基本長引きそうなのが引っかかる。原作がちゃんと終わってるなら、無限引き伸ばしはしないと思うが、まとめ版か書籍化を待った方が内容的にもイライラしなくて良さそう。
  • スキャンダラスな恋人

    カーリー・フィリップス/栗屋ユキ

    お茶目に見せかけて祖母の思考が地味に酷い
    ネタバレ
    2021年1月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    弁護士ヒーローは、参加したパーティで判事を務める父の策略で市長選に出馬されそうになっていると祖母に教えられる。それを回避したいヒーローに祖母はスキャンダルを起こせばいいとそそのかし、かつて親族のスキャンダルに巻き込まれて人々の非難と好奇の目にさらされた過去をもつヒロインの存在を教える。祖母の手回しでパーティのケータリングを担当したヒロインが給仕をこなしていると知ったヒーローは、祖母のアイデアを名案だと思う一方、噂の当人の雰囲気に実行を迷うが、父の存在が後押ししてヒロインに接触する。
    この話の狂言回しは、ヒーローの祖母。画風もあって一見可愛いおばあちゃん風に描かれるが、実際の行動は孫のためなら犯罪も辞さなそうな過激派。ヒーローにヒロインとのスキャンダル案を吹き込んだのもこの祖母だし、その後もヒロインとヒーローを一室に閉じ込めたり、恋の応援なのかもしれないが、スキャンダル作りに協力しているようにしか見えない。ヒーロー父があんな風に育ったのもこの祖母の影響大だと思う。ヒーローがそこそこまともに育ったのは、息子で子育てに失敗したのと、孫だったからということもあるだろう。
    そんな祖母とヒーローの思惑に気づかないヒロインは、ヒーローと二人っきりの状態を作られて、まんまと関係をもってしまう。この時にはヒーローも本気になっているのだが、仕事などですれ違い、ようやく会ってうまくいきかけるも記者に見つかり、スキャンダルとして取り上げられてしまう。祖母の洗脳が効いてヒーローは後ろめたさからヒロインに愛を告げられず後悔。ヒロインも二重に傷ついて引きこもる。
    ヒーローはヒロインの名誉回復のために一手を打ち、それを受けたヒロインもヒーローに愛を告げてのハッピーエンド。
    初読み漫画家さんだったが、絵は基本丁寧で読みやすく好感が持てるが、今作に合ってたかというと複雑。最初はコメディ風味なとこもあって雰囲気に合ってるかと思ったが、出会ったその日のベッドシーンとか衆目の中の愛の告白などの情熱的展開とは合ってない気がした。情熱的描写より明るいコミカルな恋愛描写の方が合ってると思うので次回以降に期待したい。
    作中、ヒロインの妹夫婦が出てくるが「はじまりは嘘でも」という作品で馴れ初めや過去のスキャンダルの詳細が描かれる。シリーズものであと2作あるらしいが他のコミック化は未定。
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  • 手なずけられた花嫁

    スーザン・フォックス/藍まりと

    久しぶりに胸にジーンと来る話だった
    ネタバレ
    2021年1月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    表紙は正直微妙?と思ったけど、評価が高いので読んでみた。
    醜いからと両親に愛されず、祖母に預けられた先でも愛情は薄く。それなら美しくなれば母に愛されるのではと外見ばかり磨いてきたヒロイン。
    長らく会わなかった母の招待を受けて、今度こそと旅立とうとしたところで、アクシデントが重なり、操縦士のヒーローと二人山で遭難してしまう。
    実はヒーローはヒロインがまだ純朴だった頃を知っており、共に下山する間に、ヒロインの高慢な仮面の奥の姿を見つけ出そうとする、という話。
    ヒロインが高慢で人に嫌われているらしいが、そこの具体的描写はほとんどないので、自分を守ろうと必死に鎧を纏う若い女性の姿に同情を禁じえなかった。生命の危機下で美しさなど役に立つわけもなく、途中出会った子犬も交えてヒロインは元の優しい少女の心を取り戻していく。
    それを見守るヒーローも最初はちょっと冷たいなあと思ったが、どれもヒロインの成長のための行動で、大人の男はこうであってほしいね。いい歳してヒロインがいないとダメダメヒーローばかり見てきたので、真っ当な男ぶりにおののく。
    最後にヒロインと距離を置いてた理由も凄いし、このヒーロー心療内科か学校の先生でもしたほうがいいんじゃないだろうかと思うぐらいできた大人だった。
    ちょっと話として物足りない点としては意味ありげに出たヒロインの元想い人な亡き従兄弟のエピソードが亡くなってることとほぼ名前だけだったことか。出し方が中途半端で、その姉の方は謝罪エピソード以外でもラストシーンにまで登場させていたので何かあるのかなと思って調べたら、「ヒロインになれなくて」という前作のヒロインだそう。従兄弟が亡くなる経緯やらはそっちでやっているっぽい。ネタバレ見たら胸糞な内容っぽいので、従兄弟や事件のことは今作の触れ方で済ますぐらいが話としては美しいのかも?
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  • ギリシア大富豪の哀願

    キャサリン・ジョージ/高山繭

    女性陣が輝いてるね
    ネタバレ
    2021年1月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    地に足ついた地味目で堅実な記事を書くのが主流の記者ヒロインは、自分の記事を載せる代わりに、ギリシャのとある島に引きこもって暮らす美貌の富豪であるヒーローのインタビュー記事を取ってくるように依頼される。インタビューには気乗りしないが島の風土や祭事が気になっていたヒロインは依頼を引き受けることに。島に渡って早々にヒーローに会えるも、記者とわかると島を追い出されそうになるが、ヒーロー母の口利きでしばらくの滞在を許される。
    依頼を受けるくだりではどうなるかと心配なヒロインだったが、話が進むと一本芯の通った考えをもっており、ヒーローに一方的に言い負かされることなく、自己主張できる女性で好感度が高い。基本まっすぐでしかも勇敢。これは女でも惚れるので、ヒーローが惹かれるのも納得。
    ヒーロー母もただの美人というわけでなく、気さくで明るくどこか可愛くもあって魅力的。と終始女性二人が輝いていて、ヒーローの影が薄くなったのが残念か。
    一応ヒーローも昔島民に命を助けられた恩義を感じて、困窮していた島の生活を支えようと島を買い、住民の生活に溶け込んだ援助を行うなど気配りの人。また汚名を被っても空気を読んで耐えたり、間違っていたと思ったら反省もするいい人ではあるのだが、マイナス描写が入っていた分女性二人の魅力に負けてしまった感じ。ちょっと可哀想。
    ヒーローとヒロインが結ばれたのを強調したいのだろうが、怪我人の状態でホットシーンに突入する描写はいらなかったかな。あの怪我で色んな態勢とるのはちょっと辛いと思うので気配りのできるヒーローどこ行ったになっちゃうし。絵が大袈裟なのかな。
    ミノタウロスの伝説に絡めた描写があったり、荒事描写があったり、楽しく読めたのだが、その分最後が唐突に終わった感じで締められたのが残念。
    結局ヒロインはヒーローについてどんな記事書いたの? それでヒーローは汚名返上できたのかが気になるし、ヒーローが失恋したという友人夫婦の様子もちゃんと絵で見たかった。あのヒーロー捨てて島の男を取るお嬢さんとかすごく気になるんだが。
    という脇が気にはなるが、ヒロインのお陰で終始前向き気分で読めるお話でオススメ。
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  • ギリシア富豪は仮面の花婿

    シャロン・ケンドリック/山下友美

    心に仮面(鎧)をまとったヒーローの話
    ネタバレ
    2021年1月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    ギリシャの富豪の息子として生まれたが不幸な家庭生活を送ってきた根は真面目な叩き上げ資産家ヒーローと、とある会社の社長の私生児として生まれ両親にあたる人物からは疎んじられて育った苦労人なウエイトレスヒロイン。会った時から惹かれあい、ヒーローがちょっとした冒険心からヒロインにキスしたことでスッパ抜かれ、思いがすれ違うことに。スッパ抜かれてお気の毒だが、他の記事には文句も言いに行かないのに、ヒロインに償いを求めて押しかけてやっちゃうヒーローはだいぶ身勝手。言い訳ぐらい聞けと思うし、そもそも記事の原因作ったのはお前だろうがとモヤ。
    お約束展開でこの一夜で子供ができ、ヒロインは自分のような子にしたくないからとヒーローに契約を持ちかける。が、ヒーローは子供のためと契約だけでない結婚生活も求めてきて…。
    案の定、一緒に過ごすうちにやっぱり好きな気持ちが勝って本当の結婚となるのだが、ヒーローは幼少時の出来事が枷になってヒロインに心を開ききれず、ちゃんと心通わす夫婦になりたいヒロインは別れも考えてヒーローにその思いを告げる。そこに加えて起こった事件でようやくヒーローは自身の過去と向き合うのだが。
    正直最初にタブロイドを賑わせる男がヒーロー本人ではないことが提示され、ヒーロー父がヒーローを名前しか知らない人物と比較していたというくだりで、兄弟か近しい血族がいるのは読者にバレバレなため、ヒーローがタブロイドのネタに悩まされているのに全く調査しようとしないのが終盤まで気になってしょうがなかった。あそこまで来ると証拠揃えて名誉毀損で訴えてもいいと思うんだよね。職種によっては会社の信用にも関わりそうなものだが。そこがすっきりしなかった。ヒロインに提案されても、自分の気がおかしいと思ってるのかとか言い出すし。まあ無意識に真実に気づいてたって話かもしれないが、あれは自分じゃないと言いつつ、別人なんかいないと言ってる方が頭がおかしい人と思われそうだが。
    最後にドッペルゲンガー男が双子の弟だと判明するが、兄に間違われて否定するのが面倒はともかく、名を騙って女遊びやら買い物やらは流石にやりすぎで、最後に反省してる素振り見せてもなんだかなであった。弟が主役の話「涙のエンゲージリング」があるそうだが、詐欺めいた行為をしてた犯罪者予備軍ヒーローとかあまり読む気はしないな。
  • 独身富豪クラブ Ⅱ秘書は秘密の恋人

    ミランダ・リー/藤田和子

    この原作者の作風ってみんなこんな感じ?
    ネタバレ
    2021年1月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    直前に同じ原作者漫画家コンビの「ボスに捧げた夜」を読んでいたため、社長の方が先にヒロインに惚れる(傍目にはベタ惚れ)。ヒロインには開始時に婚約者がいるが、婚約者には何かしら人でなし要素がありそれが原因で別れる。ヒーローはヒロインが婚約者と別れたと知ると猛アプローチをかけるが、ヒーロー父のせいでヒーローは独身主義のため、真っ当な結婚はしないと予防線を張ってからヒロインにほぼセ フ レ契約を持ちかけ、ヒロインが受け入れる。ヒーローが自分の考えに固執するあまり、双方これ以上ないほど思いあってる状態にもかかわらず、関係の進展に悩んだ一方(今作はヒロイン)が別れを告げる。別れたあとでヒロインを失いたくないとヒーローが気づいて追いかける。と話の流れがほぼ一緒で原作者の性癖か何か?と思ってしまった。
    話の展開は同じだが、一応キャラクター付けのアレンジはしてあって、こちらはヒーローが貧乏からの成り上がりで仕事は真面目にやってるし、父の態度に不満は持っているが家族には献身的な優しさを見せたりと、「ボスに捧げた夜」のエロ思考のボンボンお子様ヒーローよりは自立した大人の男性に描かれていたのはよかった。が、いくら父親のことがあるからと言って、自分も恋愛や結婚では父親と同じになると思い込むところは意味不明。父親と同じにならないと決めているなら、結婚して同じ目にあったときには頑張ればいいと思うし、自分が先に亡くなるかもとか思わないのかね? 成り上がりな人って困難に立ち向かうタイプかと思っていたが、こと結婚に関しては逃げを打ってるのもよくわからない。同じ環境にあった姉は結婚してるのに、こういう時は男の方が精神的に弱いのか?
    ヒロインは家庭環境が不幸だったが故に結婚に憧れている一方で、自分の本当の好みは結婚相手に向いてないと自身の欠点を認識しているのはよかった。が、結婚に向いてる男性の条件をリストにまでしたのに、結局リストから外れたところの多いヒーローの誘いに乗ってセ フレ契約受けちゃうのがアホっぽかった。
    いいなと思う描写もあったけど、こういう展開が原作者の性癖なら自分には微妙に合わないので、次回からは避けようと思う。
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  • ボスに捧げた夜

    藤田和子/ミランダ・リー

    絵のおかげで粗がカバーされてる印象の話
    ネタバレ
    2021年1月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    お決まりの社長ヒーローと秘書ヒロインの恋。変わってるのはヒーローの方がヒロインに先に惚れてて、ヒロインには婚約者がいる始まりなところ。ヒロインに一応婚約者がいるので、ヒーローは手は出さないようにしてるが、仕事中にやたら身体を見まくり。ヒロインが世話になった人物の家を相続するために30歳までに結婚する必要があり、婚約者と別れたと知るや契約結婚を持ちかけてヒロインを口説き落とそうとする。それが純粋な愛情なら素晴らしいのだが、ここぞの時も結局ヒロインの身体のことばっかり。下半身に忠実な心情や発言が多くて、ヒーローには人間らしい理性とか思いやりとかいった真っ当な感情は備わってないのか。それを受け入れちゃうヒロインも微妙。まるで娼婦扱いっぽい発言もあったのにあっさりスルーするのはヒロインも緩いのかしら。
    ヒロインがヒーローへの愛に目覚めはじめた矢先に、ヒロインとは別れの期限が決まってるからうまくいってるだの、母親に忠告されると自分の気持ちがわからないからと手の平を返してやっぱり別れようと言ってしまうヒーローはただのアホ。そして案の定別れた後にヒロインへの愛に気づいて追いかけるというパターン。愛を知らないヒーローのこのパターン見過ぎていい加減飽きる。完全に別れる前に、数日でもワンクッション置いてよく考えるってことを知らんのかと頭が痛い。こんな想像力貧困でメディア業やっていけるの? 本気出せば仕事できると言ってるが、所詮自己申告の二代目社長に期待が全く持てない。ヒロイン頑張って支えないと親に泣きつく羽目になりそう。
    皆さんはヒーロー可愛いとか言ってるが、私はいい歳こいてアホアホな女たらしのニブチンに魅力を感じないので、特に可愛いとも思えず終了。元婚約者がDV犯罪者予備軍と酷すぎたので相対的にヒーローがマシに見えてるだけなのでは。
    最後にヒーローの両親も再婚したようだが、散々他に乗り換えてきた父親を好きと思える母親の神経もたいがい凄い。唯一子供産んでる女の強みか何か? 色々頓狂な両親故にこのヒーローなのね。
    藤田さんのほんわかタッチだから緩和されてるが、他の方の作画だと好みが別れそうな話だった。
    ヒーローの友人二人が意味ありげな気がしたので調べたら、ヒーロー同士が友人というシリーズものらしい。時系列は「復讐のための結婚」→本作→「ハネムーンは終わらない」。
  • 火遊びはだめ

    エマ・リッチモンド/宗真仁子

    美男美女の目の保養カップル
    ネタバレ
    2021年1月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    ハーレクインでよくある、プレイボーイな社長と、彼に恋する有能な秘書が結ばれるまでの話。ちょっと特殊なのは、ヒロインが女優並みの美女だが、内面は両親の離婚が引っかかってろくに恋愛もできなかったというウブなお嬢さんというところだろうか。
    その割にヒーローにほぼ一目惚れ。誘惑に流されまいと頑張るが、キスは何度もされちゃうし、倉庫で身体を許しそうになるし。でもそこに至るまで自分がヒーローに惚れてると気づいてなかったとは流石にびっくり。
    ヒーローの方は、ヒロインが美女なのでヒロインが契約条件として予防線を張っても軽ーい気持ちで手を出そうとし、ヒロインが処女だったらこれは運命とばかりに見方を変えるという。なんだそりゃ。男慣れしてそうだったらほかの女たちと同じく食ってポイだったわけ? 優秀さを買って秘書契約継続迫ったんじゃなかったの? それまでは結局下半身で見てたの?となんだかモヤモヤ。
    自分の気持ちに気づいた後も、自分の感情のままに動いてヒロインへの気遣いが薄く、記事のくだりも言い訳かましてたが一方的に決めつけて責めるとかひどい。理由もろくに話さず連れ回して口止めもしなかったお前が悪いんだろうが。
    しかし、兄の話と、追っかけてきたヒーローを見てあっさり謝罪を受け入れ、ヒーローも受け入れるヒロイン。ウブすぎてチョロかった。ヒーローがほかに目移りしないことを祈るよ。
    絵は綺麗で、目の保養ではあったが、話としては盛り上がりは薄い。社長と秘書ものではよくある、ヒーローの恋人が会社へとかも恋人が空気読んであっさり去るし、子供を預かるネタもそんなに活用しないまま終了して、全体的に物足りなかった。ヒーローの傲慢さもマイルドだったから、不快感倍増ということもないのが良ポイントか。
    試し読みで惹かれたなら、続きもどうぞ。
  • 灼熱のルビー

    三浦浩子/ルース・ランガン

    ヒロインに軽犯罪を犯させるのはどうなの?
    ネタバレ
    2021年1月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    テキサスを舞台にした異母四姉妹をヒロインに据えたシリーズの最終巻。他シリーズ作は「炎のダイヤモンド」(長女)「テキサスの真珠」(次女)「翡翠の涙」(三女)。
    オープニングで孤児ヒロインと思いきや、5年後には突然四姉妹で牧場暮らしという展開に面食らったが、全員髪色の違うところでシリーズと察し、全員母の違う異母姉妹っぽいな、父親サイテーと思いながら読んだせいか、作中やたら父親が上げられる回想展開に辟易した。そこまでいい人なら、まず一人目の子供ができた段階でその相手の女性と結婚してたんじゃないの? 時代やら宗教観考えたらそれが真っ当な男の行動と思うし、ヒロインが孤児になった時点で引き取るべきでだったのではないのか? ヒロインが子供時代に受けた虐 待の原因も、実際母が奔放だったせいもありそうだが、何より婚外子を作りまくって引き取らなかったこの父親のせいではないかと終始モヤモヤ。
    そんな虐 待を受けて育ったヒロインも、貧困に苦しんでというわけでもなく自分の感性(正義感だったり仕返しだったり)でスリや万引きに走る軽犯罪者ヒロインでやはり良い印象はない。シスターの指導で手に職をつけてもらって服飾業を始める手腕は買うし、自分の犯罪経歴を反省するくだりもあるのは良い点だとは思うが、それ以外でやってることが母と大差ないという感じで、カエルの子はやはりカエル(というか三つ子の魂百まで?)になりがちなんだなと思えてしまうところがあったのが残念。
    今作は過去に足を踏み外した人間もきっかけ次第で生まれ変わったように真面目に振る舞えるが、過去の行為が足を引っ張って周囲に完全に受け入れられるようになるのは簡単ではない様子を色んな人物で表している。というのはわかるが、ヒーローの保安官ですら、放蕩息子だった時の名残が顔を出すし、頭に血がのぼるとぶれがちになるところもなんとも言えない。人は変わろうと思っても完全には変われないという描写でもあって、じゃあ周りは過去を思って簡単に受け入れられないのも穿った見方をするのも仕方ないとも思える。
    そもそも初めから足を踏み外さない人が一番偉いよなあと思えてしまって、安易に踏み外したことがあるヒーローヒロインをあまり素敵に思えずに読み終わった。
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  • プロポーズを夢見て

    ベティ・ニールズ/ハザマ紅実

    結ばれた後のシンデレラは幸せになれたのか
    ネタバレ
    2021年1月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    原作者の設定としてはおなじみの、貴族なオランダ人医師とイギリス人看護婦の恋物語。たいていは想いが通じたところで話が終了することが多いが、これは前半で早々に両思いになるのが珍しい。当然と言うべきか、話はそこからが本番に。
    ある意味ヒロインは結ばれた後のシンデレラの状態を体験させられる。ヒロインはヒーローを愛するが故に、ヒーローの家柄にふさわしい人間になろうと努力はするが、付け焼き刃ではどうにもならない身分差や生きてきた環境の違いを痛感させられて(よりにもよってヒロインから見ればそれを完璧にこなすライバルポジの令嬢もいる)、ヒーローの元を去る決意をする。その後、ヒーローの方がヒロインの身の丈にあった環境に降りてきてのハッピーエンドだが、ヒーローが残してきたものを考えると、完璧なハッピーエンドとは思いにくい。話には描かれないところで、結局またヒロインは同じ壁に向かい合うことになりそうだし、その時うまくいくのか不安が残る。
    あと、どうでも良くないが、ヒーローはヒロインと出会ってなかった場合、恋敵ポジの女性と結婚して、彼女の気持ちを汲んで自分のところの執事の近くに居させてやる気だったような描写があるが、その意図が、夫公然の不倫推奨なのか、はたまた単に近くにいれたら幸せだろうという思考なのかが気になった。前者を許容するのもどうかと思うが、後者だとそれはそれで残酷な考え方だと思えて、ヒーローの人格を疑ってしまう。政略結婚もありな貴族的思考なのかもしれないが、こういう考えがナチュラルにできちゃうところが怖い。この感性で本当にヒロインとうまくやっていけるのかな。
    なんとも言えない読後感であった。
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  • ドーセットの恋物語

    ペニー・ジョーダン/篠崎佳久子

    尊重すべき者と対処方を間違え続けた男の話
    ネタバレ
    2021年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    双方の親の再婚で、連れ子同士が兄妹になって恋に落ちる話は、双方が血が繋がってないと知らずに育ったとか、乳幼児レベルから一緒に育ったとかでもない限りは特に気にならない方なのだが、この話は何か気持ち悪いところがあると思ったら、ヒーローが出会った時からヒロインを好きだったとか言うせいだな。日本に置き換えると高2か高3男子が小4女子に一目惚れ状態でなんとなくロリコンじみてるところが気持ち悪く感じる。せめて初めて会った時から君は特別な存在だったぐらいのオブラートにつつんで欲しかったかな。言葉って難しい。

    こういう設定の時に年の離れたヒーローだと、まだ子供なヒロインに手を出さないように他の女と付き合うネタがよくあるが、このヒーローは極端で交際どころか偽装結婚に走り、その相手には決して手を出さないという斜め上の行動に出る(しかも偽装相手には事情は一切話さず、騙しうちの結婚という身勝手)。一周まわっていっそ新しいパターンで面白くはあるが、そんな偽装結婚を解約し、久しぶりに再会したヒロインと一線越えたあとでも、ヒロインのためだとヒロインの告白を拒絶したのは流石にヒーローが頑なすぎてポカーン。
    その後ヒロインの脅迫じみた力技(このヒロインもヒーローと似た感じで手段が極端)で最後はあっさり落ちたが、それなら一線越えた時にとっとと落ちとけ。
    ヒロインの亡き父親やご近所の目を気にしての行動だったらしく、ある意味真面目な性格なヒーローなのだろうが、死者の意見を尊重するより、まず生きてる人で、何より想ってるだろうヒロインや、元嫁の人格、そして自分自身の本当の気持ちを尊重してやれよと思ってしまった。特に元嫁は性格悪そうな女ではあったが、流石に理由も告げずに数年も戸籍を縛りつけての離婚は、一個人として扱ってないも同然でやばすぎる。元嫁がいっそ浮気しなかったら気にせず続けてたんだろうヒーローが怖い。結局ヒロインも傷つけて愛のない婚約に走らせてるし、アホだわ。
    最後は二人が結婚してハッピーエンドなのだが、そう言った点が気になって、読後が微妙にスッキリしない話だった。
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  • 運命の招待状

    ペニー・ジョーダン/宮花みん

    よくあるハーレクインネタの男女逆転もの?
    ネタバレ
    2021年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    この漫画家さんが担当する話は、大抵ヒーローは傲慢、ヒロインはそれに振り回されるものが多いのだが、今作は逆。
    夫なったヒーローに愛され、自分が家計を支えているが故に、自分の希望は全て押し通せると思い込んでしまったヒロインが結婚後どんどん横暴に振る舞った結果、気持ちがすれ違い、別れてしまった夫婦がよりを戻すまでのお話。
    男女の思考の違いもあると思うが、収入格差のある夫婦、特に妻が稼いでいる場合に関係をうまく継続させるのは難しいもので、どちらかが思いやりや気遣いをなくすと途端に関係は歪になるもの、というのを端的に表すエピソードがうまい。
    別れのあとの7年間でヒロインは自分の失敗を自覚し、ヒーローもまたヒロインのわがままを受け入れなかった自分の心の狭さを後悔していたが、ヒーローが反省すべきは、まずヒロインの意見を受け入れて、大学院を卒業して講師になってからという自分の意見を下げて学生結婚してしまったことだろう。その後もヒロインの言うことはほぼ聞き入れて、研究が押すほどバイトする羽目になったり無理しすぎの合わせすぎ。結果ヒロインが横暴になったのだから、そっちを反省して欲しかった。結局ヒロインに甘いんだよね。
    本当よくあるパターンとは逆の二人だわ。
    大叔母のフォローで対話の機会をもって、互いに関係修復を願うようになり、色々あって再婚に至るが、大叔母がフォローしなかったら、この後も延々と互いに反省してはいても動かない夫婦だったんだろうな。そういう意味では大叔母が動くきっかけを作ってくれたヒーロー従弟とヒロイン姪にも感謝だね。
    遠回りして大事なことに気づけたし、社会背景も対等になったし、今後はうまくいきそうで良かった。流石に子育てはうまく協力し合うと思いたい。
  • 鳥かごのシンデレラ

    ペニー・ジョーダン/篠原正美

    作画と内容がぴったりハマった良作
    ネタバレ
    2021年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    べレア家の愛の呪縛シリーズ全4作のうちの1作目。「大富豪と手折られた花」(次女がヒロイン)、「ベネチアの真珠」(今作ヒーローの友人がヒーロー)、「拒めない誘惑」(ヒーローのはとこがヒロイン)と続き、今作カップルらがゲストで出るが、ベネチアと拒めないの2作はそれぞれ違う漫画家が作画を担当している。
    弟妹がまだ幼い頃に奔放な俳優の両親が事故死し、長女だったヒロインは自身の夢を諦め、五人の弟妹の生活を支えるため親代わりとして弟妹の世話に明け暮れてきた。そんな姉の愛情に甘えまくり、次女は姉を家政婦扱いする上、自分とは真逆の容姿をコケ落とす。長男(双子)は姉への愛はあるが独占欲の強い腹黒。残りの弟妹は二人ほどはひどくはないが家事は姉に任せて、自分勝手に過ごす。そんな彼らを世話するヒロインの様子はほぼシンデレラ。
    それを見かねた、ヒロイン母の二番目の夫の連れ子で、元義兄なヒーローは、ヒロインに弟妹の世話をやめるように強く言うが、環境に慣れきったヒロインは非難としか受け取らず耳を貸さない。正直言って、私もヒーローの意見に同感だったので、頑ななヒロインにモヤモヤ。でも、ヒーローもヒロインに強く言うだけでなく、弟妹、特に次女をまずは躾けるべきでないかとも思った。唯一ヒーローと血の繋がった妹だしね。途中かなり酷いこと言ってたしな。この妹が次のヒロインとか冗談でしょ?というぐらい性格悪いのが気になった。
    ヒロインの態度に耐えかねたヒーローはついに実力行使に出て、ヒロインに自信をつけさせ、自分に振り向いてもらおうと三女も巻き込んで頑張り、ついにヒロインを手に入れるが、タイミング悪く仕事が入り、長男の妨害もあってヒロインに逃げられてしまう。
    イタリアに逃げたヒロインは、家族と離れて一人になって、そこで出会ったマダムによって初めて目を開き、自分を変えようと努力を始める。ヒーローともようやくまともに向き合って、互いの気持ちを確認しあってのハッピーエンド。
    適度な変身要素。脇のお茶目な作曲家や、優しいマダム夫妻にもほっこり。
    ヒーローも激情型のとこはあるが、このヒロインにはこれぐらいじゃないと、あの恐ろしい弟妹と戦えないし、ヒロインも引っ張り出せないと思う。根底に愛があるのは傍目には一目瞭然だしね。
    ヒロインの家出と結婚で弟妹もやっと姉離れ。ヒロインも解放されて読後はスッキリ。
  • きらめきの一夜

    碧ゆかこ/キャロル・マリネッリ

    一夜の出会い物にしては穏やかな関係の二人
    ネタバレ
    2021年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。オーストラリアに本店を構える高級ブランド店を経営するロシア人のコロフスキー家の兄弟たちの恋と両親との軋轢を描いたシリーズ5作の実質1作目。
    今作(私生児、実質次男)→「罪な一夜」(双子・三男)→「白衣に隠した純情」(末妹)→「薬指についた嘘」(双子・四男)→「ドレスを着た小悪魔」(長男)の順に読むと時系列順で話を追える。
    今作は、父親の私生児として生まれ、孤児として育った次男がヒーロー。
    新人画家のヒロインは画商に見込まれ、オーストラリアでウエイトレスをしながら絵を描いていたが、絵は売れずイギリスに帰国しようとした前日にウエイトレスと客としてヒーローと出会う。その時は軽い会話だけだったが、仕事を終えたあと街中で再び出会い、最後の一夜を共にすることに。翌日ヒロインは帰国するが、その後妊娠が判明し、二人は結婚することになるが…。
    と書くとハーレクインでよくあるネタで、大抵はヒーローが傲慢だったり、ヒロインがやたら頑なに描かれてゴタゴタするのだが、この二人の場合は全くそういうことがない。
    一夜を共にするくだりも時間としては急速ではあるが、心情的には穏やかに惹かれあっての行為として描かれるし、妊娠判明後マスコミに知られて拗れそうになる場面でも、ヒーローがヒロインを疑ったり責めたりすることは一切なく、ヒーローの家族の非難から庇おうとする態度やヒロインを気遣う様子がうかがえると、非常に理性的で優しいヒーロー。愛の言葉をダイレクトに口にできない難点はあるが、複雑な生い立ちを思えばさもありなんと納得ができるし、ヒロインへの気持ちは態度に優しさとして現れているので帳消しにできる。それを受け止めるヒロインは愛情深い家庭で育ち、ほんわか可愛いだけでなく、ヒーローの寂しさを受け止める土壌をしっかりもつ芯のある女性として描かれ、ヒーローが惹かれるのもさもありなんと納得のいく人物造形。
    二人の関係がよい感じに描かれるだけに、ヒーロー家族の傲慢さというか勝手さが際立つ話なのだが、関連作見ると、父親が一番のガンで、その影響で母親の方もこじれて酷い女に変容したっぽいのがなんとも。母親は長男によってざまぁされるが、父親は好きにやるだけやって死んだっぽいのがまたムカつく。ヒーローが結婚式を放棄して、半ば出奔同然にイギリスへ行ったのが罰になったんだかどうなんだか。誰かこの親父殴ってほしい。
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  • 小さな約束/愛ゆえの誤解

    シャロン・サラ/アリソン・リー/碧ゆかこ

    1作目が良かった
    ネタバレ
    2021年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    2作収録のため、1作あたり約64ページ。少ないページ数ながらに一応ストーリーとしては成り立っているが、128ページフル作品と比べると若干物足りないというか、この辺もうちょっと詳しくというところはあるか。
    1作目は恋人と喧嘩別れしたシングルマザーなヒロインが事故に遭い意識不明の重体に陥る。残された息子は親族がいないのでこのままでは母とも離され施設に入れられてしまうことに。そこで息子は母のためにもまだ見ぬ父を捜し出すことを決意する。もう息子が健気で可愛い。前半の主役はマジで息子だと思う。インターネットを使って捜すのが現代的だが、一方でちゃんとインターネットに個人情報を流す危険性に触れてる描写が地味に好印象。ヒーローも別れの経緯で何故二週間もヒロインを放置したのか、その間何を?というのが気になるが、それ以外は後悔してずっとヒロインを捜していたとか、はじめて会った息子への態度などは落ち着いた大人の男性という感じで良かった。ヒロインも無事に目覚めて、家族一緒に暮らせるようになってめでたしめでたし。読後感も良くて満足度は高い。こちらでまるごと一冊なら★4つつけたいところ。
    2作目は、ヒーローの弟に捨てられた後に妊娠が発覚したヒロイン。それを知ったヒーローは子どもを守るために全てを捨ててヒロインと結婚。7年が経過したある日弟が戻って来て表出する夫婦間の心の溝を埋めていく話。
    ヒロインは結婚1年目にはヒーローを好きになったし、ヒーローはヒロインに一目惚れしてたのだが、どっちも言葉足らずの決めつけが酷くて拗れたというオチ。ヒロインの友人のナイスフォローでうまくいったが、ヒーローの子を妊娠しているのにヒーローの言う通り別れてあっさり出て行こうとしてるヒロインはアホの子なのか。すでに一児の母、もうじき二児の母になろうというのになんというか芯がなくて微妙なヒロイン。ヒーローも自分の感情は伏せて話をしなさすぎるし、ヒーロー弟は身勝手極まるし、なんというかまともな人はヒロイン友人ぐらいで、1作目と比べると微妙な読後感だった。
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  • 海賊と人魚

    サラ・モーガン/桜野なゆな

    女好きが真実の愛?に目覚めるまでの話
    ネタバレ
    2021年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    美人で医者としても優れた能力を持つシングルマザーのヒロイン。周囲の冷たい目が気になって都会に居づらくなり、海辺の街へ引っ越して出会ったのが、緊急救命医を務めるヒーロー。しかし第一印象でヒーローがプレイボーイと見抜いたヒロインは口説いてくるヒーローに冷たく当たる。一方のヒーローはヒロインの容姿に一目惚れし、なんとか性的関係を持ちたいと思うも、ヒロインがシングルマザーと知ると手の平を返して仕事以外では声もかけなくなる。
    そんなある日ヒロインの息子がきっかけでヒーローと隣人同士だとわかり…という感じで、息子を媒介に縁が切れず、なんだかんだと関係を持って、最終的にヒーローがヒロインとヒロインの息子への愛情を自覚し、独身主義を返上してヒロインと結婚するまでの話。
    プレイボーイがヒロインと出会って真実の愛に目覚めて変わっていく話が好きな人は楽しめると思う。が、ヒーローの快楽優先思考なプレイボーイっぷりと自分勝手な独身主義思想の描写がヒロインと関係を持った直後まで続くので、読んでてその身勝手さにだいぶイラッときた。しつこくヒロインにこだわったのもとにかく肉欲優先描写ばかりなのも微妙だった。ヒロインも前半絶対ヒーローには関わらないという態度だったのに、こっちもやっぱり見た目好みだから寝てみたかったという感じでヒーローの誘いに乗ったのにはガッカリ。
    最後は自分は真実の愛を知らなかったから独身主義だった、ヒロインのお陰で目覚めたんだ!みたいな適当なこと言っていたが、どうみても息子がキューピッドかつ、かすがいになったおかげだよね。ヒロインがシングルマザーじゃなかったら、出会ってすぐヒロインはヒーローとあっさり付き合っていたろうし、ヒーローは今までと同じく一定期間過ぎたら捨ててただろうなとしか思えなくて、読後なんとも言えない気分になった。
    この息子とヒーローとの気もあってなかったら、これまた別れの要因になっただろうという綱渡りな関係性にしか見えないんだよねえ。
    運良く、ヒーローは真っ当な人間なったようだし、息子は父親ができて、ヒロインも肩の荷がおりて、めでたしめでたしでよかったね。
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  • 苦くて甘い罠

    サラ・ウッド/村田順子

    最後まで話のノリが合わなかった
    ネタバレ
    2021年1月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    コミック担当の方が好きなので読んでみたが、最初のノリの軽さに反して、復讐だの開発に絡んだ汚職だの後半はギスギスした内容。そこに加えてヒロインの失われているらしい記憶やら、ヒーローの抱える秘密やら、物語を盛り上げる要素は盛り沢山なのだが、盛り沢山すぎてかえって散漫になってしまった印象。オープニングのノリからなら、普通にロマンスやってくれればよいと思うが、そっちは養子になる前の子供時代からヒロインがずっと好きだった、めでたしめでたしで終了なのが物足りない。
    ただ調べたら原作のままだと、話もそうだが特にヒーローが微妙になりそうなので、これ以上良くするのは難しかったのだろう。むしろ話の流れは踏襲しつつも不快要素をなるべく減らしたらしい漫画家さんの努力に★3つ。
    なんかノリが合わないと感じたのはヒロインの性格のせいもあるかも。最初はイケイケ系だし、中盤は兄想いのいい子そうに見えて意地張ってるだけのお子様っぽいし、終盤には父に騙されまくってるアホの子とされてしまうし、外見は大人なのに中身の魅力が薄い。これで実業家らしいが、まあ父のいい駒だったんだろうね。
  • 恋愛アレルギー【電子限定漫画付き】

    井藤楊子

    人によっては地雷要素あり。特に2巻。
    ネタバレ
    2021年1月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 作者買いで3巻(17話)まで。
    イケメンを見たり触るとじんましんが出る派遣社員なヒロイン。親が勝手に結んだ縁談を断るために、アレルギーの原因となった幼馴染のいる田舎に帰らなければならなくなったヒロインは、派遣先の上司ヒーローに偽装彼氏を申し込む、というところから始まるよくある恋愛ものと見せかけた、各々が抱えるトラウマを乗り越えるために支え合い惹かれ合うようになる男女のお話。
    1巻の頃はこの作者らしい描き方で、暗い要素(多分ヒロインは幼馴染からレイ プされて、アレルギーになった)がありつつも、重くしすぎないようにコミカルな描写も入れつつ、Hシーンは基本ヒロインの妄想で繋いだりと、面白く読めた。
    が、2巻でヒーロー側の事情(中学生時代から継母と性的関係を持ち、高校時代に父か自分の子かわからない弟ができ、ショックでEDになったが、現在までも継母に性奉仕していた)が判明すると、正直1巻のノリからこうなると誰が思うのかというほど重く気持ちの悪い展開に。簡潔に描写してたけど、最初は逆レイ プからの始まりだったが、途中からはヒーローも進んで関係もっていたっぽい描写もあって、被害者だと思っていたヒーローのことも気持ち悪くなった。最初のほうは一方的に翻弄されたのだろうと思うが、高校になっても変わらずやってたのはなあ。男女の力の差を思うとヒーローの意思はしっかり介在しての行為だし、こんなのがヒーローなのかと複雑な気分に。
    ここまで不快な気分にさせた継母との問題解決は3巻で割とあっさり終了。これ以上引っ張られてもただただ不快だから片付いた方がいいんだけど、継母への罰はそれだけ?感は強かった。まあ、本人も認めてるけど、結局父親が一番悪いんだよな。父子家庭で若い女と再婚して、自分は出張三昧って。息子より常に自分優先なのがスケスケ。継母の動機も常軌を逸してるし、これで夫と息子(ヒーローではない)大好きなんです!とか書かれても何言ってんのだった。なんでここまでキチガイ女と重い設定にしたのか。正直この継母のくだりは電子と記憶の海に捨てたい。父親は離婚しない気のようだが、この女は離婚するのが一番堪えると思うよ!
    4巻以降はヒロインのトラウマ解消に話は進むんだろうけど、こっちも1巻では濁したシーンを具体的に入れてくるんだろうか。ヒーローのに比べたらそれでもマシそうなのが…。本当に2巻は私的にマジで地雷だった。
  • 社長、コレもお仕事ですか!?

    ぼぼた

    非現実的な会社をまた一つ誕生させた作品
    ネタバレ
    2021年1月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題で3巻まで。
    人事部に勤めるヒロインの悩みは、自社の社長であるヒーローが女子社員に手を出し、手を出された女子社員たちが仕事をサボり気味になって業務が滞ることだった。
    我慢ならなくなったヒロインが社長に直談判に向かうと、まさに行為の真っ最中。ヒロインの突撃で相手に逃げられたヒーローは、自分の性欲が強く、社員とやらないと仕事にならないとヒロインの訴えを無視。ヒロインは勢いで自分が相手になるから女子社員に手を出すなという条件を突きつけ、その日からヒーローに呼び出されては性欲解消に付き合うように。ヒロインは関係を持つうちにヒーローに対する独占欲が湧いてきて…。
    最初の展開がすでにツッコミどころ満載。社長が相手の同意を得てるとはいえ、自社の女子社員食いまくりとかあり得ないだろ。普通に一人だけ選んで彼女にするか正式にセ フレにでもしてろ。女子もやり捨てが決まってるのに関係もつやつ多すぎとか貞操観念どうなってんの? ここまであからさまだと男性社員も知ってるだろうし、まともな女子社員もいるだろうから、社長の奇行が社外にも広まりそうで、新入社員は減るだろうし、よっぽど仕事できる社長とかでないなら普通に社員も辞めていきそうな職場だなあ。
    性欲が強いからって別に自社の社員抱かなくても、会社では自分で処理して、終業後に遊べばいいと思うんだが。パワハラセクハラすごくてビビるわ。社長が不特定多数と関係しまくった結果性病で死ぬとか恥ずかし過ぎるから、特定のセ フレでも作ってくれ。実際社長一人で会社が回ってることはなく、社員も働いてくれないとやってけないのに、働く気をなくす女子社員増やして、ヒロインの訴え無視のところでも無能感が際立つ。
    絵は嫌いじゃないけど、話のトンデモ感がすごいので、この話は早々に畳んで、もうちょっとまともな方向で新しい連載始めて欲しいわ。
  • ふたり暮らしの甘い罠

    ハヅキ

    読んでいてヒーローとヒロインにイライラ
    ネタバレ
    2021年1月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題で7巻まで読めるが、メインの二人に読んでてイライラしてきて2巻で終了。
    入社1年めのヒロイン。結婚も考えていた同棲していた彼氏に結婚資金を持ち逃げされ、更にはアパートが火事に遭うという災難に見舞われる。困っていたところを上司である課長ヒーローに拾われて、ヒーローの身の回りの世話をするのを条件に同居することに。
    同居を始めたその日の夜に、これも身の回りの世話だと手を出され、以後マンションで会社でとヒーローの望むままに関係を結ぶようになる。ヒロインはヒーローに惹かれていくが、ヒーローには婚約者がいるという噂があって…。
    1巻の展開だけでもヒーローはヒロインが前から好きだったんだろうなという様子は伝わるのだが、やってることはヒロインの弱みにつけ込んで身体の関係優先で告白もせずでかなりゲスいし、ヒロインの方は深く考えずに流されてHしては、あとでうだうだ一人で考え込む…割に結局次も流されまくりで、どっちも魅力が薄い。
    ヒーローも3話でヒロインの誤解(ヒーローの婚約者のこと)を解くのは良かったが、そこで気持ちを伝えればいいものを、今までと同じ家主と間借り人という宙ぶらりんの関係のままにしたのにはだいぶイラついた。同居条件を変えることもなくHは自分の好きな時にするという。もういつでもやれれば、ちゃんとヒロインと恋人関係にならなくてもいいんだな。そのくせヒロインがほかの男と話してたら嫉妬はぶつけるとか、関係を曖昧で済ましてるお前が悪いんだろ!と読んでてむかむか。
    ヒロインはヒロインでぽけぽけで、あっさりほかの男にキスされ当て馬(多分)な同僚に助けてもらって難を逃れられたのに、その当て馬の親切な忠告を無視。自分で対処できるみたいな態度だが、ヒーローにも最初から流されまくってるお前に何ができるの? 男に力で迫られて勝てると思ってんの? このヒロインのタイプ的に普通にやられる未来しか見えない。というか普通に寝取られそうなタイプなんだよな、このヒロイン。H展開のためにはこういうタイプの方が楽なんだろうけど、もうちょっとキャラの成長というか、まともに物を考えるところも見せてくれないと、動いてしゃべる、エロのためだけの人形みたいで冷める。
    長期連載だったようだし最終的には成長していて欲しいが、レビュー読むと最後は知らないが途中はますますグダグダヒロインになるっぽいので、私はここまで。
  • 蜂蜜えっち。 ~草食男子と同居…のはずがガツガツに抱かれてます~

    山田愛妃

    表紙で妄想してる時が一番面白そうだったな
    ネタバレ
    2020年12月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定無料で3巻+試し読み9巻まで。
    巨乳コンプレックスで、元カレのせいでやや男性不信気味なアラサーOLヒロインと、その後輩として下着メーカーの開発に転属してきた年下ヒーローの、ある種すれ違い恋愛もの。
    話が全く面白くないわけではないが、モヤッとするポイントがちょこちょこあって、純粋に楽しめなかった。
    ヒロインが元カレと別れるシーンでヒーローが思わせぶりに振り返るシーンがあったので、この時からヒロインに興味あって好きだったのでは?と思っていた(実際あとで9年も思っていたと発覚する)のに、後輩になってもルームシェアしてからも思わせぶりな態度だけ。さらに身体の関係をもった後にも告白せず、他の女の粉かけに拒絶でなくその女にも希望あるよととれる言動。これで9年思い続けてました!って言われても、冗談でしょとしか思えない。本気で言ってるなら、普段からこんな言動が当たり前で、ヒーローの周りに身体目当ての女ばかり来てたのも納得。そんな女たちを美味しくいただいてきて、まともな女が来ないって愚痴にも自業自得としか思えず、ヒーローがアホにしか見えない。大体ヒロインに惚れたきっかけも写真とか。グラビアアイドルに萌える人かよ状態だし、ずっと思ってたと言うわりに別れの現場に居合わせたのに動きもせず、その後8年もなにもしなかったのは何故? 好きって結局その程度? それで一途に思ってましたって言われても、全く説得力がない。
    元カレの心変わり理由も、友人にのろけまくり、キス写真撮らせるレベルで好きな子を、下着がダサいくらいで浮気するようになるものか? 男なんて下着なんて脱がせりゃ同じ、エロ下着かそれ以外ぐらいの大別しかしてないんじゃない?と思うので、それで浮気に発展? 性格か性の不一致で飽きてきたとか言われた方が納得いくわ。
    あと、ヒロイン。巨乳コンプレックスという設定の割に、作画では一般サイズ程度にしか見えないので、これまた説得力に欠ける。本当にコンプレックス感じるにはもうちょいボリューム欲しいわ。あの絵じゃ普通に合う下着あるでしょとしか思えない。作画面では男性はさておき、女性の裸体画がイマイチ萌えないし、通常絵でも全体的に縦に細長すぎると感じる場面も多かった。
    ヒーローが初H前にでも素直にさっさと告白しておけば済んだのを、作者が無理に拗らせさせたのがすけて見えるのが話を楽しめない最大の理由かもしれない。
  • エッチな××漏れてます…っ!~クールな同僚はド変態でした~

    青mori

    ヒーローの見た目と心の声のギャップがいい
    ネタバレ
    2020年12月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題で2巻まで。
    職場でハムスターとたとえられ、マスコットのように可愛がられる、それ以外は秀でたところも特にないごくごく普通のヒロイン。しかし実は他人の心の声が聞こえてしまう能力を持ち、エロいことが大好きな女性であった。
    そんなヒロインの心を惑わせるのは、他人に対して基本クールで仕事もできる同僚なヒーロー。その見た目と裏腹に、彼はヒロインを天使と褒め称え、仕事中でもヒロインを妄想のおかずにするぐらいヒロイン大好きな男だった。
    ヒロインに好意をもつが故に当然ヒーローから接近してくることも多く、そのたびに聞こえる声に動揺してしまうヒロイン。二人っきりのオフィスで、エレベーターでとヒーローの妄想も止まらない。
    という感じでヒーローの妄想に引っ掻き回されながらヒーローに惹かれていくヒロインが可愛いし、何よりヒーローのギャップが面白かわいくて楽しかった。ギャップ描写以外でも、なんだかんだでヒロインのために仕事が終わってもあえて残ってたんだろうなというところとか、さりげなく残業手伝ってくれたりとか、ヒーローが優しく紳士的なとこもよい。二人っきりの時にHな妄想してても一般的成人男性ならこんなものでは?とタイトルほど変態性も感じず、むしろそんなにヒロイン好きなのかという印象だった。
    2巻までだと本番描写はないのだが、妄想でも、実際の二人っきりシチュでも適度にエロくて、はよ両思いになって本番Hを見せてほしい。
    絵は線にクセがあるのと、人物をこじんまり描いてる感じで、素敵内容に花が添え切れてないと感じる場面はあるが(特にヒロインしか出てないと画面が白くなるのも気になる)、人物設定とか話の展開は良いので、今作含めて成長に期待大。
    続刊も楽しみ。
  • パパが男に変わるとき

    丘辺あさぎ

    ある種の近親ものなのに終始小綺麗な話
    ネタバレ
    2020年12月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    子供の頃母親を亡くし、母の親友である脚本家ヒーローに引き取られた過去をもつ高校生ヒロイン。ある日、ヒーローが女性とホテル街方面に消えるのを目撃。しかもその女性と酔って家に帰ってきたのをきっかけにヒーローへの異性としての恋心が発露し、眠るヒーローにキスしてしまう。ヒーローも薄ら目を覚ましていて、ヒロインにキスをされた?とヒロインを意識するように。
    その時から双方異性として意識することの多い日々を送り、当て馬の登場も絡んで恋に落ちていく。
    タイトル的にエロ釣りのようだが、少女マンガ分類に相応しく、そういった展開はなくよくてキス止まり。なのでドロドロやHを期待すると肩すかし。その割にヒロイン友人の設定やら話でも擬似的近親を描いていたり、なんか絵や作風に対して過激設定ぶっ込んでくるちぐはぐさ。
    ヒーローは基本紳士的だし、ヒロインも恋愛経験薄い純情なお嬢さんという感じで嫌みは薄いが、正直子供っぽすぎて36歳のヒーローが恋愛感情抱くかなと感じるところも。父親の娘は嫁にやらん的独占欲が発動した延長じゃないの? その辺もあっての四年の猶予期間を作ったんだろうけど、その間も同居じゃなくて別居は経験した方がヒロインが世間も見てヒーローを選びましたという感じになってよかった気がする。
    あと、根本的な設定部分で、母親が生前頼んでたとはいえ、全く他人のヒーローがヒロインを養女にもせずに引き取れるのかという疑問が終始つきまとった。養女にしちゃうと結婚できなくなるからやめたんだろうけど、そうすると引き取り自体無理なのでは? ヒロインの父の親族とかどうした?
    親友の頼みとはいえ独身男が子供引き取る気になるか?というのも疑問。それなりにヒーローとヒロイン母とが結びついてたと思うのだが、そっちの掘り下げが激浅で、ヒーローがヒロイン母を愛していて、ヒロインへの恋心も母の代わり的な部分もあったとか言われた方がよっぽど納得いきそうだった。その上で異性として付き合ううちに、二人の個性の違いを突きつけられてヒロインに惚れていくぐらいの方が説得力でそう。
    最後まで小綺麗で終わって、長くは印象に残らなさそうな話だった。
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  • 僕達は純愛になりきれない

    白桃めぐむ

    作者の前作の作風が好きな方は要注意
    ネタバレ
    2020年12月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題。作者の前作が好きだったので読んでみたけど、前作がぽっちゃり女子の片思いダイエットラブコメだったのに対して、こちらは性描写ありドロドロダークな内容。
    可愛い彼女なヒロインがいるのに同級生とセフ レ関係なヒーロー。その実態は、ヒロインに愛しているなら自分の言うことを聞いてと好きでもない女との性的関係を常に強要され続ける奴隷のような状態だった。ヒロインの言いなりになり、ヒロインにはろくに触れることはできずとも一途に想うヒーローであったが、次第にヒロインの闇が見えてきて…。
    前作より作画能力は上がってて、絵はいいんだけど、内容が性的方面でグロい。いくら好きだからってヒロインの言いなりで他の女に童貞捧げて、指定された女を抱き続ける(しかも盗撮までされてるのを知ってる)ヒーローの精神状態が理解不能。そもそも告白シーンとかはあっても、ヒーローにとってヒロインの何が良かったか提示されないので、そこまでさせられて想い続けられるヒーローもキモチ悪い。
    ヒロインは両親が不仲で、母親は愛人を自宅に連れ込み娘に見せびらかすビッ チ。しかもその愛人はヒロインを犯したくさい描写も入ると、ろくでもない環境。ヒロインが歪むのもわかるのだが、ヒーローを性的おもちゃにしている時点で同情心は薄れる。おそらくヒロインが母の愛人にされた好きでもない人間との性行為の強要を、愛人と同じ性別のヒーローに強いることで復讐心を満たしたいのだろうが、元凶の愛人本人は結局無傷で現在進行形でヒロインを蝕み続けているのだから、ヒロインの気が晴れることはあり得ず、ヒーローとの関係もいつまでも堂々巡り。
    そんなヒロインの要望で、次はヒーローの幼なじみ女子が犠牲になりそうで、幼なじみにはなんとか逃げ切って欲しいわ。というか早くヒーローがヒロインの要求に本気で抗ってヒロインに向き合う展開にでもならないと、ヒロインは一生救われないし、ヒーローも転落するだけのただの胸クソグロ作品で終わってしまう。流石に作者はそうしない気だと思うが、今のままだと人気が出ずに早々に打ち切られそうな気が…。
    自作を似たり寄ったりにしたくないのは表現の幅を広げる上ではありだと思うが、ここまで作風が両極端すぎるのは良し悪し。これで新規獲得しても前作は読まないだろうし、前作で気に入った人は引いて離れそうだし、チャレンジャーすぎる。
    ★本文を一部編集しました。
  • 歪な純愛

    早坂六花/西條六花

    夫も大概だが、ヒーロー最低
    ネタバレ
    2020年12月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題で4巻まで。
    有力な名家の娘なヒロイン。お見合い的なパーティーで夫に惹かれて、家族の口利きで結婚へ。しかし、夫の実家では基本放置。夫もヒロインに全く手を出さず寂しい日々を送る。そんなある日、夫の弟であるヒーローが夫の不貞の写真を突きつけ、自分の子供を産めと脅して手を出してきて…。
    タイトルからヒーローがヒロインに惚れてるのはわかるが、手に入れようとする手段がゲスいし、手に入れるまでの言動に愛がない。
    話が進むと夫の不貞のきっかけもヒーロー仕込みとわかり、これでヒロインに愛を告げられてもねえ。好きになれるかって言ったらなる方がおかしいが、延々監 禁状態に置かれ、レイ プまでされたヒロインは絆されちゃうんだろうなという描写もあるのが胸くそ。どう見てもストックホルム症候群。ヒーローがたまに見せる優しさ描写も、女性を監 禁した犯人が被害者を堕とす行為のそれを彷彿とさせて気持ち悪い。これで双方純愛とか原作者が本気で思ってるんだったら思考がヤバイ。
    ヒロインが逃げ場のない天涯孤独の身とかならわかるけど、良家の令嬢なのに実家を頼らないのもな。今時携帯電話とか持ってないのか。そもそも実家は夫の素行調査しなかったの? 娘の希望といえ、娘の幸せや家の利益も考えたら、やって当然そうなんだけど。なんかちょいちょい無理筋設定多めで、恋愛要素を楽しむすきは皆無だった。
    というか、浮気相手がヒーローの仕込みなら婚約中に浮気提示して、弟が慰めてればヒロイン落ちたのでは? なんで結婚まで待つの? 寝取り好きなの? 腹黒策士としても無能っていいとこないな。
  • モンテカルロの誘惑 セット

    エミリー・ローズ/井上恵美子

    二作目の格闘シーンはよかった
    ネタバレ
    2020年11月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。モナコを舞台に花嫁介添人の一般人なヒロインたちが、富豪、皇太子、レーサーと期間限定の恋から結婚に至るまでを描いたシリーズ三作。
    一作目は、ヒーローが父との賭けで条件の合致しそうなヒロインを見つけ、愛人契約を持ちかける話。実際のところヒロインに一目惚れしてるのだが、父親が再婚しまくってたり、妻に裏切られた経験から女性不信なヒーロー。ヒーロー父ですら一目でヒロインが良き妻になるタイプと見抜くのに最後の方まで頑なでびっくり。元妻の裏切りは子供を堕ろされ同時にほかの男に乗り換えられたことなのだが、その妻も決して財産目当てで結婚したのではなく、ヒーローからの愛情を感じられなかったのが原因なのは別れ時の言動でわかるのに、ヒーロー全く気づいてないのがダサい。39歳しっかりして。賭けに利用され、ひどい台詞を吐かれたのにあっさり許すヒロインも共感はしづらかった。
    二作目。婚約者に裏切られて婚約破棄したヒロイン。結婚に夢が見られずプレイガール風を装うが、実際は警官の父をもつ堅実な女性。ヒーローは表面だけでなく、無意識にヒロインの本性にも惹かれて恋に落ちるが、ヒーローは母国で政略的婚約を迫られていた。ヒーローは身分を隠してヒロインと接するが…。なんというかこういうネタハーレでゴロゴロあるけど、婚約者がいるも同然で色んな女性と付き合おうと思う男は好きになれないため、このヒーローも微妙に感じた。今作はヒロインと結ばれるが、そうじゃなかったらある日庶子が出てきそうなヒーローだったね。他人の結婚式でプロポーズするのも主役を奪う感じで微妙だった。
    三作目。過去に一夜の関係を結んだヒーローとヒロイン。介添人という立場で再会し、ヒーローから猛アプローチを受けるが、ヒロインは命知らずなレーサーという職業のヒーローとはまともな結婚もできないだろうと距離を置く。しかし、花嫁のお節介で病気のヒーローの介護を任されて…。
    二人とも両親が不幸な結婚生活で結婚に内心憧れつつも消極的。それを乗り越えてでも結ばれたいと思えるかがテーマ。テーマはいいけど、やっぱりヒーローの言動が軽いし、ヒロインもその場その場で態度がコロコロ変わるので、あまり同情もしにくく。ただ賭けのくだりは酷かったね! 花婿も一気に最低男に見えたわ。友人を励ますためでも女性を使って賭けとか言い出すヒーローは人として受け入れにくいわ。
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  • 王宮で燃え上がる恋 セレクトセット vol.1

    ニコル・バーナム/高井みお/ジャネット・ケニー/なかやま衣子/シャロン・ケンドリック/桃佳みのり

    一作目はヒロインがよかったが、他は不作
    ネタバレ
    2020年11月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。ヒーローが全員、第二王子という作品のセット。うち一作目は結婚歴ありの二児の父、二、三作目は兄が病気で代わりに王になる話。
    一作目。難民キャンプで働くヒロイン。親友が皇太子と結婚し、出産を控えて会いにきたヒロインの前に現れたのが、完璧王子のあだ名をもつヒーロー。慇懃無礼なヒーローに腹を立てた際のヒロインの言動や、子供たちへの接し方を気に入ったヒーローの依頼で臨時ナニーを引き受けることに。そこから始まるロマンス。ヒロインは母との間にわだかまりがあるものの基本明るく子供好きな善人で好感が持て、ヒーローが惹かれるのも納得。しかし、ヒーローの方はごちゃごちゃ考えてヒロイン避けるし、妻との関係を親友と言ったり、腹黒策士だったりと好みは分かれそう。作画のお陰で明るいラブコメ時々シリアスな雰囲気で読後感は良かった。
    二作目。子供の時から政略結婚が決まっていたヒロイン。結婚も間近の時に海辺で出会ったヒーローと惹かれあいキスを交わす。後日婚約者の弟として紹介されたのがヒーローであった。その日からヒーローはヒロインを冷たく睨みつけてきて…。まあ、婚約中のことで浮気ではあるんだけど、手を出した本人がヒロイン責めるのは微妙。その後ヒロインが処女だと知っても、ヒロインを信用できない言い続ける。お前が言うな感がますます強まって、ヒーローに魅力が感じられなかった。ヒロイン責められるのはヒーロー兄だけだよ。というか誰かれ構わず手を出してきたヒーローも責められろ。でも優しい兄は二人を許すのだった。兄が一番できた人間だった話。
    三作目。ホテルに勤めるヒロインの前に現れた常識知らずの男は王子なヒーロー。ヒロインを気に入って、すぐキスをし、客室係になったヒロインに滞在中の愛人になれと命令したり傍若無人。これ王子だからって許されるのは絶対王政国家で自国民相手ぐらいだろう。他国民相手だと人権問題、下手すりゃ国家間問題に発展しそう。別れる時も、ヒーローの勝手から始まったのに、ヒロインの立場悪いから国から出てけと命令するし、顔と地位以外いいとこない。
    でも惚れるヒロインがチョロくてうんざり。その後王位を継ぐことになったヒーローに政略結婚持ちかけられてうなずくのも微妙だった。
    最後にヒーローが過去のトラウマやら、実は出会ったときから好きだったとかいうが、なんとも軽ーく見えて、終始微妙な話だった。
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  • 三人の無垢な花嫁 セット

    リン・グレアム/麻生歩/百瀬なつ/高倉知子

    三兄姉妹の母の恋が波乱万丈過ぎる
    ネタバレ
    2020年11月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。父親の異なる三兄姉妹の恋を描いたシリーズセット。長兄(男側の不倫でできた非嫡出子)、長女(嫡出子)、次女(元婚約者との不倫でできた非嫡出子)で姉妹は面識あり。兄だけ面識なしという関係。
    一作目。ヒロインの母を結婚式に捨てたヒーロー養父を許せなかったヒロイン祖母が復讐も兼ねてヒーローとヒロインの結婚を屋敷相続の条件にしたため、契約結婚する話。前半のヒーローが富豪のお約束みたいに傲慢、見下し系。女は取っ替え引っ替えで大切にしないし、ヒロインの事も妻にした後に愛人のような言い草。なのに、養母は大切で養母の為に結婚したみたいなエピソードやヒロインの境遇を知ると急に契約結婚じゃなく普通に結婚したいとか言い出して、別人みたいなキャラづけに。親思いにしたいなら序盤の女性蔑視的態度はカットでよかったような。恋愛エピソードも弱くていつの間にか両思いという感じなのも残念。
    今作では養父母がいい人風に描かれていたが、養父は結婚後ヒロイン母と不倫していたと三作目でわかり、感動台無しなのは原作者が悪い。
    二作目。秘書三人と愛人関係とも噂されるヒーローと、結婚式当日に夫と死に別れ兄夫婦と暮らすヒロイン。寄付集めのファッションショーでモデルをしていたヒロインを気に入ったヒーローが粉をかけるところから始まる。これまたヒーローが傲慢で、ヒロインを気に入ったのは自分なくせにヒロインが誘惑したみたいな態度や愛人契約を持ちかける。ヒロインも亡き夫の裏切りを知ると流されてあっさり関係を持つのでなんともだが。ヒーローも微妙だが、ヒロインの兄夫婦も純真だったヒロインを全員で騙したようにも見えると、ろくな登場人物がおらず、読後感まで微妙になった。
    三作目。妻を事故で亡くした公爵ヒーローと、ウエイトレスの副業をもつ陶芸家のヒロイン。披露宴の客としてきたヒーローと惹かれあって関係を結ぶが、ヒーローから愛人関係を提案されてヒロイン拒絶。しかし、ヒロインが妊娠したため非嫡出子にはできないと結婚へ。姑の嫌がらせに、ヒーローは嫉妬はしても普段はヒロイン放置でヒロイン追い詰められて兄姉のもとに家出。反省したヒーローが迎えに来てハッピーエンド。ヒーローは過去の結婚で失敗し、最悪の形で終わったのは長らく話し合えなかったことも要因だと思うのだが、話をしたがるヒロインに壁作るとか学習能力がなかった。まあ、ヘタレ男だったね。
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  • 地中海の王冠 セット

    マリオン・レノックス/森崎令子/尾方琳/森岡倫理

    内容は盛り沢山で面白かったよ
    ネタバレ
    2020年11月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。ギリシャの架空島国の王族の恋を描いたセット。
    一作目。シークレットベビーからの政略結婚もの。ヒロインは苦労人の船大工。ヒーローは王の甥で庭園家。ヒロイン姉と王の結婚式で出会い恋に落ちるも、ヒロインは王に悪女と思われ島外へ送り返され、妊娠と病気もあってヒーローから見ると行方不明の状態に。ヒロインの産んだ子を姉が自分の子にしたことから起きる騒動。
    とにかくヒロインが気の毒な話でヒロインに好感を抱く反面、ヒーローの爪の甘さが目立つのが残念。一度目のヒロイン行方不明時にあちこち捜したらしいのはよかったが、一方で切羽詰まったヒロインからの連絡を嘘と決めつけて拒絶してたとか。ろくでもないヒロイン姉の言葉を信じてヒロインを否定的に見るとか度々間抜けに。
    クズなヒロイン姉をアラブ富豪が最後まで見捨てないのが謎だった。結局顔?
    二作目。これまたシークレットベビーもの。幼なじみ関係にあったヒーローと王女なヒロイン。抑圧された環境にあったヒロインの心の支えがヒーローで、二人は自然恋仲に。しかし、ヒロインは王に脅されて外国へ。ヒーローは捨てられたと思い、ほかの女性と結婚してしまう。王が亡くなったことでヒーローが王女の元へ現れる。
    愛し合ってた割にどちらも秘密主義ですれ違った話かな。ヒーローの娘の正体は薄々察せられるが、最後まで自分の口から語らない頑なさがわからなかった。娘の母親を悲劇的に描写してるが、托卵と大差なく結婚までして庇っていたのも、真実をヒロインに話さないのもどう見ても悪手。ヒロインが察しがよくてよかったね、な話でヒーローが終始微妙だった。
    三作目。海洋学者ヒロインと、医師でもある王子ヒーローの恋。ヒロインが保護し家族として暮らしていた少女が、ヒーローの国の王女とわかり、ヒーローが迎えにくるのが出会い。この出会いの時のエピソードで、ヒーローがヒロインを金目当てと思ってる発言を二度も出す空気読めない系ヒーローで魅力減。その後もヒロインが足が悪いと気づいててハイヒール送る行為を繰り返すのも医者だと思うと察しが悪くて微妙だった。恋愛描写も三作で一番弱く感じたが、ヒーローとしての態度は今作が一番落ち着いてまともだったのが複雑。絵は嫌いではないがこの作品には微妙にあってない気もした。
    細かいとこに気づく一方で、ここぞな場面ではなぜか察しが悪くなるヒーロー三人衆だった。
    いいね
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  • 冬に咲くロマンスの花セット vol.1

    サラ・モーガン/キャロル・モーティマー/ミランダ・リー/秋元奈美/牧あけみ/たむら純子

    後半の作品になるほど微妙な話に
    ネタバレ
    2020年11月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。クリスマス時期に起きる恋物語三作品収録。
    一作目。過去に婚約破棄を経験したホテルの客室係なヒロインと、クリスマスに辛い思い出のあるホテルオーナーなヒーロー。支配人の罠にかかってヒーローがスキャンダルをすっぱ抜かれそうな危機に陥り、図らずもその相手となってしまったヒロインと偽装婚約から恋に発展する話。
    スキャンダルに至る経緯でのヒロインの行動から、間抜けな女性かと思えば、美人で語学堪能で実は優秀ムーブ。ほんとに同一人物?
    ヒーローの方は最初の方でかなり女性と遊んでるっぽい指摘とか寝てるヒロインに手を出そうとしたくだりとかあったのに、のちにスキャンダルを恐れる理由が判明すると、言動が一致してないように感じられて微妙だった。でも絵的な華やかさとかあって、収録作では一番面白かったか。
    二作目。TV女優のヒロイン。クリスマスを兄一家とその友人らと過ごすことに。その中にヒロインにいつも意地悪をいうヒーローも混じっていた。ヒロインは避けようとするが義姉や兄は二人をくっつけようとお節介を焼いてきて…。ヒーローは誤解があってヒロインに冷たい態度を取るも、実際はヒロインに惚れていたという話。自分が幸せになったからとヒロインに自分が決めた男を当てがおうとする義姉らがちょっと気持ち悪かった。途中サスペンス要素が絡んだりするのだが、勘のいい人なら犯人バレバレで面白みなし。ヒーローも可哀想なところとか描かれるけど、なんか顔以外の魅力が薄くて、惚れるヒロインに共感出来ず。最後のラブラブっぷりもついていけなかった。
    三作目。親を亡くしたヒロインとその後見人に選ばれたヒーロー。ヒロインは子供の頃からヒーローが好きで、ヒーローもヒロインが16になった時から欲情を覚えていた。
    一見両片思いなのだが、よくある話と違って、ヒーローが愛がわからないまではともかく、ヒロインとも関係持った時点で今までの恋人と同じで欲望を解消する道具にしかならないみたいなことを言い出すナチュラルに女をおとしめる見方するクズ男だった。仕事はできるようだが、それ以外のいいところがわからず、これの何がよかったのヒロイン?
    最後にヒロインが事故に遭って初めて失いたくない、これが愛かと気づくんだけど、そうならないと気づかない精神構造が恐ろしい。これでハッピーエンド言われてもなあ。収録作で作画含めて一番微妙な話だった。
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  • すべての瞬間は君だった(フルカラー)

    JH/Elluana

    8巻まで読んだ分には評価ほどは悪くない
    ネタバレ
    2020年11月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題で8巻まで。
    えらくレビューや評価は低いが、絵が好みなので読んでみた。
    幼なじみのような仲良し三人組で、男性二人はヒロインに好意を持ち、ヒロインの方は不透明(多分父親のせいで恋愛に消極的)だが、少なくとも特別な友人として大事には思っていたという関係。
    しかし高校時代のある日、死因は作中では不明(あらすじだと事故死)だが一人が亡くなり、それがきっかけでヒーローとヒロインは疎遠になるも、ヒーローがヒロインの勤める会社にジュエリーデザイナーとして採用されたことから、再び関係が動き出す。
    ヒロインは自分に告白してきた亡き友人に義理立てしてヒーローを避け続けていたが、実際はヒーローは疎遠になってからもずっとヒロインを影から見守り、亡き友人の代わりに自分が本来進む道は捨ててデザイナーの道に進んだことがわかる。ヒーローは亡き友人をはばかり、ヒロインの気持ちも尊重して距離を置いていたのが、亡き友人の夢を実現できると決まったことで前に進み、ヒロインとの関係も改善しようと決めたというのが8巻までで読み取れる流れかな。ヒロイン兄や亡き友人の母など古い知り合いはヒーローの気持ちを察してたっぽく、何も知らないのはヒロインばかりなりだったが、ヒロインもようやく気づき始めたかというところ。
    これらの情報が全て匂わせ描写で、8巻まで一気読みしたので推測をたてやすかったが、いつまでもはっきりとした過去描写を伏せる必要性がよくわからなかった。そこは2、3巻あたりで書いてしまえば、読者もヒロインやヒーローに感情移入しやすかったと思う。メイン二人の背景はぼかし続けるのに早々に脇キャラの恋愛や家庭事情を挟む謎展開。そういうのは本筋がある程度進んだ後にしてくれればここまで評価を下げずに済んだのではないか?
    あと、女課長を恋のライバルにしたそうな気配もあり、引き延ばす気満々っぽいし、韓国マンガは普通に20巻越えてくる(そのくせ進行遅い)パターンが多いので、安易な購入はあまりオススメはできない。
    気になる点の引き延ばしも強いので、これから読む人は読み放題で気が向いたら読むか、完結待ちが良さげ。
  • 華麗に変身セット vol.2

    キャシー・ヤードリー/佐柄きょうこ/リアンドラ・ローガン/宮花みん/テレサ・サウスウィック/岡本慶子/キャロル・モーティマー/文月今日子

    ヒーローに微妙な点はあるが話は面白かった
    ネタバレ
    2020年11月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。ヒロインが誰もが目を惹くような美人になる4作品収録。
    1作目。マイフェアレディ風の変身(助けるのはヒロイン女友達) もの。ヒロインの親友を名乗る二十年来の幼なじみヒーローに「ヒロインは女に見えないし、一生独り身」(意訳)と言われたことで、ヒロインは反発しヒーローを見返す為に変身を決意する。ヒロイン隣家に越してきた美形の富豪がヒロインに好感を抱いたこともあり、ヒーローの心にもさざなみが。結局長い長い無自覚両片思いしていた二人が結ばれる話。ただ作中のヒーローの言動がひどく30歳くらいの成人男性らしいのに、ヒロインへの態度は小学生男子レベル。最後友人らのツッコミがなかったら多分結ばれてない。女性として成長を見せたヒロインは正直当て馬とくっついた方が色々花開きそう。
    2作目。シンデレラのような変身もの。兄の友人である富豪ヒーローに惚れて、別人に化けて一夜限りの関係を結んだら気に入られ捜し回られるようになるヒロイン。正直ヒーローのいいとこが顔と地位しかわからない。途中ヒロインと変身ヒロインと両方に心奪われる感じもあり更に微妙。ヒーロー母もヒロイン兄もむかつく言動が多く、主役二人が結ばれてもモヤッと感は残る。同一人物とヒーローが最後に自力で気づけたところだけはよかった。
    3作目。みにくいアヒルの子だったヒロイン。アヒルだった学生時代にヒーローと付き合うも、それが父の買収の結果だったと知って恋心もプライドも傷ついたヒロイン。ヒーローはバレたことを知らず、地元に戻ってきてヒロインに再会し、教師として懸命に働くヒロインに惹かれていく。生活に困ったとはいえヒーローのやったことは酷く、最後に結ばれたからいいが贖罪の一つが婚約公言は微妙に感じた。過去のヒロインにも惹かれていた描写はあるが、冷静に考えると二股野郎の流されタイプ? 最後に過去と同じ過ちは繰り返さないと、ヒロイン父の依頼をきっぱり断ったのはよかった。
    4作目。17歳の時に出会い、キスを交わした歌手のヒーローが従兄を裏切ってその恋人と関係していたと思い、更に自分が私生児とも知って、すっかり男性不信になったヒロイン。23歳になって富豪の娘となり別人を装ってヒーローと再会。変わらず心惹かれてしまうが、意固地に拒絶する。ヒーローはロリコンくさくはあるが、作品集の中では人間的には一番いい男で、珍しく関係改善にヒーローが頑張る話だった。
  • 産めない私と、やさしい夫

    知原えす/満月

    もっと夫婦間の熱情を見たかったなあ
    ネタバレ
    2020年11月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    元塾講師なヒーローと偶然再会し、結婚したヒロイン。夫となったヒーローは子供好きだったが、ヒロインの体質で子供は望みにくいとわかり、そのことがヒロインの心のトゲとなっていた。
    ある日、ヒーローが浮気しているという電話が男からかかってくる。最初は信じなかったが、不妊のこともあり、不安に駆られて指定の場所に出向いて見たのは、ヒーローと元カノが二人で会っている光景だった。ショックを受けるヒロインの前にヒーローの友人が現れ声をかけてきて…。
    夫は浮気したのか、ヒロインは夫の友人に心変わりするのか、と言った引きはあるが、特にドロドロには発展せず、絵調も相まって淡々としたまま終わった。
    ヒロインがヒーローに確認もせずに家出とか直情的行動と思うのに、切迫感は薄く。それを追ってきたヒーローも焦ってたらしいがやっぱり冷静すぎるというか。熱情を感じたいところでも終始淡々としていた感じ。6巻も使った割に読後満足感は薄かった。

    他の方も書かれていたが、ヒーローはホテルで元カノと会った時になぜネクタイを外したの? その後も二人で会ったのはなぜ?という疑問が残る。一応仕事の世話をしたそうだが、内容からすれば二回目以降はもう一人以上は立ち会うことになるのが自然では? 会社で噂になるくらいだから、何度も会ってそうだし。ヒーローに関してそこにモヤッと。
    あと、元カノの思考がかなり胸くそ。勝手にヒーローに飽きて浮気し、プロポーズまでしてくれたヒーローと別れたくせに、ヒーローの名の一字を息子につけるわ、ヒロインと結婚してたら作為的に奪ったに違いないと決めつけて十年以上経ってから逆に奪い返そうとするとか。頭おかしい自分勝手な人だった。というか、自分がそういう思考をするタイプだから、他人もそうだという考えになるんだろうな。
    恋愛物だとよく元カノが出る展開あるけど、あまりにクズ思考だとこんな女性を結婚したいほど好きだったヒーローも微妙な人に見えてくるから、ほどほどの人間性でお願いしたいと改めて思わされた。
    この作品で最終的に一番傷ついてるのは元カノの息子だろうけど。女手一つで自分を育てて苦労してきた母親だと思っていたら、本性は人の家庭崩壊させようとした浮気女だったとか。女性不信になりそう。
    追記:原作読了。疑問点は解消。成人済息子で同情心は下降。友人男はキモさ増。夫婦仲の描写は原作の方が良。
  • 芸術家ヒロインセット vol.1

    リズ・フィールディング/井上恵美子/キャロル・モーティマー/秋乃ななみ/デブラ・キャロル/綾部瑞穂

    三者三様で読みごたえはあったかな
    ネタバレ
    2020年11月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    芸術家というよりは作家(と言ってもデビューしたてぐらい)をメインかほかと兼業しているヒロインたちが主役のセット。
    一作目、夫を事故で亡くした家政婦ヒロインと恋人の出世のために身を引いた言語学者ヒーロー。ヒロインはヒーロー姉に住み込みで雇われた屋敷でヒーローと出会い、最初は反発し合うが徐々に惹かれていく過程が、前半はコメディ風味で描かれる。後半は少し空気が変わって、ヒロインが夫に対し夢を諦めさせられたと鬱屈を抱えていたことがわかったり、ヒーロー側も恋人のことで男のプライドが折られていたらしいことがわかるあたりは仄暗く、ヒーロー叔母も見た目に反してダークさを垣間見せたり。それでも最後は誤解や嘘を清算してめでたしめでたしで読後はよかったと思う。
    二作目は、祖父母の再婚で従兄妹関係になったヒーローとヒロインが惹かれあい大人になって結婚するも3年で破綻し、離婚。ヒロインが別の男性と婚約したところにヒーローがやってくるところから始まる。ヒロインがメイン視点のため、ヒーローの態度にフラストレーションが溜まるが、途中からはヒロインも婚約者がいるのにヒーローに流されて避妊もせずに抱かれるしで感じが悪い。後半になって仲違いした原因が解き明かされていくが、だいたい祖父の余計な口出しのせい。次にヒーローがはっきり愛情を示さなかったせいとわかるが、それなら離婚前にちゃんと話し合えという感じ。別れてからやっと追ってくるとかアホか。いい面の皮になってしまったヒロインの婚約者を思うと手放しでは喜べないオチだった。
    三作目。夫を事故で亡くしてから隠棲するように暮らすヒロインと妻を病で亡くした俳優兼監督なヒーロー。ヒーローがヒロインの作品を映画にしたいと説得にくるのが出会い。出会いは最悪だが、ヒロインの凛とした美しさと何かを抱える様子に惹かれていくヒーローと、なんだかんだと自分の心を揺さぶるヒーローに惹かれていくヒロイン。が、ヒロインは夫のことでとあるトラウマを抱えていた。序盤から伏線が張られて、おおよそ察してはいたが、真相は想像より胸糞だった。ヒロインがかばっていた人物も真相を知ったし、夫の実家に知らしめてやればいいのに。とりあえず嫁にマウントとる義母にはいいざまぁになると思うのだが。コワモテ元運転手にも幸あれ。
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  • 地中海の王子たち セット

    シャロン・ケンドリック/碧ゆかこ

    三作目ヒロインの姉が地味に好きだった
    ネタバレ
    2020年11月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    地中海にある島国を治める大公家の三兄弟の恋を描いたシリーズ三作のセット。三男→次男→長男の順で時系列に収録。ヒロインはいずれもイギリス人で、観光関係の会社の経営者→キャビンアテンダント→貴族令嬢の順となっている。
    話は一作目が一番オーソドックスで、身分を知らない出会いからのイギリスでの再会、正体を知られてからのヒーローのアプローチと話の起承転結とか、まとまっていてよかったと思う。不満点としてはヒーローの正体を知った時のヒロインが速攻で騙された!みたいになったところかな。そこだけ急にどうしたヒロインという印象だったが、のちにその時のことを反省してたり、それ以外はまともな思考のよいヒロインだったし、ヒーローも反省できるヒーローでよかった。
    二作目は、あまり好きになれないタイプのヒーローだった。ヒロインの個性を決めつけ、愛人と口にしたり。トラウマあるにしても、無事出産したヒロインに冷たすぎたりと。そのくせヒロインが見てなければ娘にデレデレとか訳わからん。ヒロインも都合のいい女に収まってたときは微妙だったが、自分の気持ちにはっきり気づいてからの苦悩ぶりで帳消し。ただ苦悩ぶりを見ていると、このヒーローにヒロインはもったいないと思えてしまうのがイマイチだった。
    三作目。跡継ぎの義務でそれなりの条件が整った貴族令嬢と結婚しようとして、その妹であるヒロインと出会って恋に落ちてしまうヒーロー。重圧のかかる仕事をしてるだけに、プライベートも共にする相手に愛情をもてないのはつらいと思うので、そこまでの展開はよかった。が、三作目のメインは結婚後の二人の生活。早すぎる結婚で話し合いが圧倒的に足りない感じですれ違う。最終的にはヒロインが頑張って踏み込んでの仲直りなのだが、二人の年齢差を考えると、先にヒーロー側が大人な余裕というか包容力のあるところを見せて欲しかったかな。たぶんヒーロー35、6歳。ヒロイン結婚後で20歳。暴力暴言はないけど、フォローが足りてない感じ。ヒロインは頑張り屋で包容力や察しのよさもあって将来はよい妃になりそう。
    三作目に登場するヒロインの姉が上昇志向の強いキツイタイプと見せかけて、再登場時はめちゃくちゃ物分かりのよい、優しいお姉さんになってたのが地味に好印象。彼女のスピンオフ作品とか欲しい。普通に幸せになってほしいから主役にならないほうがいいのか?
  • きれいなオネエさんは野獣でした!?~エリートさんと社畜女子

    小松原千鳥

    最初の7話ぐらいまでが話のピークだった
    ネタバレ
    2020年10月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題、購入含めて14巻まで。
    デザイナーの仕事疲れでぶっ倒れたヒロインを、助けて身体のケアまでしてくれたエステのお姉さん。その後エステの常連になって、なんでも話せる間柄に。そんなある日、仕事先でお姉さんそっくりの社長子息ヒーローと出会い、仕事の討論から気に入られて、気づくとベットインしていた。
    お姉さん=ヒーローなのは早々にわかるので、社長子息と社畜の恋愛模様が以降続く。
    会社も職種も違うから思うように会えずにすれ違い、そのせいで気持ちもすれ違うという、恋愛あるあるがつまった内容ではあるんだけど、問題が起きた時にヒーロー側がいつも冷めてる態度なのがなんとなく気に障る。一応冷めてる態度を取るのは過去の事情が影響しているとのちのち説明があるのだが、好きだとか別れたくないというヒーローの必死さが見えず、ヒロインばかりが常にヒーローに気持ちを試されてるみたいに見えるせいか。
    そのくせHは積極的で、そのHは意地悪描写が多めなんだけど、その様子が冷静かつ手馴れすぎてて、過去の女ともご奉仕含めて似たようなことやってたんだろうなと思えて、Hシーンにも段々萌えなくなった。ヒーロー主導できわどいことすればするほど、こっちが冷めるっていうか。普段冷めたヒーローであれば、Hシーンでヒーローのヒロインへの執着とか情熱を出すべきところと思うのだが、意地悪な言動が入るたびに、そこで女がどういう反応するか知ってて言ってるんだなと、逆にヒーローの過去の女性経験がチラついてきて、ヒーローが気持ち悪くなってきた。実際ヒーローは過去に遊びまくってたと親友が言ってるし、気持ちのない女にもそういう奉仕とかができるやつなんだなと思えてヒロインの特別性が薄れるというか。体 位とかシチュに凝ってはいても、心情的に萌えないHシーンばかり見せられても、読んでて楽しくない。ヒロインの方は経験浅いのが見て取れるぶん、常にその上を行きまくるヒーローが余計気持ち悪い。
    お互い思いを確認して付き合うことになりました!な時点で読むのを止めといたほうが、面白い作品って評価で済ませられたかな。
    あと、表紙絵だとヒロインもそれなりに小綺麗なのだが、中は下着くらいしか綺麗になっていかないのも不満点ではある。恋したら自然と出てくる可愛さを絵にもっと反映してくれ。というかいつ表紙レベルになるの? 14巻時点でもモサ子のままでびっくりだよ。
  • ただ今、蜜月中! 騎士と姫君の年の差マリアージュ

    DUO BRAND./永谷圓さくら

    甘々であれば設定の荒さには目を瞑れる方に
    ネタバレ
    2020年10月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ マンガ家さん担当の他の作品が良かったので、原作は違うけど値引き時に購入。
    年の差、溺愛もの。キャラデザは軍人ヒーローカッコいいし、辺境伯令嬢ヒロインも可愛いし、文句なしと言いたいところだが、原作者が原作者なので毎度のことながら設定の荒さが目につき読んでて萎えるところも多々ある複雑な気分になる作品。
    ヒロインが結婚可能年齢ということは16-17歳だと思うのだが、ヒーローと一緒の時ほど言動が子どもっぽくなるのがまず一つの萎えポイント。弓や馬を使うとか活動的ぐらいなら辺境伯家の娘として見れば許容範囲であるが、お化けが怖いとヒーローに飛びつくくだりは可愛いを通り越して幼稚園児か小学生にしか見えない。ヒーローの膝に乗せられて餌付け行為を行ってる図も、男女としての溺愛の図というより、まんま幼児をお世話してる感じになってるので、これで惚れちゃうヒーローは間違いなくロリコンの気があると思う。
    そこまでお子様ノリのヒロインでいくならスカートの中や裸見られても平気でしょと思うのに、そういうのは恥ずかしいとか、羞恥心が都合よく変化するヒロイン。抱きついたり、子どもっぽい態度はいっそ計算だと言ってくれたほうがマシに感じるお子様ぶりだが、基本は天然扱いなのが恐ろしい。
    ヒロインの子どもっぽさは、原作者特有のところもあるので、目をつぶってみるとしても、作中でヒロインがやたら気にする身分差が、私から見たらないも同然なのも萎えポイントだった。
    侯爵(場合によっては公爵)と同等の辺境伯の令嬢が王弟にふさわしくないなら、ヒーローが結婚できるのは公爵令嬢か他国の王女ぐらいしかいないことになるのだが。この国の辺境伯は国防を担ってるのにそんなに身分が低いわけ?
    このレーベル、身分制取り扱う割に、正しく取り扱ってない作品によくヒットするのが目につく。TLだから一般よりはゆるくてもいいとは思うが、最低限は整えてくれないと物語のポイントとなる恋愛のハードルが機能してない状態になって、こっちの物語への没入とか読書意欲がガンガン削られてつらい。編集はちゃんと指導修正してあげてほしい。
    あと、一般的に結婚と表記するべきところを婚約とか婚約式と表現しているのも地味に気になった。婚約したと思ったら初夜からの子どもできてる展開とか、最初読んだとき訳がわからなかったわ。
  • 誓いのキスまで、あと何日? 王太子殿下と華麗なるウェディングロード

    桜月ナナカ/ゆりの菜櫻/白崎小夜

    無謀ヒロインと荒い設定が受け付けなかった
    ネタバレ
    2020年10月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ マンガ家さんが好きだったので、流れで購入。
    内容は正直微妙。最初に女王が出てくるので、女性も継承OKな世界観なんだなーと思っていたら、「王位継承は直系の男子のみ」とか出てきて、男の王様がいるという話になったあたりから怪しい空気に。同じ国の中で、王、女王、皇太后、王太子って、ここは王国じゃないのかよ。王の妻は普通王妃であって女王じゃない。
    更に言うなら、王太子の婚約者のヒロインは子爵令嬢とか、身分差おかしくない? それでもヒロインがめちゃくちゃ優秀とかならまだわかるが、読んでるとヒーローが見染めた(生まれる前から決められたつがい)からだけっぽいのが。一応精霊が見えるようだが、妙に自分の才能に自信を持っており、周りが止めても危険に突っ込んでいくどう見てもおバカさん。案の定足引っ張って、更なる危険を呼び込むアホっぷり。大抵運と優秀な精霊のおかげで助かるが、一度ガッツリ痛い目見たほうがこのヒロインと国の将来のためになると思う。
    ヒーローもヒロインがいないとまともそうなのに、ヒロインが絡むと煩悩優先の無能と化すのが立場や状況を思うと食い合わせが悪かった。こいつらが将来王位についたら、別の意味で問題が起きそうで怖い。現状でもヒロインが暴走しても止められないのに、結婚して止められるのか?
    昨今流行りの悪役令嬢もののお花畑ヒドインとそれに誑かされた王子の結婚後ってこんな感じなのではという話で早々に買ったことを後悔させられた。
    この話の唯一の良心はヒロイン兄で、彼がいないとヒーローは所構わず色欲に溺れ続けそうである。溺愛といえば聞こえはいいけど、この話に関しては楊貴妃に溺れる玄宗皇帝といった感じで国のトップに就こうかというのがこれでいいのかとモヤモヤさせられただけだった。
    あと、王太子の結婚式って近隣諸国の人間も招待するものだと思うのに、一週間前に無期限延期にできるって設定も変だし。陰謀内容を考えると延期にする方が相手に都合よくなってない?
    この内容ならヒーローは王太子じゃなくて上位貴族ぐらいにして、王家のために裏で活躍するポジで良かったんじゃないかな。騎士に化けて現場に赴く王太子って、そこで死にでもしたら、それこそ王弟の思うツボじゃない?
    権力闘争を扱ってるわりに、設定とか適当でイマイチスッキリしない話だった。これなら終始二人のアホエロイチャラブだけ描かれたほうがマシだったわ。
    いいね
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  • 60分強制SEX休憩~法律で上司とHするのもお仕事です~

    ななみあいす

    二人の関係変化はいいんだけどね…
    ネタバレ
    2020年10月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題で10巻まで。
    政府の命令で、週2回のSEX休憩の実験台に選ばれたヒーローとヒロイン。同じ会社というだけで、特に親しかったわけでもなく、処女のヒロインは拒絶するが、仕事第一のヒーローは構わず関係を迫ってくる。そんな中でのやりとりから徐々に恋心を芽生えさせ、両思いになっていく話。
    誰もが思うであろう政府の法案がそもそも意味不明なのは突っ込んじゃダメなのか。これ既婚者とか恋人がよその会社にいたらどうするの? あと、ヒーローとヒロインが選ばれた理由が10巻までほぼノータッチなくせに、途中でヒロインが実験台なのは外せない決定事項とか社長が言ってるんだが、1巻だと実験台選ぶのは企業、要するに社長なんだけど、実験台変えれないと言い切る意味がわからん。だいたい本人の了承得ないで決行までくるとパワハラ極まれり。政府命令と誤魔化してるが、現場の細かいこと決めてるのは全部社長だろ。
    と背後設定にモヤモヤするので、そんな状況で二人が切ない思いとかしててもイマイチ乗り切れない部分が多々。
    ヒーローとのSEXを散々拒絶したくせに、ヒーローを助けるためならイヤでも他の男に抱かれようとするヒロインもわからない。それでヒーローのこと好きかわからないとかまだ言うヒロイン、大丈夫?
    あと、実験も一回は最後までやってて、そのあとうまくいかないと言っても、第一回の休憩からこっち前 戯はしまくってるし、実質やってるのと大差なくない? それにあくまで法案のための実験と考えたら、うまくいかないというのも立派な実験結果だと思うのに、とにかく成功を目指す社長が意味不明である。まともな頭の登場人物いないの?
    当て馬も好きだからってあっさりヒロインに手を出してくるとか心ないし。
    仕事第一、仕事だけはデキル設定のヒーローがホウレンソウ怠って、結局ヒロインの初めて強引に奪っちゃうのも、デキル男としてはどうなんだ。素直に社長からの命令内容伝えれば、ヒロインに選択権与えられるのに、結論がヒロインの気持ちガン無視レイ プって頭おかしいわ。
    人を好きになったことがなかったヒーローがヒロインと触れ合ううちに恋愛感情に芽生えて、ヒロインも惹かれていくようになるってシチュエーションだけならとてもいい感じだけに、とんでも設定が足を引っ張ってるのが惜しい作品。
  • 俺様ドSなカレは貧乳幼なじみがお好き?

    購入するなら合冊版をどうぞ
    ネタバレ
    2020年10月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題で9巻まで。
    幼なじみな会社員ヒーローと女子大生ヒロイン。独立したのに週末帰ってきては俺様で構ってくるヒーローにヒロインは辟易する日々。ある日ドラマのキスシーンを見た際にからかわれ、自分にも経験あると嘘をついたヒロインにヒーローがキスを仕掛けてきて…。
    おおよその想像通りヒーローがヒロインに惚れていて、素直に接することができなかったというお話。早々にきわどい展開になった時にヒーローが告白していて珍しいと思ったら、直後に誤魔化し、微妙に話がこじれるという。ヒーロー、俺様どころかヘタレじゃん! その後ヒロインと出会った時から好きで、モテモテだったのにずっと童貞だったというのが判明。一途ヘタレとか俺様要素どこ状態になってるが、両思いになってからのヒーローのほうが私は好みだった。ただHの時は適度に責め責めなので、俺様というのも完全タイトル詐欺でもないか。
    両思いになるちょっと前から女ライバル、完全両思いラブラブ時に当て馬が出て揉め事になる展開だが、主役二人は一途なのでそこは安心して読める。
    ただ、分冊版は新展開の話の途中で終わっていて、一瞬打ち切りかと思ったが、合冊版のほうは全4巻12話まで出て、きちんと完結しているもよう。普通分冊版で最後まで出してからの合冊版じゃないの?
    発売からそこそこ経ってるようなので、購入するなら合冊版をオススメしておく。
  • 文豪に取材でたっぷり抱かれています~古民家、ふたりぐらし

    一条ゆうき

    ヒーローが幽霊のくせに出来ることが多すぎ
    ネタバレ
    2020年10月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題で4巻まで。
    京都で憧れの古民家暮らしを始めた看護師ヒロイン。霊感もちでもあるヒロインの前に、自宅に憑いていた地縛霊な文豪ヒーローが姿を現す。
    ヒーローの作品に憧れて、学生時代は小説家を目指していたヒロインはヒーローに焚きつけられて、再び小説を書き、ヒーローの指導のもと賞を目指すことになる。
    と、最初は二人の心の交流を描く感じで、ヒーローが幽霊でも気にしなかったのだが、TL分野だったようで、途中で脈絡もなくH展開になってびっくり。まあ、ヒロインが霊感体質だから触れるってことよね、と流そうとしたが、その後ヒーローが物理道具を扱っていたり、髭が剃れたり、思いっきり実体持ってるのは流石にどうなんだ。ヒーローがここまで色々できる扱いにするなら、幽霊設定ではなくて生身の人間で現代の文豪作家みたいな設定でよかったんじゃないかなと思ってしまう。
    幽霊である意味が薄すぎて、4巻でヒロインが賞を取ったら…と切なさ出されても、いやいっそヒロインに執着して成仏できないだろうとしか思えないのも微妙。

    家にいる分にはヒーローは完全実体だけど、外出できない点では関係の発展性はないし、ヒロインはだんだん歳とるだろうし。どうオチつけるのかなあ。
    絵は丁寧で好感持てるので、次の作品は幽霊じゃないヒーローでお願いしたい。

    そう言えば前に幽霊ヒーローネタでヒロインとHするうちに完全実体化して地縛霊ですらなくなるネタ見たことあるけど、これもそれでいくのかな。現代だと戸籍問題とかあってややこしいことになりそうで現実的ではないけど。
    とりあえず続刊を待つ。
  • 結婚なんてお断りです!

    山吹イロ/立花吉野

    前半は面白いけど、後半失速
    ネタバレ
    2020年10月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ クーポン購入。
    SNSで知り合ったフォロワーと初対面の日に、叔母の都合で見合いをすることになったヒロイン。一時間以上遅れて現れた御曹司ヒーローはヒロインを金目当てと決めつけ容姿までおとしめる。切れたヒロインは金を置いてその場を後にし、待ち合わせ場所に向かうが、そこに現れたのは最悪な態度を取ったあの御曹司だった。
    そこからヒーローがなんとか失点を取り返そうと頑張るあたりまでは面白かったが、関係持ったあたりから徐々にぐだぐだ。ヒロインは住む世界に気後れし逃亡のくだりは良くなかったと思うが、ヒーローはヒーローでヒロインの都合も聞かず一人で同棲結婚の日取りや親とのあいさつなど勝手に進めるしで感じ悪い。というか、ヒロインとの話し合いの場で、ヒーローがちゃんと説明するというより常に言いくるめてるような、事後承諾ばかり取ってる感じがなんかイラッとした。後半の元カノ疑惑もなぜか本当の事を告げないし、思いやりが微妙にズレてる。
    あと、以前原作を立ち読みしたときに、ヒーローがSNSを通してヒロインに惚れたくだりがあって、なるほどなあと感じた覚えがあるのだが、コミック版は匂わせしかなかったのが残念。あとがきに媒体の違いで色々カットし、オリジナルエピソードを入れたとあったが、特殊な出会いだからこそヒーローが惚れた理由を描くのは大事だと思うんだよね。コミックの描写だけだとヒロインの良さが薄いから、読者的にヒーローの執着の訳がわからない感じに仕上がってる。
    絵は好みだったけど、脇役もどこかしら微妙な感じのキャラが多くて特に制裁も何もないまま終わり。
    最後に主役二人のラブラブ旅行見せられても、ろくな話し合いもできないカップルだと思うと、その後の幸せが思い描きにくい。
    このモヤッと感を埋めるために原作ちゃんと読んだほうがいいのかな。
  • 酔って絶倫!?東北男子と流されH~おめぇから…誘ったんだべ?~

    エトウユツキ

    東北弁ヒーローがかわいい
    ネタバレ
    2020年10月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題。
    職を失い、彼氏とも喧嘩別れし、東北の田舎に帰ってきたヒロイン。しかし両親は留守で、ひとり寂しく過ごしていたら、なまはげの格好のヒーローが訪ねてくる。天気も悪いからと家に引き入れもてなしているうちに酔ったヒロインが迫って、関係を結ぶ。後日ヒーローはヒロインにプロポーズしてきて…。
    東北弁がヒーローのキャラにあってて可愛いし、実は人間でなく土地神か神使くさそうなふりもあるのだが、その辺のバレがないまま、ヒーローヒロインが両思いで終了。ヒーローいいキャラなのに打ち切りなのかとしょんぼり。
    ただ、ヒロインは身体許しては泣いたりと情緒不安定なうだうだだし、ヒロインの元カレはわざわざ東北まで迎えに来て、実は二股かけてましたとか、意味不明な展開もあって、その辺だけ見ると人気出なかったのもしょうがないのか。
    オトメイト一冊単価高めだしな。読み放題だから手を出したけど、定価だと悩んだかもしれない。
    とりあえず、ヒーローの正体のくだりが見たいので、3巻まででいいから続き出してほしい。
  • 鬼畜センセイの居残り補習~ごほうびは中までトロトロ~

    福徳紗織

    何が書きたいんだ、この作者
    ネタバレ
    2020年10月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題。
    化学が苦手なヒロインが、化学教師のヒーローと1対1の補習を受けることに。実験の準備中に誤ってビーカーを落として服を濡らしたヒロインにヒーローがみだらなことをし、一線を越える。しかし、その様子を男子生徒に目撃され、脅されたヒロインは男子生徒の言うことを聞き身体を許すことに…。
    と、2話までのあらすじでもドン引き要素盛り沢山だが、この後もレイ プ展開がほぼ最終回まで続いて、ゲンナリ。
    だいたい最初のヒーローとのHからしてレイ プ。その後のヒーローとのHも嫉妬レイ プと、コレ読んで面白い思う人は頭おかしいと思うレベルでひどい。
    だいたい男子生徒に襲われたあと、ヒーローが対処するようなこと言ってたのに、結局何にもしないで大丈夫って、あほか。いっそヒロインに愛がないのかと思えば、いきなり嫉妬しまくりだったり、訳わからん。そのくせ対処は常に誤る無能男。
    理事長も復讐のためとはいえ、自校の生徒をレイ プして孕ませようとするとか異常者すぎてなあ。そんな奴と取引してヒロインをそのままそんな奴の学校に居させるヒーローはただのアホだろう。直接守る気がないなら、せめて転校させてやれ。
    あと、散々他の男に中 出しされたヒロインに、なんの対処もせず上書き行為するヒーローもキモかった。ほんとに妊娠したら誰の子かわからん悲惨な状態になるのに、病院に連れて行ってやれよ。
    描き下ろしはほのぼのさせてたが、そんなラブラブになれる要素が本編内にゼロで、別作品読んでる気分になった。
    この作者、地雷認定。
  • 午前2時、ふしだらな私に戒めのキスをください

    ハヅキ

    ムード歌謡に出そうな影のあるヒロイン
    ネタバレ
    2020年10月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題。
    会社の上司と不倫して、別れて転職したヒロイン。その先で幼なじみの年下ヒーローと再会。ヒーローの下で働くことに。
    職場に慣れてきた頃、ヒロインの前に不倫相手が現れ、ヒーローにかばわれ、動揺する心のままヒーローと関係を結ぶ…。
    ヒーローが昔からヒロイン好きなのはお約束。どう見ても不倫だったヒロインを、実は離婚かもしれないし、とか見方が前向きなヒーローだった。
    しかし、これまでの恋愛は二股か不倫ばっかりで人前で手も繋げなかったとか、ろくな恋してないヒロイン。一応けじめつけてるけど、ヒーローが拾わなかったら、あの様子じゃまたろくでもないのに引っかかってたとしか思えず、あのヒーローのお相手としては相応しくないような気もする。実際ヒーローとも流されからの始まりだし。人を見る目を養おうとは思わなかったのか。
    というか、ヒロインの恋愛遍歴聞いたら初恋の思い出も汚れそうな気がするが、それをあっさり受け入れるヒーロー。明るく見えて実は過去に何かあるのかと思ってしまうわ。
    適当にエロくはあったけど、読んだ後にスカッと感も、めでたし感もなくて、読み放題で読むくらいで十分な内容だった。
  • ちっぱいモデルと暴君デザイナー 元彼テクに濡れちゃいます(分冊版)

    坂木うた

    絵は好みなんだが、話は何かが足りない
    ネタバレ
    2020年10月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻無料+6巻まで試し読み。
    学生時代の初Hで彼氏に胸が小さいと言われて、以来貧乳コンプレックスのヒロインは、そんな貧乳を可愛く魅せてくれる下着のファンになり、下着の販売員に。
    ある日、電車内で痴漢に遭い、助けてくれたのは、トラウマの原因となった元カレのヒーローだった。ヒーローの大切な時計を壊した代償に、ヒーローの仕事を手伝うことになったヒロイン。ヒーローこそがヒロインの大好きな下着のデザイナーだったと知る。モデルを頼まれて下着姿を見せているとヒーローが手を出してきて…。
    最近似たような話見たな、と思いつつ読んだが、再会後あっという間に初Hまで持ち込んでてビビる。ヒロイントラウマどうした? しかも処女で流されてるんじゃない!
    ヒーローはヒーローで、やった後に自分は経験あるからとか、処女奪っておいてなんだそのセリフは! 一人になったらヒロイン可愛いと悶えてたって、H失敗で別れただろう相手にそのセリフを吐けるヒーローにドン引き。ツンデレにでもしたいの? その割にセリフチョイスが酷くて魅力はプラマイゼロか、いっそマイナスだよ。
    なんというかどっちにも感情移入しにくいカップルだわ。
    そもそもオープニングも、着衣時にあれだけ興奮してて胸見て、無表情になったのは? 今現在ヒロインは貧乳のままでも興奮して最後までやったのに、なんで当時は最後までやれてないの? どういう状況でどっちから別れたの? というのが全く分からないのも、どっちにも感情移入できない要因の一つになっている。この後判明するの? なんかろくなオチになりそうな気がしないし、6巻無理やり締めみたいなコメント見ると期待薄だなあ。
    イラストは素朴可愛い感じで好きなので、この作品はこれで置いて、次作に望みをかけるべきか。
  • 光と薔薇

    アン・レスブリッジ/OH太

    ハーレクインの異色作というか実験作?
    ネタバレ
    2020年10月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ クーポンで1巻購入。
    マンガ家さんからたどり着き、今時の異世界転生というか、小説キャラへの憑依ものだろうと思ったら、ハーレクインからの出版で、ハーレクイン原案ありと知ってびっくりして、つい購入。
    日本人OLのヒロインがたまたま入った本屋で見かけて手にしたのが、ハーレクイン小説の『公爵と床磨きの乙女』。読んでるうちに小説世界に入り込み、小説ヒロインの身体に憑依していたOLヒロイン。小説ヒロインの恋路を身体を勝手に使って応援しつつ、現実でも並行してOLヒロインの恋が展開する流れ。このうち、OLヒロインのパートがマンガ家オリジナルで、作中小説が原案となる小説から流用されている。
    現実世界は営業職OLと老舗和菓子屋の次期社長、小説内では孤児メイドと公爵、とどちらも身分差のある恋がテーマになっているが、小説の方がどう考えても身分差がありすぎて、これを乗り越えるのに納得のいく展開になるのか一抹の不安が。
    ハーレクインなのでハッピーエンド、ヒーローヒロインが結ばれるのは確定なんだけど、なんとなく考証の甘いオチになりそうで怖い。
    当時の身分差を理解してると、OLヒロインが小説ヒロインのシンデレラ化を目指して色々勝手にしているのが、無責任に見えちゃうのが微妙。OLヒロインにしてみれば、お話だからいいじゃん、なのだろうが、好きならOKと行く時代なわけがないし、結婚後に小説ヒロインが苦労する図しか思い浮かばないわ。社交界でハブられないといいが。せめて20世紀舞台なら?と思ったが、公爵相手ではよくて第二次世界大戦後くらいじゃないと厳しいような。
    ハーレクインは時代考証はしっかりしてる雰囲気だったので、これは原作力が問われそう。
    2巻買ったら、またレビューは変わるかもしれない。小説ヒロインがめっちゃ好みなので、いい方に書けるといいなあ。
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  • 恋愛スペシャリテ

    emily/コミックバベル編集部

    一作目と四作目が好みだった
    ネタバレ
    2020年10月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 六作収録。
    一作目、小説家ヒーローが玄関先で出会った家出中のヒロイン。ヒロインを放って置けず、メイドとして雇い、やがて肉体 関係に。ヒーローは次第にヒロインに溺れていき、離したくないと思うが…。ヒロインがあっさり身体の関係を受け入れたので、家出原因とか色々疑ったが、単に将来のことで親とぶつかっただけだった模様。拍子抜けではあるが、おかげで明るい空気で終わったのはよかった。
    二作目、異世界もの。騎士団長ヒーローと城勤めのお針子ヒロイン。ヒーローに助けられたのが縁で付き合うようになるがヒーローの任務で結婚できないまま身体だけの関係に。唐突に始まって段々背景がわかるがそれでも説明不足が否めず最後妊娠されてもだから?な感じでイマイチ。と思ったらシリーズものの派生らしい。せめてまとめてくれ。
    三作目、ヒーローが会社帰りに公園で出会ったヒロイン。そのままホテルにいき、連絡先を交換して度々会うように。ある日ニュースを見て援交や美人局を疑うようになるが…。実は、昔付き合ってたというオチなのだが、詳細がわかるとヒーローがかなりクズい。田舎から出てきた純粋な女子を上手いことたらし込んで関係を持ち、ヒロインから仕事奪って田舎に帰らせておいて、ヒロインのこと忘れて他と付き合ってたとか。これでハッピーエンドされてもなあ。祝福しづらい。
    四作目。両親の再婚で兄妹になったヒーローとヒロイン。ある日ヒロインの描いたエロマンガを見てからヒロインを異性として強く意識するようになり…。どっかで見たような話で二次創作っぽく感じたが、その通りだった。ヒロインはあざといがエロ可愛い。ヒーローが学校の先輩にデレデレするシーンはなくてもよかったような。
    五作目。二人組アイドルユニットなヒロインたちとそのプロデューサーのヒーロー。ヒロインたちの性欲処理に付き合うヒーローとのただれた日々。特に事件もなく、コスプレHの延長+3Pを楽しむだけの話。これもまた、某ゲームを受けた二次創作的なノリだった。とりあえずヒーローは商品に手を出すならゴムぐらいしろと言いたい。
    六作目。二作目も合わせてシリーズもの完結編か? 勇者と皇女と召喚士と侍女が繰り広げるあれやこれや。勇者が召喚された直後っぽい話が別の本にあり、こちらはその後日談。なので、二作目と同じく状況分かりにくくて色んな盛り上がりも足りず、読後も悪い。
    絵はエロくて良かった。
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  • 大きいの…挿入ってる…っ!~10歳年上の幼馴染は絶倫すぎる【完全版】

    月野うた/あい

    メイン二人の過去はどこで見れるの?
    ネタバレ
    2020年10月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題。
    片思いしてる同級生の幼なじみが他の女子とHしているのを見て、失恋したとショックを受けてヒロインが家に戻ると、長らく会わなかった年上幼なじみのヒーローがいた。
    ヒロインが泣いていたことに気づいたヒーローはヒロインを慰めようと身体中に触れてきた。あまりの出来事に夢ではないかと思い込もうとしたヒロインだが、翌日学校の保険医としてヒーローが赴任してきて…。

    ヒーローはヒロイン一途なのは確定しているのだが、ヒーローもヒロインも他の異性と寸止めHまではしちゃうのが人によってはモヤっとしそう。
    ヒロインの同級生幼なじみは、ヒロイン好きで実はずっと両片思いだったようだが、先輩女とHしてたのは事実で、理由も微妙。そんな理由でHするなら、似たようなことあったら結婚後だろうと浮気するだろう。そのくせヒロインがヒーローと関係持ったと知ったら責める。ヒロインは失恋したと思った後だけに、好きな子がいるのに他を抱いたお前と一緒にするなと言いたい。ヒーローがギャフンと言わせてくれるが、あの幼なじみにあれだけヒロインが触られるのは見てて気分悪かった。

    最後の方で、ヒーローとヒロインに昔何かあって約束をしたものの、ヒロインがその記憶を失っているとか、幼なじみがヒーローの正体を知ってビクつくシーンとか、ヒーローがヒロイン監視してたっぽいシーンとかあるのだが、そういうのを匂わせるだけ匂わせて急に終わるので、他の方も書いてたが、過去話の詳細くれ!となってしまう気持ちに同感。
    約束を思い出して、ラブラブになった上で、あのホラーオチなら、仄暗さが増すが、あの程度の匂わせだけだと怖さも中途半端に。人気なくて打ち切られたのかなあと邪推してししまった。
    あと、作画でヒロインの裸体時の胸が不自然で、せっかくの巨乳もあれじゃ見てて萌えない。もうちょっと重力で自然に流れる感じに描いて欲しいところ。
    男性陣は美形よりなので女性読者もターゲットにしてるんだろうけど、ヒロインの胸が変なのが気になってHシーンにいまいち集中できなかった。
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  • 恋と冒険のはじまり

    ビバリー・バートン/米谷たかね

    素敵なのは表紙だけ
    ネタバレ
    2020年10月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。
    皆さんの評価通り、最初から最後まで平坦でつまらない話だった。絵がよいという意見も見かけたが、この作品に関しては絵も話の平坦さを助長している感じになっている。素敵なのは表紙ぐらいか。
    なんでも決めてしまう親に反発して、一夜のアバンチュールを求める若いヒロインに、そんなヒロインが惚れてしまう遊び慣れた男性ヒーローというのは割と定番ネタと思うんだが、何しろ定番通りすぎて意外性がない。こういう場合、ヒーローが最初からノリノリで即関係を持ったのちに正体を知って拒絶するか、早々に気づいて関係持つ前に拒絶するかの二択で、後者。とにかくヒロインが迫っては拒絶し続けるが結局落ちるんだよね、みたいな。とにかく先が見えすぎて盛り上がりがない。
    それならそれで心情描写なり、二人の交流シーンを丁寧にすればいいのだが、こちらも通り一辺倒でつまらない。
    更にヒロインは押せ押せで心情は分かりやすいが、ヒーローの心情変化の描写が弱くて、散々関係を拒絶しておいて、一度関係持ったあともやっぱり拒絶の態度を崩さない。そんな男が別れたあとに手紙ぐらいでヒロインと結婚しようという気になるものか? 散々割り切った関係を女たちと過ごしてきた男がそうなるほどの魅力がヒロインにあったとも思えず、モヤッと。
    あのレベルの関係づくりでいいなら、ヒーロー過去に交際どころか結婚した女性が山ほどいてもおかしくないと思うぐらいの描写しかない状態でヒロインにプロポーズされても白けてしまう。
    並レベルの少女マンガの学生主人公を成人男女に置き換えただけみたいな内容だし、このレベルでいいなら大手の少女マンガの方が同価格でレベル高いのが読めると思う。ハーレクイン作品でも、もっと大勢が読んでいて評価が高い作品はあるので、そちらを買うのをオススメする。
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  • 天使のあまがみ

    真山ひか

    このヒーロー、ガチで堕天使なのでは
    ネタバレ
    2020年10月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。表紙では気づかなかったが、中を見たら何作か読んだことのあるマンガ家だった。無駄にエロそうな描写を入れてくる割にキス止まりで本番はないという、エロ釣り作家なイメージだが、最近別名でTLを描き始めたのはやっと踏ん切りついたのか? そのTLでも現代舞台でファンタジー要素が入ってくるが、今作も同じくで、ヒーローは天使で、後半は悪魔も出てくるファンタジーありのマンガ。
    酷い言葉を投げかけられて同級生の当て馬に振られたヒロイン。鬱々とした日々を過ごすヒロインの前に現れたのが天使と名乗る少年ヒーロー。キスでヒロインのモヤモヤを吸い取ったり、当て馬との仲直りを手伝ってもらううちにヒロインはヒーローに惹かれるようになっていく。中盤はヒーローを狙うライバル女子とのあれこれ、後半はヒーローの天使時代の過去を探す展開で構成されている。
    中盤くらいまでは、ファンタジー設定がどこまで食い込んでくるかヒーローの思考含めてよくわからないなと思いながら読んでいたが、それでも少女マンガにありそうな展開ではあった。しかし、ヒーローの過去は少女マンガにするには微妙。
    天使時代にとある女子高生に無自覚に惚れ込み、彼女の願いを叶え、ついには悪魔にそそのかされて、他人の身体に乗りうつって女子高生と子供を作る。人間の身体になったのも全てその女子高生のため。いやあ、天使どころか自己欲に忠実な立派な堕天使だね。これで最後は心入れ替えたから天使に戻れたとされてもな。女子高生はその後、男に捨てられてシングルマザー。ヒーロー責任とれよ、という感じ。まあ相手にはなんのことやらだろうが、お前が人間になった理由は?となる。こんな経歴があって、ヒロインとくっつかれても、このヒーローがまた記憶喪失にでもなったら別の女になびきそうでめでたくない。最後はいっそ天使になって天界に戻った方が綺麗な終わりでよかった。また人間に戻ったというが、完全に堕天しただけなのでは…。
    あと、当て馬が話の展開のためにヒロインに暴言吐かされ、のちにヒロインと向き合う機会を得て惚れるも振られる役どころなのが気の毒で。暴言のくだり以外は基本親切だし、家庭環境は不幸で、いじめまで受けてるという設定もち。こんなに不幸にする必要あった? 普通ならヒーローポジじゃない? ヒロインとくっつける気がないなら、せめていじめ問題ぐらい解決してあげて欲しかったわ。
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