たつのおとしご
」のレビュー

たつのおとしご

池玲文

愛だな、愛。

ネタバレ
2021年4月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家様です。つい最近のフォロアー様のレビューで知りました。で、検索したらフォロー様も読まれていて、これは推しだなと決めました。レビューってホントに有難いですねぇ。
ツノが可愛いとあったのは、名前の事だったんですねぇ。てっきり角が可愛いのかと…そりゃそうですよね。そのツノが、ホントにホントに可愛かった!
山中でメカ屋に拾われた竜神の迷子。「ととさま」と懐くツノが堪らなく愛おしいんです。メカ屋の方言も優しく響き、ツノを温かく包んでいます。親を探す事を諦めたメカ屋は、ツノを手放したくないほど、愛してしまったのでしょうね。親子のような愛情が、やがて違う形の愛に変わる過程が丁寧に映し出されています。「ととさま」と呼ぶ響きが不思議に、なんだか違うように聞こえて、ちょっとエッチな気分です。ちょっと背徳感かな?
そして、ツノの本当の父の登場。展開が見えたとしても、メカ屋とツノの別れの瞬間は切なくてうるうる。大雷公も複雑な気分だろうし、寂しいな。
メカ屋のととさまの愛。大雷公の父の愛。どちらも素敵です。やっぱり泣いちゃうな。
下界で狐たちに仕えさせて、居着いたら奥様に叱られやしませんかねぇ(笑)
ようやく結ばれたととさまとツノ。初エッチがお外って、やだ恥ずかしいっ。でも良かったねぇ。
角つながりで、かざみ幸先生の『白藍のケモノ』のシアも可愛いですよ♫
同時収録の『透明人間』のお話は、不思議な導入でしたが、おぉ!なるほど。恋心の描写が素晴らしい作品でした。
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