ラスト・オメガバース【単行本版(電子限定描き下ろし付)】
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ラスト・オメガバース【単行本版(電子限定描き下ろし付)】

晴川シンタ

人類最後のαとΩ

ネタバレ
2021年3月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ フォローしてる方と人類初のオメガバースがあるなら人類最後のオメガバースもあるはずだよねと語って検索して見つけたこのお話。初読み作者さんです。読了して最初の感想、もったいない!設定はものすごく良いんですよ。αとΩが絶滅して100年後、βだけになった世界。運命的に最後のαとΩが街ですれ違う。この出会いのシーンは皆さんレビューされてますがほんと素敵。ところがそれからの展開が。。フォロワーさんのレビューにもあるように、生活に不都合があるから薬の開発とか妊娠できなくなるとか、いまある状態をネガティブととらえて、それをなくす方向でお話が動いていくので、少し悲しくなりましたね。このせっかくの良い設定だったら、もっと劇的にできたのではないかと。力を狙う集団に追われるのでふたりで逃げてどこかふたりだけの楽園で子ども育てるとか、もう少しファンタジーぽくもできたのではないかなーとも。最後の種としての自分たちをもっとポジティブにとらえたお話が読みたかったですが、設定が良いので星4つです。(その意味でも、いま話題の人類初オメガバース作品は、自分に起こる変化を戸惑いながらも肯定的にとらえていて素晴らしかったなーと再認識しました)
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