女子攻兵
」のレビュー

女子攻兵

松本次郎

押井監督作アヴァロンのような多重世界感覚

ネタバレ
2021年2月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 巨大な女子高生容姿型兵器に乗る様がエヴァンゲリオンみたいで、搭乗しているのがおっさんという設定が、暗に「女子高生の中身はおっさん」をそのまま表現したみたいで面白いと思いました。

私は女性ですが、世界観は大好物です。

生身の人間にはできないバトルアクションが尋常でなく、しかも操っているのはおっさんなのに、アクションは女子高生という錯視的な表現がスゴいと思いました。
脳の錯覚などを視覚的に上手くストーリーに組み込んで漫画として描いてることに感嘆しながら読んでました。下ネタとか無かったら映像化したんだろうな~と思わずにいられません。
女子高生の話し方とか表現自体よく観察されていて面白いです。負傷姿はかなりグロですが、あくまで「兵器」で、旧エヴァが大丈夫な方なら大丈夫だと思います。

ラスト辺りで打ち切りということを知り、一番知りたかった謎(あれの正体)が不明なまま終わったのが残念で仕方がないです。
ですが、謎を残しつつも、主人公は生きているというちょっと希望を感じる終わり方で良かったです。

この作者さんは作風や世界観の特徴込みでコアなファンが居り評判が高く人気があるようで、なんでもっと早く知ることができなかったのかと連載当時思いました。
まだ観てないんですが「フリージア」という作品が映画化されています。

余談ですが、映画「エクスマキナ」や「アナイアレイション」の監督さんは、なんとなく感覚が近いものを感じました。
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