いとめぐりの素描
」のレビュー

いとめぐりの素描

青井秋

この繊細さが好き◎

ネタバレ
2021年2月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 非BL作品。奥行きある世界観が魅力の青井さんのBL作品がとても好きで、世界観をBLに留めるの勿体ないといつも思っていたので、今回刺繍verを読めて嬉しいです。派手さのないしっとりと繊細で優しい話良かったです。

お話はJK2年生の三人娘(縫子・明・友枝)の進路選択をベースに、日本刺繍の工房を営む家系の後継者でもある縫子の、教習布に宿る世界各地の刺繍に纏わる物語が綴られる一冊。
あっさりめのエピだけど世界の様々な時代で、ひと針ひと針思いを込めた女性達の歴史を感じられていい◎

学校生活と並行し厳格な祖父の課題もこなす縫子は、尊敬出来る師(祖父と亡祖母)がいて羨ましい。祖父の口癖〈半端はするな〉には厳しさと愛があり好きです。

バレリーナを目指す明は挫折から再挑戦へ。何も言わなくても親友二人が温かく背中を押すシーン良かった。

明確な夢を持つ二人に比べ内向的なポジの友枝は幼馴染との恋から結婚出産と幸せそう。
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