いつか雨が降るように
」のレビュー

いつか雨が降るように

国枝彩香

一筋縄では行かない短編集

ネタバレ
2021年1月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「いつか雨が降るように」ダークです。読み終わったあと、もう一度読み返してしまいます。「不定周期」「確率変動」人生の節目節目に交差しては別れる関係。「確率変動」のラストは「世にも奇妙な物語」的。「水鏡」双子の兄弟をめぐるお話。2007年に斎藤工さん主演、国枝先生原案で「いつかの君へ」というタイトルで映画化。映画ではかなりアレンジされていました。キスのみでした。「秘密と嘘」故意に物を落として近づいた2人。この本の中でラストが1番不穏に思えました。「ひとつのふとん」兄離れ弟離れのしんみりほんわか系。「呪」「夏時間」の数年後のショート3ページ。少年は影のある青年に成長。あの人にはもう会わないのかな。なんとも余韻を引きずります。あとがき4ページ。作者様の作品紹介が好きです。ラストであっと言う展開が多かったです。読みごたえのある短編集でした。
2006年6月 総210ページ 修正=見えない構図、一部アウトライン、エアtnk。
いいねしたユーザ4人
レビューをシェアしよう!