自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。
」のレビュー

自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。

蓮見ナツメ/しき

キレイな絵と美しい世界観

ネタバレ
2021年4月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙のバーティアの真っ赤な髪とセシルのすました顔…最初は大丈夫かしら?なんて思って試し読み
いやいや中の絵は素晴らしくキレイで丁寧です
人物、背景、構図、繊細なタッチで美しい
これはやり直しのお話です。バーティアはまっすぐで思い込みが激しく頭の回転もよく優しいのに猪突猛進で基本バタバタしています笑
セシル殿下はなんでも出来過ぎてしまい達観したすました男の子ですが、バーティアに出会ってからどんどんと人間らしくなっていきます。
バーティアは周りを竜巻のように巻き込みながらお節介も焼きますがみんなに愛されていきます。
ただなんの努力もせずに愛されるだけではないのがいいのです。自分に自信もないので頑張る姿はいじらしい。鈍感なところや言葉足らずで突飛な行動をするので幼すぎてバカっぽくみえるときもありますが純粋で憎めない性格は嫌味がなく魅力的です。
4巻はお話の核になる部分を丁寧な描写で美しく描かれていて圧倒されました。やり直し前のお話はサラッと描かれる場合が多いのですがこれは一冊まるまる殆ど使って描かれています。斬新ですね。
ぐんとお話に深みがでました。ヒローニアとピーちゃんのこともきっちり描いてくれて嬉しかった。
だんだんとセシル殿下も本気を出してきた5巻。色々なルートの話も読めて大満足。そして周りのみんながセシル殿下をさらに雑に扱い出しやりとりも面白い。どんどんいじって欲しい笑
基本コミカルで楽しいですが切なくて引き込まれる要素もたっぷりな素敵な作品です。
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