このレビューはネタバレを含みます▼
「嘘つきは紳士のはじまり」の続編です。前作から7年も経ってからの発刊とか。でも、まさに前話からの続きなので、「嘘つきは紳士のはじまり」は必読かと思います。そして、本作で、教授の過去、家族のことなど、教授の「今」に繋がることが紐解かれていきます。前作に登場したエンジェルやジョナサンの”友達と恋人の分水嶺”に立つエヴァンのエピソードもいい感じに絡んでいて、前作同様にセンスの良さが散りばめられています。擦り切れたジーンズの裾とか、やたら萌える・・。ただ、肝心の教授とジョナサンのことについて、どうレビューを書いたらいいのか、考えあぐねています。読んで、それぞれに落としどころをつけるしかないのかなと。それくらい、幅のあるラストです。雑誌に後日談20ページの描き下ろしがあるらしいのですが、高くて買えなーいし、ひとまず、このラストの余韻に浸ろうと思います。あとがきにあるように、簡単に答えを出せることでもないから、考える。時に誤魔化す。流される。そしてまた考えて、あるいは、直感的に選択する。何が自分にとっての幸せなのか。何が自分の大切な人の喜びなのか。深いです。