夏時間
」のレビュー

夏時間

国枝彩香

せつなくなる...おもしろいのもあるよ!

ネタバレ
2021年1月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「夏時間」母の手紙に導かれて出会ったあの人。どうしても忘れることのできないあのほんの一時の夏の日。「熱帯夜」血のつながりのない義兄でたった一人の家族。穏やかな日々は義弟が疑いを口にしたときに終わりを告げます。「神さまの言うとおり」「Sweet Little Devil」160センチ47キロかわいいと言われつづけて20年の泉と187センチ73キロ18才デカくてゴツくて男らしいテツヤ(心は乙女)のコメディ。「眠る男」20世紀から21世紀に変わる瞬間に2人でタイムカプセルを開けようという10年前の約束。悲しいの3本とおもしろいの1本(2話分)でした。振り幅大きいです。悲しいお話ですが、ラストが美しかったり仄かに幸せに見えたりして必然に思えてしまうのが不思議。とは言え「い、いやじゃ...こんなの」という気持ちはありますが、あとがきで慰撫されるのでした。いや、すごくよかったです。心揺さぶられました。
2002年8月 総204ページ 修正は白抜き。
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