風光る
」のレビュー

風光る

渡辺多恵子

お疲れさまでした、でも寂しい

ネタバレ
2021年2月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自分はここ3年くらいで電子本を一気読みしてきたので、23年も前から連載しているということにびっくりしましたが、そんなに長期間連載しているとは思えないほど絵が安定していて、さすが渡辺先生だと思いました。
内容は悲劇に終わることは誰もが知っているので、どういうふうに締めるのかとドキドキしていましたが、ある意味予想通りである意味予想外な、ノンフィクションに基づいたファンタジーであることを感じさせる終わり方でした。賛否あるみたいですが、私はセイという存在自体が先生の想像のたまものなので、先生がこれだと決めたことを尊重したいと思います。
とりあえず今は、完結してしまったことが寂しいです。
最後の数巻は悲劇ばかりで読むのが辛かったのですが、自分のベストシーンを選ぶとすれば、41巻で総司が江戸の良順宅で静養していたとき、セイがお別れに垣根の隙間から寝ている総司の様子を見ていて、気づいた総司が雪の庭に出てきてセイと対面するところです。号泣でした。
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