妖精のおしり
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妖精のおしり

日野雄飛

愛を求め、命と引き換えに才能を与える妖精

ネタバレ
2021年2月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ スランプ中の小説家・生越×愛を求め才能を与える妖精、リャナンシーのキラン。旅先のアイルランドで知り合った理想の男性・キランと熱い一夜を過ごした生越。実はキランは命と引き換えに才能を与えるという妖精リャナンシーで、生越はキランに与えられる才能と自分の本来の能力に悩み、キランへの愛に惑う。表紙のキランのお尻に惹かれて読んだけど、面白かった!詩的な文章が多くて、特に夜のキランが官能小説の如き表現で饒舌に語るのが癖になってくる。キランという特殊な存在がいるとはいえ、作家というのはこうした葛藤に一生悩まされるものなのかも。生越の抵抗はよく分かるけど、キランが健気で一生懸命なので冷たくされると可哀想で胸が痛みました。生越となら今度こそ幸せな恋ができるはず。生越と霊山先生の作品読んでみたいなあ。
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