このレビューはネタバレを含みます▼
初読み作家さんです。もう私、落ちました。ビリー・バリバリー先生にぞっこんです。
何気に綺麗な表紙絵に惹かれました。中のカラーページも美しい。もちろん人物画も綺麗で非の打ち所がないです。そして物語が素晴らしい。
眠ると悪夢を見るから眠りたくない。夢に対する恐怖と不眠が体を蝕みます。人間の三大欲求の1つである睡眠が、恐怖であってはなりません。ストレスと直結する眠り。一紫にとって大きなトラウマが、自分を責め続けて来たのでしょう。どうしようも出来なかった事でも、自分を責めてしまう辛さが胸を刺します。心のケアで通院しても、薬物治療は気休めにしかなりません。心を解放するしかないんですよね。一紫の窮地を救った和深のイケボ。確かに心地良い声の響きは癒しとなりますが、何より親身になって支えてくれた彼の献身が、大きな一歩です。徐々に変わる夢の内容。扉を開けて暗闇から出た先には、和深との幸せが待っていたんですね(泣)
もう、ホントに幸せになって欲しい。
一紫の父親の登場で、さらに深みを増すドラマ性。
父もまた苦しんで一紫と同じ所から抜け出せない。
夢が繋がっている不思議な現象は、親子で同じように傷ついていたからでしょうか…。辛い思い出ばかりじゃなく、確かに幸せだった頃を支えに生きて欲しいなと思います。お母さんの美しい笑顔が宝物だと思います。
一紫と和深のいちゃラブが、すごく可愛くて、父の嫉妬がもっと可愛らしい。心療内科の先生と4人仲良く笑い合ってて欲しいです。良かったぁー。