ロッカバイディア
」のレビュー

ロッカバイディア

暮田マキネ

1ページ目から、引き込まれた

ネタバレ
2021年2月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1ページ目から、夢中になって読みました。もう……読まされた、という感じです。表紙を捲るとインパクトのある突然の情事。モンブランのシーンでの受けの無邪気な笑顔と、なのに情事が背景…という冒頭の構図がもつ落差に、これはやばいぞ…、絶対やばい作品だ…と、私の面白レーダーがビビビと鳴りました。そのシーンでの攻めの意味ありげな顔に余計興味を掻き立てられ…だから最初は攻めがすごい病んでる執着系かな?と思ってたほどです。
とにかく言葉が、響きました。無駄を一切廃して、搾りとったかのような言葉たち(それも半分くらいは、幸せになってくれー!と、不安になるモノローグ)、その分広がる静かな雰囲気が内容ととても合ってました。
そして、とにかく絵が上手い! 攻めが「馬鹿」と泣く受けに言っているシーンが印象的です。私が知らないだけかも知れませんが、涙をこういうほんの少しの光の線で、ここまで表現しているのを見るのは初めてでした。はらり、と落ちた音まで聞こえてきそうです。面白かったです!
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