このレビューはネタバレを含みます▼
同級生からイジり、もといいじめを受けている少年(体操服から松本くん?)と、同級生を自○に追い込み"加害者"となった少年(名前不明?)のお話です。
「同じ人間とは思えんわ」
冒頭1コマ目で自分をイジる()同級生たちにそう嘆いた松本くん。そんな彼がいじめの主犯であった少年と出会い、少しの日々をともにする。そしてその少年は町を出ていく…。
短くてはっきりとした結末がない短編だからこそ、彼らのこの一瞬の出会いがとても大切に思えました。
加害者と言われる少年は、昔はいじめられる側だったような描写や、自○してしまった子とも元々は…?と、加害者側の想像が出来る描写が多々あり、苦しくなりました。「死んでまうかと…」とあと一歩だった松本くんの様子を見る彼のコマが特に印象的です。
いじめをする側もされる側も「普通の子」だと知った松本くんの最後の顔は逞しくて、それがこの2人の出会いが生んだことだと思うと、希望が持てる終わり方でした。彼らの一つひとつのやり取りが、お互いの助けになっていたらいいなと思いました。