バレンタイン・シャワー
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バレンタイン・シャワー

ジョン・C・ハウザー/冬斗亜紀/スカーレット・ベリ子

主人公はサヴァン症候群

ネタバレ
2021年4月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 海外もの、短編です。今回は、サヴァン症候群のルーベンが主人公。最初読んだときは変な人だなぁくらいだったのが、サヴァンと聞いて彼の突拍子もない理屈や態度に納得しました。
そんなルーベンの日常を垣間見ながら、テリーへの気持ちを整理していく過程が面白かった。切なさや甘さはありません、ある種の天才なんだけど重度なコミュ障のルーベンが四苦八苦しながらも自分の気持ちに気づいて行動に移すまでを綴っています。姉が小気味いいツッコミをしたり、カウンセラーが辛抱強く付き合う様も現実味があって興味深かった。ただ、テリーの気持ちがはっきりとは書かれていません、さりげない仕草に表れているという感じで。
なかなか大変なルーベンですが、彼のいいところは嘘をつけないところ。正直で包み隠さず本当の事を言うので、テリーは手に負えないと思いつつもそこに惹かれたのかも。想像ですけどね。。挿絵は1枚しかありませんでした、ベリ子さんの挿絵、もっと見たかったです。
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