花にくちづけ
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花にくちづけ

阿部あかね

愛おしい花ちゃんといっくん。

ネタバレ
2021年3月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様買いです。なかなか衝撃的に始まる展開は、後に続くストーリーを引き込むには十分過ぎるほど上手い。いっくんに降って湧いた『高三冬の大事変』ネーミングも素晴らしい(笑)
ハナちゃんこと花太郎に、乗っかられ奪われたチェリーないっくん。『好き』と言う言葉と胸に湧いたモヤモヤを残し姿を消したハナちゃん。言い逃げとヤり逃げをかましたハナちゃんにとっては、拒否される言葉が怖くて逃げてしまったのか…気持ちはわかるよハナちゃん。三年ぶりの再会は、女装男子でトリッキーなハナちゃんには、相当な覚悟だったかもしれない。拒否られる怖さよりも、ただ会いたかったんだなぁ。可愛いね、ハナちゃん。
突飛なハナちゃんに翻弄されてるいっくんだけど、大事変で落とされた爆弾は、いっくんの胸の中で花が咲くように芽吹いたのかもしれないですよね。残した足跡は、ちゃんと辿る事が出来たんだなぁ、と思います。辿って行き着いた二人を待っていたのは、静かに燃える恋。なんだか素敵な恋ですね。
もう逃げ出してはダメだね、ハナちゃん。そして離しちゃいけないよ、いっくん。お墓参りに行ったのは、『覚悟』を決めた証かなと思います。
ハナちゃんが、可愛いくて、色っぽくて、エロくて綺麗で色々な顔を見せる。いっくんの側にいたら、恋する乙女のようですね。イチャイチャでエチエチで、愛されてるハナちゃんが一番可愛い~。つんつるてんには驚いた。ハナちゃんらしい(笑)
関西が舞台で関西弁の二人ですが、この物語はスタイリッシュな関東圏だと空気感としては合わない気がしたので、コテコテ関西で良かったと思います。
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