このレビューはネタバレを含みます▼
トレイルでの連載を読みつつ、まとめて読み返したいことが多いのでこちらも購入しています。
話の中に登場する、小料理屋 今井が舞台の「それなりに真剣なんです。」も購入済です。愁人の弟である今井の店長は勿論、ハルに服をくれた吉岡、冬真の同級生の千都だったりとちらほらとキャラが登場してくるので読んで損はないと思います。ライトなBLですが…。
冬真が通う中学はキナさんや愁人、今井でのメンツ(大沢除く)も通っていたような話の流れがあり、当時の担任の先生(現教頭)の様子からもキナさんは中学時代に家庭問題で何やら訳ありだったようですし、愁人もキナさん程ではないにしろ何か抱えていそう。
何の相談もなく勢いのみで親戚の子どもを連れてきてしまう脳天気な愁人とは対称的に、キナさんが既に悟りを開いているのでは、というくらいに人間が出来ている。今のところは本当に悪い人がこの話の中にはいない。多少問題があっても、キナさんに指摘されれば少しずつ改善されている。
ご両親を突然亡くした冬真とハルは可哀想だけれど、段々と新しい家族のようなものが出来ていく過程の話。
既刊は3巻。冬真の同級生の圭くんはどういう意図があるのだろうか。自分の家庭が大変だから冬真も大変だろうと思って近付いたのか。申し訳なさからなのか。現実であれば、本当に事故の加害者親族と被害者親族なら配慮されるのだろうが。自分の気持ちに蓋をしている冬真が今後は激しく揺さぶられそうな雰囲気で終わるのでハラハラします。