このレビューはネタバレを含みます▼
初読み作者さんで、BLアワード表紙部門ノミネートポイント還元にて。え、この作品、表紙部門だけは惜しすぎる。次に来る部門とディープ部門にノミネートされてもおかしくないです。初コミックスでこのクオリティは素晴らしい。
オメガバース世界観でのヤクザものですが、ある意味、反オメガバース作品。表紙の通り、組長の息子マオ、マオのためには身体も売る八坂、ふたりに拾われたニシキの3人のヤクザがメイン。ヤクザ社会の暴力、抗争と嘘にまみれた複雑な人間関係が絡み合います。結末に向かって、3人いるので私があまり得意でないはずの方向へ収束していきますが、この関係には共感できます。3人でやっと形を成すという、タイトルの「鵺」の意味の回収と結末のモノローグに感動しました。
オメガバースの世界をよく知っているけど違和感を感じてる人にはぜひ読んでもらいたいです(あと、暴力シーンがかなりキツいのにも大丈夫な方) 。別作者さんですが、私が大好きな「リバース」という作品が好きな方にもオススメ。