このレビューはネタバレを含みます▼
わが国の男女平等における「女性の勘違いぶり」を、とてもよく表現している作品だと言えます。
ぜひ、ジェンダーについて学ぶゼミの学生、男女ともにテキストとして読ませたい。
男性も女性も、いくつになっても若々しさを保ち続け、人の道に外れないのなら、いくつになっても恋をしたい、そういう気持ちは、とても大切です。
しかし、ここに出てくる、三人の40代半ばの女性たちは、自分たちの幼さを「若さ」だと勘違いしてすり替え、いまだに自分達には一流芸能人なみの「市場価値」があるかのようにして、分不相応な男性側への要求や「格下認定した男」への不満をぶつけます。それはまさに「人のふり見て…」というものですが、笑ってしまいます。
40代の「おともだち3人」が共同生活をして、合計4人の子供(全員男子)を育てる姿に、ほかのアプリのコメント欄では「理想的な共同生活」と、大絶賛されています。
しかし、これがもし中年男性3人が共同して娘3人を育てていたら?
そんなコメントが出たところ、なぜか投稿者が「気持ち悪い」とバッシングされていました。
これこそ「女はなんでも許される。男はダメだ。」の典型的なものですね。
ただひたすら、いままでの男たちへの不満を並べ立て、自分は不運だと嘆き、いい男がいれば、どれほど分不相応な相手でも、自分に好意があると思い込み「つきあってやってもいい。」という滑稽な態度をとる姿には「はずかしから、もうやめて」と言いたくなります。
所詮、自分のレベルに「お似合い」だっただけの、元カレ、ダンナたちを批判してて、傷をなめ合っているのは御勝手にどうそ。
しかし「男はタネさえ残してくれたら、あとは死んでほしい」との発言や、別居中の夫の服を一式売り払い、お金をふところに収めるとか(犯罪)社会的にそれってどうなのと思うような展開が少なからずあるのですが、コメント欄は賛辞のあらしです。
ぜひ、各国の言語に翻訳されて、日本ではこういう作品が絶大な支持を受けるのですよと、日本の多くの女性が「レディーファースト」(本来の意味はひどいもの)とあこがれる、欧米の方々にも読んでほしいですね。
全編に「女性は40代でも50代でも、何でも許されるオンナノコなの。なんの努力をしなくても、ナイスミドルのエリートや10代のアイドル級の男性に求愛される権利があるの!」という空気が蔓延する名作中の名作です