進撃の巨人
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進撃の巨人

諫山創

心をグワッングワンに揺さぶられる

2021年3月29日
自分に「子供ができたら読んでもらいたい作品」です。
ただグロいだけの漫画ではなく人種問題や戦争、差別についても考えさせられます。

初めて読んだのは小学生の時。当時すごく話題になり兄に借りて読んでいました。が、その頃の私には怖すぎて数巻で断念。しかしずっと気にはなっていたので十年程経ち、他の作品で耐性もついてき再読してみることに。そしたら面白いわ面白いわであっという間にハマってしまいました。

結構どの作品でも自分の推しがなんとなくできるものですがこの作品においては推しがいません。感情移入が難しく、心を激しく揺さぶられまくります。

普通なら主人公とは敵対する、いわゆる悪者に読み手は嫌悪感や不快感を覚え、倒せやっつけろと感情移入し主人公が倒すと同じく達成感を得ます。しかし、進撃の巨人は主人公と敵対する人物などにも焦点を当てていて、敵対する側にも感情移入して、また違う人に感情移入、また違う人、と異なる視点から物語を見ることで自分の信じるものが本当に信じていいものなのか考えさせられます。伏線が散りばめられていたり物語に非常に深く入り込めます。

無知は罪という言葉があるように、知らないって恐ろしい。特に物語後半の重要人物である「ガビ」という子の視点に立った時に思います。いろんな視点で描かれているからこそ、自分のことだけでなく相手の立場になって物事を考えることの大切さも学べる作品です。
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