ばら色の研究と花喰らふきみ【おまけ漫画付きコミックシーモア限定版】
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ばら色の研究と花喰らふきみ【おまけ漫画付きコミックシーモア限定版】

ビリー・バリバリー

短編集だけど、どれもオチが上手い

2021年4月11日
作者様買いです。デビューコミックスなんですねぇ。『朝とミーチャ全2巻』が読みたくて、その前身があると知って先にこちらを読みました。
表題作は、匂い立つ薔薇の世界で生まれた愛。少しファンタジーな世界観ですが、愛おしい気持ちになります。薔薇の研究に没頭したあまり、財源も失くなり、スポンサーをかって出てくれた人の元へ赴くと、そこには花を食す初恋の君がいた…
葛ノ葉が蜜朗の元で研究するために、生活を共にする中、執事しかいない大きな屋敷で孤独に気づきます。大胆に距離感が近いのか、子供のように人なつこいのか、きっとそれは寂しいせいなんでしょうね。蜜朗の一族が短命だと感じた葛ノ葉は、焦りを覚え、救いにはならないとわかっていても目的の薔薇を贈りたかったのは、紛れもない愛。もう独りじゃないんだね。ちゃんとしたオチがあって、良かったんです。シリアスとコミカルな融合が上手い先生だなとつくづく思います。
2話目。高校の先輩後輩の年下攻めがいいです。男女構わず、来る者拒まず、去る者追わずの無節操な後輩。こういうヤりちんの無自覚な本気の恋がたまら~ん。先輩が可愛い~。
3話目。ホストに嫁を奪われたリーマン。天誅を下すはずが、ガッツリ捕らわれてしまったあっくんの呆けた姿が面白く、これはもう逃げられないな。大丈夫、尽くしてくれるよ(笑)
最後に『朝とミーチャ』の原点です。ラブラブですが、続編として出版された作品に『相互依存』の帯が気になるところです。
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