新装版 イルミナシオン
」のレビュー

新装版 イルミナシオン

ヤマシタトモコ

別離と平行線の一冊◎

ネタバレ
2021年2月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 全体的に仄暗い空気なのだけど、この手の正解の無い関係や好き嫌いで区切れない感情の話は余韻あって楽しい。分かりやすいハピエンばかり読んでいると、変化球の方が真っ直ぐ刺さってきたり^^;

1:26年来の29歳親友(幹田・小矢)+ゲイ洲戸(24)の三角関係。男女問わずどこにでもありそうな微妙なところを突いてくる感じが好き。〈恋愛出来ないと人間じゃない風潮〉は確かにあってウザいね。グダグダなのがリアルで面白い。

2:寒いベランダでの二人の会話だけで浮かび上がるドラマや苦悩からのドキドキ◎

3:同じ男子を好きな男子と女子の多感な時期の心の揺れがいい。初恋の恋敵が男子って経験もレアね。

4:〈あの人のこと〉ゲイ自覚し生きづらさを持ちながらも繋いだ人の縁を、斬新な切り口で追う切なくて温かな話とてもいい◎

5:〈デビュー作〉途中チビりそうな極道モノ。

描き下ろし3組ありハイテンションで笑いました!!
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