愛の在り処をさがせ!
」のレビュー

愛の在り処をさがせ!

樋口美沙緒/街子マドカ

素晴らしい…!!!読んでよかった!!!

ネタバレ
2021年4月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 実は虫シリーズで1番最後に読みました。舞台が外国だったり、何となく虫シリーズの中では異色な気がしたのもあり読まなくても良いかな?と思っていたのですが、本当に!読んで良かったです!多分シリーズ1泣きました。読んでいる途中ずっと思っていたのですが、読み終わって確信しました。私は攻めのシモンに母性本能をくすぐられまくっていたのだと。一人の人間としてでは無く国を総べる王として生まれ育てられ生きてきて、これからも当たり前のようにそう生きていこうとしているシモンが、受けの葵と出会い人を愛し愛されるという行為に戸惑いながらも本心では求めているそれをゆっくり掴んでいくというストーリーの様に私は感じられました。なのでどちらかと言うと葵が恋人というより途中から母親の様な愛情を向けているように感じます。勿論受けの葵にも似通ったものはあるのですが。恋をして人を愛するというだけに留まらず、親から与えられるはずだった無償の愛を受けられず育った2人がゆっくりと2人(プラス子供の空の3人)で愛を育む旅に出発、という所で終わっています。この終わり方が本当に素晴らしいと思いました。王として機械のように生きてきたシモンが少しずつでも自分の感情に素直に生きられるといいな。本当に幸せな気持ちになれました。その先の甘々な所まで読みたいという方もいらっしゃいますが、私はこの巻はこの先の想像をふくらませられる終わり方がとても好きでした。愛の在り処に誓えも楽しみですが、少しこの余韻に浸っていたい気もします。
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