悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される
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悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される

ほしな/ぷにちゃん/成瀬あけの

これはレビューが分かれる

ネタバレ
2021年3月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ まず良い点。絵は綺麗な方に入るし、見やすいし、話は分かりやすい…が、そのくらい。悪い点の方が総合すると多く感じる。まず、断罪イベントまで、主人公が『される』と認識しているだけで、具体的に何をされたのか・そもそもそんな行動を取ったのか?などの振り返りの描写がその前に無い。だから会話だけのありふれた、まさに『イベント』な感が否めない。読者も、その会話だけで状況を知らされるから、感情移入の前に淡々と断罪が終わる感じだし、主人公は主人公で、イベントが起こると知っていながら手を打つそぶりもないし、ただ受け入れて婚約破棄というのなら、その前に、やはりそれなりの描写はあって然るべき。
しかも以降は悪役令嬢設定どこいった?な内容になるし、とにかく『わたくし』という平仮名の自分呼びが鼻について仕方がない(この場合は目につく、かな)。数ページに1回は出てくるし、ゲームをしていたという回想の中でも、自分のことを『わたくし』。
書いていて変だと思わないのかと…どこの世界に、乙女ゲーをやっていて自分のことをわたくしって呼ぶ人がいるのか。それも平仮名だと、いったん目に付きだすと相当しつこく感じる。あれだけわたくし連発するなら、せめて私にルビでも振って欲しい。既巻の半分くらいまでは買ったり読んだりしたけれど、だんだん、何だかもういいや感が強くなってきて無理。このコミックは砂吐く話が好きな人向けだと心底思う。少なくとも悪役令嬢ものを期待して読むような話ではないことは確か。
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