このレビューはネタバレを含みます▼
英田先生の文章にヨネダコウ先生の挿絵という贅沢な一冊。2004年に発行された文庫の新装版で、デビュー前に書かれたものということでした。幼い頃に虐 待を受けて感情を自然に表すことができなくなったヤクザの四方と、家庭内のストレスからアルコール依存に陥っている会社員の柚木。ある日柚木は目が覚めると裸の四方と一緒にいて、2週間だけつきあってくれと迫られ、しぶしぶ応じるのですが、その間に会社と家庭の一大事が立て続きに起こって四方との関係も変化していき、と引き込まれるように読み進みました。酔えば誰より気が大きくなる柚木が所々でいい仕事してました。後ほど気になっていた四方が柚木を好きになったくだりが書かれていてスッキリ。読後感はとてもよかったです。エチはアッサリめ、でもどんどん心が通いあっていくのがすごく伝わってきて満足できました。こういうピンチに互いに男気みせるCP、大好きです。
2012年10月。