amato amaro
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amato amaro

basso

ほろ苦い恋人or愛しい苦み

2021年4月3日
「クマとインテリ」シリーズ3作品目。2作目「アルとネーリとその周辺」の「むむむ」感にめげずに読んで良かったー!クセのある大人の男たちが愛おしくなるような、カッコよさと可愛いさと不器用さが際立ちます。とっても面白かったです。表題作の極左グループから脅迫を受けている経済学者と護衛のお話は、タイトルの通りほろ苦くて、でもその苦みがとても良いです。この2人は続きが読みたいなー。ジーノとヴィットーリオのお話も、2人を覗くカッラーロも可愛い。シリーズ通して登場したのって、カッラーロ(とその周辺)だなあと、作者さんの推しキャラなのかしらと推察。他の短編も面白くて、双子のお話は、何とも複雑な気持ちになったし、たった5ページのpartitaも作者さんらしいなと思えて、胸に残りました。そして!ジェラートにまつわるお話もシリーズ全部に登場してます。ほんと好き。なんでうちの近所にはジェラート屋さんがないんだと軽く憤りたくなるくらい好き。イタリア貯金始めようかな…。
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