偽りの宦官
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偽りの宦官

日野晶

1作目の番外編:両片想いの寵愛関係◎

ネタバレ
2021年2月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 宦官BL 1:皇帝→2:帝國→3:傾国からなるシリーズ1作目の番外編。宦官同士:宦官と偽り生き延びた偽宦官×下級宦官編。

上級宦官(偽宦官) 楊寧×下級宦官 士良の話。

貴人の愛人となり富を得て田舎に家を建てる夢を抱く純粋な褐色少年士良は、娼館生まれ14歳で宦官になるも、異民族(忌族)の為不利な立場。宦官になりたてアホっ子海燕のアニキ分の面倒見の良い子で、海燕とのエピはほのぼの。

一方、名門一族の息子楊寧(麗琳の伯父)は〈次期皇帝の友〉の役人ポジを妬み嵌められ→冤罪→死刑となるも、泰藍陛下の計らいで宮刑→偽宦官として死を免れた不遇の転落者。

そんな二人の縁は、宦官達の命に次に大切な〈宝パオ〉←切断されたアレ。ニセ宮刑の際に巡ってきた宝が士良の物であり、楊寧の命を救った恩人でもある士良(←本人知らず)死後の騾馬の話をしても理解出来ない程幼く不憫な士良を深く慈しむ楊寧が、言葉足らずの分かりづらいヤサグレ男のせいで独占欲丸出しの片想いなのが微笑ましい◎

楊寧の愛人になり寵愛を受けるも彼の深い慈愛に気付かない士良の可愛い片想いもいい◎士良があの夜見た騾馬の夢は楊寧なら正夢にしてくれそうな、癒される二人の両片想いのこの話が一番好き◎捨てられた妻子の事を話せたり、大切な宝を士良の元に返せるまで見たい二人。デレる寧様を一番見たい(笑)続編出ないかな。
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