このレビューはネタバレを含みます▼
クーポンで作者さん買い。レビューが低めなのは評価が分かれるからで、その理由もわかりますが、これは私はすうううううううっごく好きですね〜。ヤクザの歪んだ一途な愛の20年間の物語。そりゃ大和は外からみたら自分勝手でひどい奴かもしれない(このお話も組長の息子が大和。。きっと日本全国の組長の息子は大和になりがちなのかも)。右介は高校の図書室で時間をただ一緒に過ごしていただけなのに、大和に掴まってしまう。だけど、これも純愛のカタチのひとつでしょう。無理矢理にでも自分のものにしたくて、でも立場があるからふたりで何処かへ逃げるわけにもいかなくて。自分のものだから必要なら人にも与えるけど、キスと共に約束の言葉も与える。嫁をとるのも子どもを作るのもふたりだけの未来のため。密かに孤独と痛みを分かち合って迎えた20年後のバラの園で結ぶ新たな誓いと約束。手を繋いで幸せだと呟くふたりのラストシーンに泣けました。極道の幸せって想像しにくいけど、このふたりがふたりでいる幸せのために大和がとった道は間違ってなかったんじゃないかな。痛くて苦くて歪んでいる一途な愛が好きな方、オススメです。
「三色混ざれば黒になる」は子ども世代のお話だそうで、こちらも読んでみます。