3.11東日本大震災 君と見た風景
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3.11東日本大震災 君と見た風景

平井寿信

これが被災体験記?

ネタバレ
2021年2月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ まもなく、震災から10年となる日を迎えるにあたり、この作品が「体験記」としてクローズアップされていくかもしれません。

しかし、この作品は、被災県に住む人からすれば、この程度の苦労で「被災者でござい」と、ドヤ顔でビジネスしてるのかと、眉をひそめるような内容であると、個人的には思います。

たしかに、仙台市中心部に住む人たちも大変でした。ライフラインはとまるし、買い物は3時間まちとか普通になっていたし。

それでも、家を失った人、家族を失った人からすれば、震災当日に家族全員がそろい、特に食事にこまることもなかった作者さんの環境をもって「わたしはこんなに大変な体験をしました」と、まるで東北地方の代表のような売り出し方、売り出され方をしている姿には、疑問を感じるばかりです。

あまりになまなましい描写は、多くの人に受け入れられるのは難しいかもしれません。

ただ、これで、被災地のリアルを語られては、たまらんのですよ。
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